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ポケモンカードで種族統一

きみは いま! ポケモンカード への だいいっぽを ふみだした!


この記事に来ていただき、本当にありがとうございます。
これは、昔からコツコツと書き溜めてきた種族統一デッキに関するあれこれを可能な限り全部詰め込んだ記事になっています。

ポケモンをやっている・やっていた人でも、ポケモンカードを遊んだ事がある人ばかりではないです。

もしかしたら少しだけ買ってみたけど遊び方は分からない、コレクションだけやっています、という人もいるでしょう。

僕はそんな人たちにこそ、ポケモンカードに触れて、もし気になるのであればぜひ手に取って遊んでほしいと思ってこの記事を書くことにしました。

膨大な数の情報量でとても読みにくいかもしれませんが、うまく取捨選択して読んでいただけると嬉しいです。


はじめに

最近、自分の周りで「ポケモンカードで種族統一」を始める人が増えています。あくまでも種族統一という遊び方が好きな自分の周りという狭い界隈でありますが、その中には今までポケモンカードをほとんど遊んだことがない人も多くいるにも関わらず、です。
この種族統一デッキという遊び方には、それだけ色々な魅力が詰まっているのではないかと思っています。

今回、種族統一デッキを使ったポケモンカード、ひいてはその先のポケモンカードそのものの沼に彼らを突き落としていった責任を果たすため、慣れない筆をとることにしました。

用語解説

種族統一:DP世代(バトレボ世代)の2009年~2010年頃と、剣盾世代の2020年頃以降に一部界隈で流行した「同じポケモンを6匹揃えてパーティを組み対戦する」という遊び方。
昔は「統一パ」とも呼ばれたが、タイプ統一(ジムリーダーのようなパーティの組み方)など他の「〇〇統一」との区別のため別の呼称になったと思われる。
また2020年以降はリピートボール級/リピボ級という名前も使用されたが、この記事では種族統一と呼称を統一する。

種族統一デッキ:上記の種族統一をイメージし、1種類のポケモンやその進化前/後のみ(とトレーナーズ・エネルギー)で組んだポケモンカードのデッキ。オンリーデッキなど別の呼称もあるが、この記事では種族統一デッキと呼称を統一する。

旧裏:今の裏面にデザインに変更される前のポケモンカードの呼称。2001年頃に変更された。

殿堂(殿堂レギュレーション):DP以降のカードのほぼ全てが使えるレギュレーション。

エクストラ(エクストラレギュレーション):BW以降のカードのほぼ全てが使えるレギュレーション。


種族統一デッキとは

用語解説のところでも触れましたが、種族統一デッキとは、1種類のポケモンやその進化前/後のみ(とトレーナーズ・エネルギー)で組んだポケモンカードのデッキで、いわゆるファンデッキのひとつです。
ただ、ポケモンカードに少しでも触れたことがある人であれば分かると思いますが、これは完全に縛りプレイです。
なんせ、同じ名前のポケモンは4枚までしか入れられず、色んなポケモンを組み合わせて遊ぶはずのポケモンカードで、わざわざ特定のポケモンだけしか使わないわけですから。
デッキが全然回らない未来しか見えないのも仕方ないです。
そもそも本編で遊ぶ時の種族統一という対戦ルール自体も縛りプレイですが、一応あちらでは「手元にいる孵化余りのポケモンを6匹集めて自分だけの面白いパーティを組める」というメリットがあります。
ただそれをわざわざポケモンカードでやるメリットがあるのかということです。

ほんとそうですよね。一体何を考えているんでしょうか。

でもちゃんとメリットもあるんです。

でもまずは、種族統一デッキではなくポケモンカードそのものの魅力のほんの一部についてご紹介します。

ポケモンカードの魅力について

1.ポケモンカードのイラストがやばい
ポケモンカードには、プロのイラストレーター(CGデザイナー)さんが描くイラストが必ず描かれています。

それぞれのイラストレーターさんが描く、ポケモンの日常。野生のポケモンであったり、トレーナーとの日常であったり、バトルの1コマであったり。
よくARやSRやSARなどの全面イラストのものばかり取り上げられがちですが、ノーマルカードに描かれたポケモンカードのイラストだって、どれも素晴らしいんです。

全ポケモンファンは、ぜひとも好きなポケモンのイラストだけでもいいから見てほしいです。

またイラストレーターさんによって表現方法も様々です。
旧裏の第一弾から今までずっとイラストを描き続けている「有田満弘」先生、粘土で立体化した「森井ユカ」先生、隠しモンスターボールをイラストに取り入れている遊び心が込められた「つるたさや」先生・・・語り出すときりがないです。

かの有名なリザードンも有田先生です
ポケモン立体造形展示会も開かれている森井先生
モンスターボールが隠れたつるた先生のイラスト

また一部のカードにはなりますが、進化ラインでイラストが繋がっているというものがあります。
最近のカードで例に挙げると、ポケモンカード151が一番分かりやすいかもしれません。
イラストの中にストーリーが込められているって素敵ですよね。

家族と共に進化していくポカブとその進化系のイラスト

トレーナーズも素晴らしいイラストばかりです。よく話題になるレアリティの高いカードはもちろんですが、ノーマルカードだってプロのイラストレーターさんがデザインされています。
中にはポケモンが描かれているものもありますし一部の方のコレクション対象になることもありますね。
またエネルギーカードのデザインも見慣れたあのマークですが、あれも洗練されていると思いませんか?
一部は後で追加されたものとはいえ、ほとんどは旧裏からずっと使い続けているので凄いことです。

・・・語り出すと新たな沼が生まれかねないので一旦やめて次に行きます。

2.ポケモンのワザがカードオリジナルになっているものが多い
例えばラッタ。
ラッタと言えばもちろん前歯技が有名です。
本編では「ひっさつまえば」と「いかりのまえば」だけだったのに、「のびるまえば」に「するどいまえば」など、どれだけまえばワザあるんだという感じになっています。

まえばワザは多彩です

またラッタのように、ポケモンカードでは「このポケモンはこんな感じのワザや特性を持たせよう」と意図的にワザを持たせているポケモンがいます。

例えばマルマイン。
旧裏の特殊能力「エネエネ」から形を変え名前を変えながら「きぜつしてエネルギーになる」という基本スタンスは受け継がれています。

「エネエネ」は長い時の中で多くのエネエネ特性を生み出した

3.好きなポケモンがずっと使える
ポケモンカードは25年以上基本的なルールが変わっていないので、実質昔のカードと混ぜて遊ぶことができます。
それこそ、旧裏と呼ばれる古いカードであっても。
少し前まではさほどメリットでもなかったのですが、剣盾以降、本編では自分の好きなポケモンを使いたくても使えない状況となっています。
技も同様です。
でも、ポケモンカードは、公式大会などではレギュレーションなどの縛りこそあれど、プレイヤー同士の同意があれば昔のカードも混ぜて自分のお気に入りのポケモンでデッキを組んで、好きな技で対戦ができるのです。
本編でもついに実現できなくなってしまった「全ての世代の全てのポケモンとともに、過去作技も気にせず対戦できる環境」で遊べるのは、ポケモンカードの魅力のひとつだと思ってます。

4.好きなポケモンをより深く知る事ができる
ポケカに触れることでポケカから繋がるポケモンの歴史や様々な背景が見えてきます。
そのポケモンがどんな姿をしているのか、どんな生活をしているのか、どんな技を持っているのか、ポケモンカードという本編とは違う世界のそのポケモンは、自分というプレイヤーと共に組んだデッキとともにどんな活躍を魅せてくれるのか。
最近で言えばウーラオスをベースに多くのカードがいちげき・れんげきに分けられました。
少し前で言えば悪の組織に属していたり、もっと前ならジムリーダーなど専用だったり。

カードの世界ではそのような背景も見えてくるんです。

またカードに書かれてない(描かれてない)ところは自分で補完したって良いんです。
統一デッキでも組み方次第で活躍の仕方も様々だし、相性の良いトレーナーズがあれば「このトレーナーとうちのこのポケモンは作品が違って出会うことがなかったけど、こうやってカードの世界で一緒になると相性抜群だから仲良しなのかもしれないな!」と想像力を高めてみるのも面白いかもしれないですよね。
ポケモンカードに触れることは、ポケモンファンならばぜひ通ってもらいたいファン活動の道ではないかと思っています。
そしてポケモンカードで好きなポケモンのデッキを組むことで、そのポケモンへの「大好き」をカードという手元に残る形にできるのです。



こんな魅力的なポケモンカードの世界で、種族統一というあなただけのお気に入りのポケモンだけを使った、あなただけのデッキ、組んでみたいと思いませんか?

ではそんな種族統一デッキはどうやって作ったらいいんでしょうか。


種族統一デッキの作り方について

まず、デッキを組むにはお金がかかります。それは覚悟してください。
もしお金がかかるのが困る方は、ポケモンカードGBを遊びましょう。
最近switchオンライン加入者特典で遊べるようになりました。
このゲームだけでもポケモンカードにしっかり触れられるので、基本的なルールを学ぶ意味でもプレイする価値はあると思います。
※現行ルールとは一部ルールが異なります

というわけで、実際にポケモンカードでデッキを組んでみるのですが、デッキを組む前に準備が必要になります。

それは「どんなカードがあるのかを知る」という点です。


公式ホームページのカード検索ページ
https://www.pokemon-card.com/card-search/index.php?keyword=&se_ta=&regulation_sidebar_form=XY&pg=&illust=&sm_and_keyword=true

から、自分の好きなポケモンカードにどんなカードがあるのかを調べてみてください。
ここの検索、超優秀です。
公式さんこのような素晴らしいものを作っていただき本当にありがとうございます。
DP以降のほぼ全てのカードが調べられ、ポケモン・トレーナーズ・エネルギーだけでなくテキスト内キーワードはもちろん、イラストレーターさんの名前など隅々まで調べられます。

では試しにページに飛んでみてください・・・


このカードイラスト可愛いな・・・

このカード強そう・・・

何だこのカード初めて見たぞ・・・

てか検索し放題じゃんずっと見れるわ・・・







さて、無事リンクから戻ってこれましたか・・・?

大好きなカードのイラスト・・・よかったでしょう・・・あれ全部、プロのイラストレーターさんが描いたんですよ・・・
最高じゃないですか・・・?

というわけで・・・

欲しいカードが手元にあったあなたへ。
ぜひそのカードをもとにデッキを組んでみませんか?
様々な進化前・進化後のポケモンやトレーナーズ・エネルギーと共に、どんな戦いを見せてくれるか楽しみでしょう?

欲しいカードがあったけど手元になかったあなたへ。
近所のカードショップやフリマアプリなどで是非手元に集めてみてください。
周りにポケモンカードをやっている友人がいれば、カードにもよりますが譲ってもらってもよいかもしれません。


というわけで、大好きなカードが手元に揃ったら次はデッキを組んでみましょう。

デッキを組むといっても、この記事を読まれる方はポケモンカードについての知識が様々だと思うので、大きく3つに分けて進めていきたいと思います。

1.ポケモンカードをこれから始める場合

もしあなたがポケモンカード初心者さんで、とりあえずデッキだけでも組みたいのであれば、自分の好きなポケモンのタイプにあった初心者デッキ(スタートデッキと呼ばれるもの)をひとつ購入しましょう。
ポケモンを全部好きなポケモンに入れ替えて、空いた枠を適当にトレーナーズ(〇〇ボール系がおすすめ)に差し替えれば、それで完成です。
ベースとなっているのはスタートデッキなので、トレーナーズとエネルギーの枚数バランスも初心者に合わせたデッキになっていると思います。
ベースとなるデッキをスタートデッキではなく中級者向けの構築済みデッキにすれば、より強力なカードにすることも可能です。
ここで注意が必要なのは、同じ名前のカードは基本エネルギーを除いて4枚までしか入れられないことです。
ただこれには例外があり、リザードンとリザードンEXとリザードンGXとリザードンVは全部名前が違うので別のカードです。VとVMAXとVSTARも別のカードです。
この辺りはややこしいのですが、要は名前の部分がポケモン名以外の言葉が入っていると別のカードということです。
もし周りにポケモンカードに詳しい方がいれば、詳しく教えてくれると思います。

これらは全て名前が違うカードなので別のカードとして取り扱います
名前が同じであれば、絵が違ってもタイプやワザが違っても同じカードとして取り扱います

ただしLV.Xのみ「同じ名前のカード」として取り扱います。LV.Xの部分はカードの名前とみなしません。

リザードンG(ギンガ)と、リザードンG(ギンガ)LV.Xは合わせてデッキに4枚まで

2.ポケモンカードで遊んだことが少しある場合

もしあなたがポケモンカードに今まで多少触れてきたのであれば、ポケモンカードには同じ名前のカードが4枚までしか入れられない制限が一番ネックとなるのではないでしょうか。

統一を作りやすいポケモン
EX・GX・V・exなどの「ルールを持つポケモン」

統一を作りにくいポケモン
他のポケモンと組み合わせた技を使うポケモン
進化前のポケモン
収録数が少ないポケモン

レベルXなどのごく一部の例外を除き、ルールを持つポケモンは同じポケモンであっても同じ名前のカードとみなされないため種族統一デッキを作りやすいです。
もし特定のポケモンで種族統一デッキを作るというこだわりがなければ、まずはルールを持つポケモンがいるポケモンから選んでみるのも良いかもしれません。


次に、種族統一デッキではある程度強いデッキを最初から作りたいのであれば、デッキ検索機能を使ってみましょう。
先人の知恵を拝借するのです。
「(好きなポケモン名) デッキ」で検索してみてください。
大抵のポケモンのデッキレシピが出てきます。そこで自分のデッキに必要なカードがだいたい分かります。
種族統一デッキを組む場合はタイプが被ることがほとんどなので、各タイプと相性の良い特殊エネルギーやトレーナーズを知っておき、自分の好きなポケモンをより活躍させられるようにしましょう。

ただ、世に出回っているデッキレシピの中には、汎用性が高くどのデッキにも入れやすいことから値段が高くなっているカードがあります。
はっきり言うと、それは無理に入れる必要はありません。入れずに別のカードにしたり、代替カード(後述します)にするとよいです。
最初から無理に高いカードに手を出さなくても、ポケモンカードは楽しめます。

値段が高いカード→代替カードの例
バトルVIPパス
最初のターンに2枚たねポケモンを持ってこれる強いカード
→「各種ボール系」で大丈夫
バトルサーチャー
トラッシュにあるサポートを手札に加えられるので、実質グッズがサポートになる
→「ポケギア3.0」、「ランダムレシーバー」でサポート代わりにできる
バトルコンプレッサー
山札から好きなカードを3枚までトラッシュする
→使いこなすのはポケモンカードに慣れないと難しいので最初から無理に手を出す必要はない

値段の高いカードは慣れてきてから手を出しましょう

3.ポケモンカードを理解している場合(おすすめカード紹介)

もしあなたが既にポケモンカードをがっつり遊んでいたり、種族統一デッキを持っていたりするのであれば・・・
さすがに自分よりもがっつり遊んでいる人なのでもう何も言えることはありません!!

・・・と言えたらよいのですが、せっかくこの記事を読んでいただいたので、種族統一デッキにおすすめなカードをいくつか紹介します。

回収系
回収系のカードはたねポケモンが枯渇しやすい種族統一デッキに有効。
また進化ポケモンを手札に戻せるのでベンチの他の未進化ポケモンをすぐに進化させられ、展開力を上げられる。
カードによってはエネルギーやポケモンのどうぐなども回収できる。

レスキュースカーフ(ポケモンのどうぐ):このポケモンのどうぐがついているポケモンがきぜつした時に、ポケモンのみ手札に戻せる。
レスキューエネルギー(特殊エネルギー):レスキュースカーフの無色エネルギー版。
ボタン(サポート):たねポケモン限定であるがついているすべてのカードを回収できる。
アセロラ(サポート):ダメカンが乗っているポケモン限定ではあるがついているすべてのカードを回収できる。
AZ(サポート):特別な指定がなくポケモンを回収できる。ポケモン以外のついているカードはすべてトラッシュされる。
スーパーポケモン回収(グッズ):コイントスが必要であるが、ついているすべてのカードも戻せる。
ポケモン回収サイクロン(グッズ):デッキ1枚制限であるACE SPEC(エーススペック)の制限カード。ついているすべてのカードも戻せる。
回収ネット(グッズ):V・GX以外のポケモンを手札に戻せる。ポケモン以外のついているカードはすべてトラッシュされる。

※再録やレアリティの違いなどで画像と異なるカードもあります

進化関係
種族統一デッキを組むうえで、どのように進化させていくかは極めて重要。
ほとんどのポケモンは進化に有利な特性などを持っていないため、様々なトレーナーズを駆使し、場を展開していく必要がある。

ふしぎなアメ(グッズ):未進化のポケモンが1進化を飛ばして一気に2進化にできる、スタンダードレギュレーションでも定番のグッズ。
退化スプレー(グッズ):旧裏の第一弾から収録されており、ポケモンを退化させることができる。退化させたポケモンは手札に戻るので、ベンチに同じ進化前ポケモンがいれば同じターンに進化させたりすることが可能。進化した時に使える特性などがあれば再使用が可能な場合もある。
ミツル(サポート):本来なら場に出したターンに進化は出来ないが、それを無視して1段階進化できる。
破れた時空(スタジアム):同じターンで何度も進化させることができる。スタジアムなので相手も使用できるのが注意点。殿堂レギュレーションで使用可能。強すぎるので制限カードとなっている。退化スプレーで戻した進化カードも同じターンに進化させられる。
巨大植物の森(スタジアム):破れた時空の草ポケモン限定版。
ぐんぐんシェイク(グッズ):自分のターンが終わってしまうが、ポケモンを出したターンであっても相手のターンが始まる前に進化できる。

※再録やレアリティの違いなどで画像と異なるカードもあります

ワザ・特性を追加
ポケモンカードにおいてワザ・特性はとても重要。
そのため可能であればワザなどを追加できるカードは戦略の幅を広げることができる。

森の封印石/空の封印石/大地の封印石:ポケモンV限定で特性を追加できるポケモンのどうぐ。特性でありエネルギーを使用しないためポケモンVがいれば優先的に入れたい。
いちげきの巻物/れんげきの巻物:いちげき/れんげきのポケモンのワザを増やせるポケモンのどうぐ。
ノーマルZ/ヒコウZ/ドラゴンZ:たいあたり・エアスラッシュ・ドラゴンクローといった主に進化前が持っているワザを一気にGXワザに強化できるポケモンのどうぐ。該当するワザがないと使えない。
記憶のほこら:進化前のワザを使えるようになるスタジアム。
思い出のみ・メモリーカプセル:進化前のワザを使えるようになるグッズ。
ワザマシン(DP以前):現在はほぼ使われていない「ワザマシン」という分類となっている。ポケモンのどうぐには分類されていない。ほとんどのカードは特定のポケモンのみにしか使用できないが、ポケモンのどうぐとの両立・複数枚使用可能というルールになっている。10年以上前のカードであるため強いとは言い難く、殿堂レギュレーションでは種類も少ないため使いにくい。
ワザマシン(SV):執筆時点では近日登場予定のポケモンのどうぐ。特定のポケモンを選ばず全てのポケモンに使用出来るため、ワザが弱めのポケモンでも一気に強化できる可能性を秘めている。使用したターンにトラッシュしなければならないデメリットがある。
BREAK進化ポケモン:一部のポケモンはBREAK進化という更なる進化により強化され、HPが変化しワザを増やすことができる。

※再録やレアリティの違いなどで画像と異なるカードもあります

さぁ、デッキは出来ましたか?
ここからは、完成したデッキを眺めるもよし、対戦してもっと強いデッキを目指すもよし、それぞれやる事は変わってくると思います。
(特に対戦相手はすぐに現れるわけではないので・・・)


種族統一デッキの使い方

基本的には種族統一デッキは普通のデッキと使い方は同じです。
ただ同じポケモンのみを使用しているという特性上、少しだけ違う部分があります。

マリガンについて

デッキによってはたねポケモンが4枚しか入れられません。
マリガン(最初にたねポケモンが手札に来ない事)が発生するのは諦めてください。
もういっそ何回マリガンするかを楽しんでみてもいいかもしれませんね。

状況に合わせて進化先を選んでいく

ワザの違い、有利なタイプに進化、弱点でないタイプに進化、通常の進化かGX・exの進化にするか・・・
最終進化になっていないポケモンが場に複数いるのは種族統一デッキ特有の状況です。
使いたいポケモンにも差は出てきますが、戦況に合わせてどのポケモンに進化させるかを選択できたら面白いです。


種族統一デッキが組めないと思ったら

先にも述べたとおり、自分の好きなポケモンだとどうしても統一デッキが組めないこともあります。そ
んな時はまず殿堂レギュレーションより前の、ホロンやδ種、旧裏のカードなどを使って組んでみても良いかもしれません。
それでもどうしても推しポケモンはうまく使えない・・・
でも正規ルールで勝ちたい・・・
そんな気持ちなら・・・
その時はスパッとあきらめましょう!
統一に拘らなくても、このカードが使いたい、そのためのデッキにしたい!というコンセプトで作ればいいんです。

また、もういっそ新たな推しポケモンを、ポケモンカードという新しい場所で探してみるのも良いかもしれません。
ポケモン本編の新作で色々な新しいポケモンと一緒に冒険したように。

拡張パックで引いたカードでも。
何気に立ち寄ったカードショップのショーケースやストレージでも。
カード検索などでイラストが気に入ったカードでも。
技の名前や効果がなんか強そうだなと感じたという理由でも。
そんな感じでもいいんです。
このポケモンと新しい冒険を始めたい、そんな出会いがあるかもしれません。

あなたが今一番好きなそのポケモンと出会い一緒に冒険してきたように、ポケモンカードでも新たな出会いと冒険をしてみませんか?


種族統一デッキに特別ルールが必要か

個人的な考えにはなりますが、種族統一デッキは基本ルール(同じ名前のカードは4枚まで、下手に特別ルールは設けない)のままで良いと思ってます。
収録数やルールを持つポケモンの有無などによってポケモンによって有利不利がはっきりしているのは明らかです。
工夫次第ではどうにもならない壁があるのは事実です。
それでも、基本ルールのままで良いと思う理由。
それは、ややこしいから。そして、対人戦だから。

公平であればあるほど万人ウケは良いと思います。
競技性も高められるかもしれません。
でもそれはルールをより複雑にし、新規の人が遊びにくい環境も生み出します。

たねポケモン不足のため同じ名前のポケモンを5枚以上入れたら、そのデッキは他のルールでは遊べません。
それって何か寂しくないですか?
特定のデッキとだけ遊ぶデッキよりも、色んな人と色んなデッキで遊んでいけるデッキのほうが楽しいと思います。

ポケモンカードは「対人戦」です。
それはカメラ越しのオンラインでの対戦だったとしても、向こう側に自分と同じ人間がいます。
色んな人とポケモンカードを通して関わりを持つことができれば、時に刺激を受けながらよりデッキを、そして自分自身を高めることができます。
人と関わりを持ちながら遊べるというのは、カードゲームの魅力のひとつでもあるのかなと思っています。

だから相手がいるということは、その場でやりとりすればいいんです。
マリガンが何度も発生してしまっても、ルールではマリガンでのドローは強制ではないから山札たくさん引かなきゃいいんです。
力の差がありすぎるなら、相手と話し合ってサイドカードを減らすとかそういう簡単なやり方もあると思うんです。

やりとりしましょ?
コミュニケーションしましょ?

対戦するその相手と。

なので種族統一デッキだけの特別ルール制定は、僕は反対です。


種族統一デッキのその先へ

個人的に種族統一デッキの良いところは次のような点があると思ってます。

1.自分だけのこだわりが詰まったデッキが作れる

2.好きなポケモン、好きなイラストのカードを使う事が出来る

3.レアカードやミラーカードなどを入れることで、より自分のこだわりを極めたデッキにできる

4.スタンダードレギュレーション以外のカードを取り入れることが多いため、レギュレーションを超えたエンジョイ対戦がやりやすい

5.好きなポケモンの様々なカードを知る事で、今まで知らなかったポケモンの側面も知ることができ、そのポケモンがもっと好きになる

6.古いカードは比較的安価であることも多く、コスパに優れる

7.品薄・高騰してるような話などで足が遠のきがちな今のポケモンカードに目を向けるひとつのキッカケになる

種族統一デッキはこだわればこだわるほど、色んな改良ができます。
デッキの組み方次第で同じポケモンであっても全然違う回し方になることもあります。
エネルギー加速をたくさん入れたスピード型、相手のやりたいことを封じるロック型、ダメカンばらまき型にベンチ狙撃型などなど。
選ぶポケモンに左右される部分はありますが、ポケモンのワザの特徴を活かしたり、トレーナーズなど他のカードとの組み合わせで全然違う回し方になることも多いです。
ぜひ自分のこだわりを詰め込んだデッキを目指していってください。

そして種族統一デッキを組んだらひとまずそれで終わり!というのはもちろんそれで良いと思っています。

でももしあなたがもっともっとポケモンカードの魅力に触れたいなと思ったら、もし好きなポケモンでデッキを組んでる時にこのカードも使いたいなと思ったら、もちろん他のデッキも組んでみてもいいんです。
種族統一だけにこだわる必要はないです。むしろ種族統一でデッキ組もうとする方がイレギュラーです。
種族統一デッキはあくまでもポケカに触れるキッカケにしてくれて良いんです。
種族統一デッキをキッカケに、ポケモンカードに触れる人が少しでも増えれば嬉しいです。

他の方のデッキレシピを参照するもよし、ジムリーダーなどのゲーム内NPCをイメージしたデッキにするもよし、推しのイラストレーターさんが出来たなら、その推しのイラストレーターさんのポケモンのみでデッキを組んでみるのも面白いかもしれないです。
もちろんそれは進化出来ない場合もあるので、最終進化だけは推しイラストレーターさんのカードのみにする、など工夫は必要かもしれませんが。

デッキを組むのは自分自身です。


おわりに

10年以上ラッタデッキを持ち続ける理由
僕は、デッキとは作品のようなものと思っています。
本編とはまた違う、日々増えていくとてもたくさんのカードプールから自分の好きなカードを、こだわり抜いたカードを選び、厳選し、回し方もイメージして完成させていきます。

もちろん最初に完成させたものは自分が想定していたものよりうまく回せないかもしれないです。
だから、少しずつ改良、修正していきます。

僕は芸術には疎いのですが、一度世に出した作品を「この時の作品はやり直したい」と思うこともあるとよく耳にします。
でもデッキなら、この作品はやり直したいと思った時にやり直せるし、もちろんレシピを残しておけば当時のデッキを思い返すこともできる。
そして自分の作品をより、納得したものに近づけることができるかもしれません。
デッキ作成にはそういった面白さがあると思っています。
ただ、全てのデッキにそんな熱意を注ぎ続けるのって限界があります。
だからこそ、僕はひとつだけ、ずっと改良し続けるデッキを持つようにしています。

また今も新しいものが出続けているポケモンカードです。
新しいカードで劇的に動きが変わるものもあるかもしれません。
今完成しているデッキも、数年後はまた違った姿を見せてくれるかもしれません。
ポケモンカードが続く限り、いつまでも成長し続ける余地を残しています。

執筆時点での殿堂レギュレーションラッタデッキ。
初代~SVまでの各世代の要素を取り入れている。
ラッタと一緒に出来るだけ多くのデッキと渡り合えるように
10年以上改良を重ね続けてきた思い出のデッキ。

ただここで敢えて身も蓋もないようなことを言いますが、ポケモンカードはずっとやり続けなくても良いと思っています。

いつやめたっていいんです。

だってポケカより優先しなきゃいけないことなんて人生でたくさんあるんだから。
ポケカから離れなきゃいけない時が来たら、迷いもするかもしれませんがそんな時は離れてもいいんです。

ただそんな時が来たとしても、ひとつだけでいいからデッキは残していたほうが良いと思っています。

デッキは保管に電池もいらないです。
よほど大量のカードでなければスペースも取らず維持費もかからないですから。

そしてたまにふと「ポケカ周りで流行り出したからまたちょっとだけ触ってみようかな」と思った時が来た時、そんな時に思い出のデッキを1つでも残していたら。
昔遊んだデッキを取り出して、当時を思い返しながら、当時にはなかった新しいカードを眺めながら
「新しいポケモンはこんなものがあるのか」
「今はこんな便利なカードがあるんだ」
と新たなカードとの出会いがたくさん待っているかもしれない。
そこから何かのきっかけでポケモンカードへの熱意が戻るかもしれない。

もしかしたら残していたそのデッキは周りのカードが強すぎて環境についていけないかもしれない。
でも、ポケカに戻るきっかけを残してくれた、思い出を引き継いでくれたのはそのデッキです。
そんなデッキが手元にずっと残ってるって素敵なことだと思いませんか?

ちょろい?ちょろくていいじゃん。
だって、その時のちょろさに乗っかってるあなた、とても楽しそうじゃないですか?

そのデッキにはきっとあなたがポケモンを大好きな気持ち、すなわち「ポケモン愛」がたくさん込められていることでしょう。
そしてその大好きなポケモンを使ったデッキを自分で「つくる」ことにより得られる満足感は、本編の冒険や対戦とはまた違ったものだと思います。
更にそのデッキで遊ぶことで「楽しい」思い出がたくさんできることでしょう。

これからもそのデッキと共にたくさんの人やカードとの出会いが待っているかもしれません。

「ポケモン愛(=ラブ)」と「つくる」と「楽しい」が詰まった思い出のデッキをあなたもひとつ、持ち続けてみませんか?


とても長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。