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生化学は、こう勉強する!
――はじめに――
基礎医学の勉強法アドバイス
各論として、今回は生化学についてアドバイスです。
まずは総論を読むことをオススメします。
――STEP1.――
簡単な勉強ですが、
わたしが使ったことある教材を挙げてみます。
使ったことない教材は責任持てないのでゴメンナサイ…。
とりあえず中古本を格安で仕入れてみるのもいいですね!!
まずこれ。1日1時間で、2週間もあれば読み終わると思います。
これを3周ぐらいすれば、それだけでもいいかも。
というか、普通はそれだけでいいです。あとは大学の講義。
大学の講義は、どんな難解な教科書に手を出したところで意味ないです。
教授の機嫌次第ですから。あと過去問。ホントにそれだけ。
なので、STEP1.でじっくり頑張った方が得ですねー
読むだけじゃ頭に入らないって言うひとは、こんなのもオススメ。
これの問題が全部解けたら、CBTの生化学で困ることはないですー。
――STEP2.――
これ、結構有名ですよねー。でも、STEP.2のレベルです。
これと双璧を成すのが、
このお方。リッピンコットシリーズってやつです。
好き嫌い分かれるところだと思うんですけど、
集中講義シリーズは個人的に中途半端感があるかな~。
STEP2.で学びたいなら、どうせだったらリッピンコットでOKですよ♪
というか、さっきも言ったとおりSTEP.1でも十分ですし。
わたしの基礎医学関連のnoteでは、
リッピンコットに沿って知識に重み付けをしていきますー。
6年生からさかのぼったとき、
「これ勉強しておいたらいいよ!」
っていうところと、
「ここは忘れちゃったかも。やった覚えもない( ;^^)ヘ..」
っていうところを分けていきます。わたしの独断と偏見ですからね!!!!
■重要なこと(何度も繰り返して頭にたたき込む!!)
●(★)Henderson-Hasselbalchの式
国試では知らなくてもいいけど、知ってると強い!
●(★★)球状タンパク質(グロビン)と酸素解離曲線
酸素解離曲線は必須!!
グロビンの構造は余裕があったら見ておく。
臨床:サラセミアとか
●(★★)酵素活性(アイソザイムも含む)
薬理学につながるので、頑張って勉強しよう!!
●(★★★)解糖系と糖新生とクエン酸回路と尿素回路
解糖系:グルコース→ピルビン酸、嫌気的にピルビン酸→乳酸
糖新生:糖以外のものから糖が作れたね!
クエン酸回路:ピルビン酸の行き先。ATPがつくられる。
尿素回路:アンモニアが尿素に変わる。
残ってる知識はこれぐらい。なので、細かい酵素とか経路を6年生まで覚えておく必要はないです。ですが、まあまあ重要な概念なので「どうでもいい」とは言えません。
臨床:小児の代謝疾患など
●(★★)食事由来脂質の代謝
難しく感じるかもしれないけど、ここはフツーに大事ですね。
イラストレイテッドの内容も8割ぐらいは覚えてます。頑張って!!
臨床:脂質異常症
●(★)シグナル伝達
どうせ生理学でやるので、生化学で頑張りすぎなくてもいいかも。
シグナル伝達は相当やると思うので、私は今でもちゃんと覚えています。
●(★★★)エイコサノイド
これ、1年生のときにはまさか重要とは思いませんでしたー。
でも、結構重要なんです。アラキドン酸カスケードとか。
COX1とかCOX2とか、普通に臨床でも出てきますよ!!
臨床:アスピリン喘息、PGと胃粘膜、TXと血小板 ほかたくさん
●(★★★)コレステロール、リポタンパク質、ステロイド代謝
これは、★を4つ付けてもいいくらい重要です!!コレステロール合成では、HMG CoAを中心に勉強するとGood!
腸肝循環は、薬理学や生理学でもお目に掛かります。頑張りましょう!
リポ蛋白の代謝。全部重要です!!
ステロイドホルモン、これは本当に本当に本当に重要!!!
いまちゃんとやっておけば、国試のときに困りません。
臨床:
●脂質異常症
●腸肝循環(薬物のクリアランスとか)
●先天性副腎皮質過形成 など
●(★★)ヘムポルフィリン代謝
結構出るんですよねー…コプロポルフィリノーゲンとか細かいレベルで。
なので、頑張って勉強しましょう!
臨床:無機鉛中毒など
●(★★★)黄疸
避けては通れません。避けたら国試落ちます!
●(★★)カテコラミン代謝
COMTとかMAOとか、いろいろめんどくさいですよね…。はい。出ます。
●(★)インスリンとグルカゴンによる代謝制御
知らなくてもOKですが、知ってると強い。ここ最近、糖尿病関係の基礎医学的事項が出たりしているので。
臨床:糖尿病、低血糖など
●(★★★)糖尿病・肥満・栄養・ビタミン
多少細かいことは書いてありますけど、でも、全部勉強して損はないです。最近の国試って、この4つのトピック勉強するだけでも2割ぐらいは取れると思います。それくらい大事なところなので、気合いを入れてしっかり頑張って下さい。
臨床
●1型糖尿病と2型糖尿病
●メタボリックシンドロームと生活指導
●ビタミン欠乏症 など
●(★)タンパク質合成
迷ったけど、★1つ。トリプレットリピートについては知っておいた方がいいですね。あと、変異についても勉強しておきましょう。それだけでOK
臨床:トリプレットリピート病など
●(★)バイオテクノロジーとヒト疾患への応用
国試的にはPCRぐらいしか出ないと思いますが、まあ教養として知っておいた方が無難かなー、と思います。
■わりとどうでもいいこと(ふーん、くらいでOK)
●タンパク質の構造
αヘリックスとかβシートとか、国試勉強では全く使いません。
●繊維状タンパク質
臨床:Ehlers-Danlos syndromeとかMarfanとか。
●ミカエリス・メンテンの式とラインウィーバー・バークプロット
使ったことがない。使う問題があったら逆に見たい。
●酸化的リン酸化
全く使わない。
臨床:ヒ素やパラコートの毒性
●糖質
糖質の構造式を知っておいても、恩恵はない。
●単糖とか二糖の代謝
いらないかなー。ソルビトールっていう名前だけ知っておけばいいかも
臨床:ソルビトールの糖毒性
●ペントースリン酸経路、GAG
ん?何それ?
臨床:ムコ多糖症
●脂肪酸とトリアシルグリセロールの代謝
なんかβ酸化ってあったよねー。
●アミノ酸の合成と分解
臨床では、新生児マススクリーニングという概念だけ知っておけばOK
ここに出ている代謝疾患の本格的な臨床問題とか見たことない。
臨床:新生児マススクリーニング
●ヌクレオチド代謝
HGPRTっていう酵素だけ覚えときましょう。
臨床:痛風、Lesch-Nyhan syndrome
●摂食/空腹サイクル
ここは、今までの知識を応用するだけ。
●DNAの構造、合成、修復
生化学という学問的には重要だけど、国試には出ないでーす。
●遺伝子発現の制御
でないけど、面白いところだから勉強してみたら楽しいです。
――STEP.3――
ここに並べる教科書は、わたしもほとんど手を付けてません。
というか、図書館で「ふーん」って辞書代わりに見たことあるぐらい。
なので、コメントもありません。
研究とかで興味がある人以外、「???」ってなるだけかもー。
それだったらまだ予備校の講座見てる方が有意義ですね!
――おわりに――
生化学を勉強しているときには、全部重要そうに見えていました。
ですけど、臨床からさかのぼれば濃淡つけて勉強できます。
その方が、国試のときに本当に使える知識が身についています。
STEP2.にチャレンジする人は、ぜひ頑張ってみてください!!!
お読みいただきありがとうございました。
もしよかったら、他の記事も読んでみてくださいね★
またどこかでお会いしましょう。
2022/02/16:初版
2022/02/17:加筆修正。分離済み。
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