川崎Fが優勝したので家を買うことになった

人生の転機は、思わぬところで訪れることがある。

家を買うことに決めた。正確にはまだ何も決まっていないのだが、買わない訳にはいかない。
きっかけは迂闊な願掛けに始まる。

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過去、この種の願掛けが成就したことがなかったこともあって、すっかり油断していた。一番新しいものだと、2018年ワールドカップ、日本vsベルギー戦の
「おれ、この試合で日本代表が勝ったら結婚するんだ……」
だったのだが、あの時2点、日本が先行した時の焦燥を、今頃になって思い出した。遅い。まったくもって遅い。思い出すのが2時間ほど遅かった。

そんな訳で、約束は果たさねばならぬ。匿名アカウントが発言を反故にするのは簡単かもしれないが、それは推しクラブの、2020年の川崎フロンターレという歴史に残るチームの、快挙をも汚すことになる。…………気がする。おそらく。

しかし、家である。

呟いておいてなんだが、自分は不動産の知識が欠片もない。これまで十数年に渡り、持ち家の必要性など皆無、根無し草の気楽な一人暮らしを続けてきた身である。昨今の土地の、建物の、部屋(マンション)の相場も何もわからぬ。

……勉強しなければならなくなった。

不幸中の幸いというか、せめてもの墓穴を回避したというか、時間や場所を明記しなかったことは行幸だった。どこかのtkqさんが千葉行きの既成事実を固めようとしていたが、これだけは真実を伝えたかった(切実)

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とは言え、出来る限り近いうちに、人生で最も大きな買い物を果たさねばならなくなったことには変わりない。必然、ある種の諦観や、焦燥がある。しかしこの歳になると、こうでもして自分ではない”何か”や”誰か”に背中を押してもらわないと、人生が動き出さなかったのではないか……そんなことも思うのだ。思うことにする。……いや、そうでも思わないと発狂しそうである。とにかく冷静にならねばならない。

20年来の川崎サポーターとして誓う。家長のハットトリックを生涯、忘れずに済むように、できれば長く、長く使える家を願う。

とりあえず、今晩だけは優勝の喜びに浸らせてほしい。
明日から家探しを始めることにする。


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