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「財星のある宿命」

先回は局法ということで
幾つかの局法の例を挙げて
書きましたが
今回は格法について
少し触れてみたいと思います

格法は陰占における干支の
構造を通じて
特別に運勢の強い形を
教えてくれます

今回も例を挙げて
説明をしてみようと思います


財の星①

日干が剋す干があると
その干は陽占では
財の星として現れてきます

例えば
日干己土の人の宿命に
壬水・癸水があれば
土剋水なので
壬水は司禄星になり
癸水は禄存星になります

なお
地支の二十八元(蔵干)の中に
壬・癸がある場合は
陽占の星として出てこない場合もあります
※誕生した日がいつなのかで
 その違いが出るのですが
 説明が煩雑になるので省略します

陽占に財星が出ていると
算命学の初心者の場合には
自分には財運があるのかもしれないと
嬉しくなるでしょう
逆に出ていないと
多少なりともがっかりするものです

しかし
算命学の学びが少し進むと
たとえ財星が出ていても
単にそれだけで財運があるとは
ならないことが分かるようになります

財星が中殺されている場合もあります
単純に言えば財中殺なわけで
財が自分の思うようにならないという
状況になりやすいと考えます

別の言い方をすれば
自分が思い通りにしにくい財に
縁があるとも考えられます

また財星が忌神の場合もあるでしょう
自分にとって財が決してありがたいものとは
限らないわけです
財を手にするために
一苦労も二苦労もしなければならない
そんな人生を意味しているかもしれません

財の星②

財の星はお金を意味するだけではなく
男性にとっては
女性つまりは配偶者を意味すると
考える事も出来ます

陽占に財星が幾つも出てくると
当然偏った宿命なので
忌神が財星になっているということに
なります
つまり
女性関係において困難が
生じる可能性がある宿命だ
ということになります

男性にとって禄存星は
六親法の観点で見れば父親になります
もしも
男性の陽占に禄存星が多く出れば
その観点から様々な占いも
できるようになります

偏財格

以下のような
宿命があったとしましょう

己 丙 甲     牽牛 
亥  子  司緑 禄存 禄存
          玉堂

月支のの中の癸から
胸の禄存星が出ています
この禄存星は陽占の中心なので
無傷で健やかであると
その力を出せるようになれます

つまり
月支が中殺されていたり
あるいは散法で傷つけられていたり
合法で変化していたりしなければ
この禄存星は元気に力を出せます

この例題の宿命は
以上の条件をクリアしています
このような宿命を
算命学では偏気財星格と言います
約して偏財格です

事業家の格と言われ
財運が強い宿命です
禄存星は回転財と言われ
お金の出入りが激しいです
ということは
裏を返せば失敗もあり得るということです
なので
借金とも縁がると言えるでしょう

例題を更に分析

この例題を更に見てみると
地支が水性ばかりですから
地支水性一気格(準)という格でもあります
(この水性は星では財星になります)

地支が同じものばかりですから
後天運で
ひとたび散法に遭えば
一気にやられる可能性が大きいです
つまり浮き沈みが大きい宿命です

この例題の人物の地支が
散法(庫気刑)にやられて
地支一気格が駄目になるのは
2023年です
この時に偏財格も壊されています

更に言えば
2024・5年は甲辰・乙巳で年運天中殺で
仕事中殺・名誉中殺です

たとえ財運のある格であっても

この例題の人物は
最近大きな話題になっている方です

偏財格なので財で成功しても
おかしくない宿命です
そういう素地というか条件を持っています

しかし
この誕生日の方が皆さん
お金持ちになっているわけではありません
本人の生き方の問題ですし
周囲の人とのかかわり方もポイントになります

陽占を見ると
地財局という縦線の土剋水があります
禄存星(土)が玉堂星(水)を
剋しています
つまり
財が知性を剋している形です

お金が手に入ると人格を落とす
といわれる局です
自尊心を抑えて財を掴もう
とする局です
人間性と財物が反比例します

この方は
実際にそうなってしまいましたが
人体図の頭の位置に牽牛星があり
実はこれが通関になっています
(先回の復習ですね)

つまり土剋水の相剋を
金性(牽牛)で緩和できる宿命です

ということは
頭は父親の位置ですから
父親が上手く関わってくれたら
ここまでにはならなかったかもと思います
また
牽牛星は仕事の星ですから
仕事が上手く行ってなかったのかもしれません

良い格や局に入っていても
その宿命を生かすことは
簡単ではないということが分かります
一つ一つの星の意味や人物を良く消化することが
地味ですがもっとも大事なことだと
改めて思わされます

***

最後まで読んでいただき
ありがとうございました

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