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「精神と肉体(現実)という考え方」

算命学の土台になる考え方の一つが
一極二元論です
一つの物事や存在を
二つの側面から考えるのです

人間を置いて陰と陽で区分すれば
女性と男性になります
一人の人間を精神と肉体に区分する事も
出来ます
その場合は精神が陽で肉体が陰です

今回は人間を
精神と肉体(現実)という観点から
あれこれ考えてみましょう


陰陽論から見る精神と肉体(現実)

陰陽論における陽と陰は
対立する概念ではなく
相互に必要とし合う関係であり
切り離す事はできません
片方だけでは存在出来ない相補的関係です
時に対立するように見えたとしても
その本質は相互に調和する関係性です
当然どちらが善でどちらが悪という事も
ありません

性質としては陽の方が積極的・主体的で
陰の方が消極的・対象的です

ひとりの人間を陽と陰で考えた時に
精神は陽になり肉体は陰になります
肉体に対して精神が主体的になります
精神に対して肉体は対象的になります
つまり
人間は精神が肉体に対して
優位性を持っていると解釈する事も出来ます

実際に私たちは
精神(心)で肉体をある程度
コントロールしています
時には肉体に精神が支配される事も
あり得ますが
人間の正常な姿は精神が肉体を
管理する姿です

※算命学では精神と心を
 同一とは考えていませんが
 ここでは細かな違いには
 触れません

誰でも分かる事ですが
精神が肉体を治める事が出来なければ
人間としての価値性が崩れます
○○中毒と言われる状態は
精神がもはや肉体に蝕まれて
精神の本来的主体性を喪失している姿です

人間の正常な在り方は
精神が肉体を治める生き方です
少し観点を広げて言えば
肉体を現実・環境と考えてもいいでしょう
精神と現実(環境)も陽と陰です
精神は現実に対して主体性を持つのが
通常の姿です

わかりやすい話
冒頭の掲載画のように
自分の部屋を整理・管理できない状態は
精神の主体性が喪失されている姿です
雨の日に仕事に行きたくなくて
すぐに休むとすれば
それも心が現実に逆支配されている姿です

なので心が現実(環境)に
不自然なほどに影響されれば
結果として人生も不自然になっていきます

「陰」占・「陽」占

陰陽論で算命学の「占い」を見れば
陽占では性格など精神面を見て
陰占では病気など肉体面・現実面を見る
という事になります

さて
誕生する時に天地から頂いた「気」を
干支として表したものが陰占です
人は天地自然から一方的に
気を頂いた立場ですから
ある意味では受け身の立場です
なので
この頂いた干支から構成されるの命式を
陰占と言います

この頂いた「気」を
その人が今度は外に向かって
放出するわけですが
その放出する「気」を星で表したのが
陽占になります
外の向かって出すので陽です

陰占は自分の意志が入ってはいないので
無自覚的・無意識的な世界です
対して陽占は自分の意志でその「気」を
つまり「星」を使う事になりますから
意識的な世界です

陰占と陽占は以上のような違いがあり
陰占(干支)で
その宿命のテーマや課題を見つけて
陽占(星)で
その宿命の問題点を消化して行きます

人体図の星を十分に発揮すれば
宿命通りに生きているという事にもなります
逆に星が未消化で稼働していなければ
宿命通りに生きられてはいないという事で
不本意な人生になります

極端な言い方になりますが
星を如何に生かすかが人生の鍵なのです

例えば夫中殺

中殺の有無は陰占で見ます
例えば夫の干が中殺されているとしましょう
そうするとこの状態は
陽占では牽牛星中殺として出てきますね

陰占の中殺された干は
直接そのまま消化する事はできません
陽占の星や人物や五徳として
自分の意志でどう稼働させるかという
問題として消化します

牽牛星を人物として見れば
夫になりますから
牽牛星中殺は夫中殺とも言えます

この場合
算命学の知識が少しある方は
「だから私は夫と上手くいかないんだ」
という認識をすると思います

自分たち夫婦の難しさの理由を
宿命の中に見出して
納得(諦め)するのかも知れません

宿命が夫中殺になっているという事は
夫運が悪いのだから
結婚しない方が良いとか
素敵な男性には恵まれないとか
そう理解する人もいるでしょう
それが間違いだとは言いませんが
もう少し
話を進めて行きましょう

陰占の干支の状態は
私の宿命の構造をただ客観的に
材料(データ)として
提供しているだけなのだと言えます

大事なのはそのデータをどう解釈し
どう活用するかなのです(陽占として)
夫中殺だからと言って
「ハイそうですか
私の人生はもう詰んだんですね」
という事ではないのです

精神が主体

ここで最初の話に戻りましょう
人間は精神が主体です
ざっくり言い換えれば
 心の持ち方
 ものの捉え方や考え方
 生きる姿勢
こういう事が重要なのです

牽牛星中殺をお持ちの方は
夫中殺という宿命を
どう受け止めるかという
心の姿勢が問われているのです

天中殺に対する基本姿勢は
頼らない事であり
期待しない事なのです
(愛さないという意味ではありません)

もしも
夫に対して不満があるとすれば
それは夫に対しての期待と願望の
裏返しと言えるでしょう

夫に頼ってはいけない宿命なのに
その夫に実は求めている事があるので
不平や文句も出るというものです

夫中殺の消化の仕方は
精神的に自立する事です
良い意味で夫中殺だからと
悟る事が得策ですし
それが宿命消化の道です
夫に過度の期待を持たなければ
自ずと自分の運も良くなっていくのです

誤解なきように願いますが
夫を無視して
家庭内別居状態を勧めているわけでは
ありません
要は
大人になりましょうという事です

経済的に夫には頼らずに
自分も働きに出る方が良いでしょう
何事も自分で積極的に
取り組む方が良いでしょう
夫なのにとか
夫のくせにとか思わない事です

※夫が妻に対してあれこれ要求するのも
 同様ですね
 妻中殺であればむしろ夫が家事等を
 積極的にした方が良いくらいです

精神が現実に振り回されない事です
現実の環境から負の影響を受けて
心が負ける姿は
正常な姿ではありません

結論としては
陰占でたとえ天中殺や忌神であっても
陽占の星を上手く活かして
消化していれば
その中殺や忌神を必要以上に
恐る事はありません

宿命的現実が厳しくても
精神を磨いて向上させていけば
運も開けるのです
下格の宿命は苦労をしてこそ
伸びるというのも
同じ意味です

自分の宿命(命式)に一喜一憂するよりも
心(精神)の手入れや育成に
目を向けましょう
精神の主体性を如何に確立するかを
意識したいですね

***

少し分かりにくかったかもしれませんが
最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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