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コーディネーター・アラジンのブログ #90 自転車甲子園

JITENSHA-KOSHIEN

自転車の甲子園、つまり高校生の自転車に関する全国大会があるのをご存じですか?
12月に「第3回自転車甲子園」が愛媛県今治で開かれます。


これは、スピードを競う大会ではありません。道路交通法や自転車に関する整備の知識や技術力、自転車を通じて地域の魅力を発信できる能力などもプレゼンテーションによって評価されます。もちろん、2mの四角い枠の中でいかに長くスタンディングできるかとか、幅20センチ・長さ30mの軌道をはみ出さないで走れるかといった技術も、衆人環視の中で競い合います。(実際、ある商店街が競技会場になるそうです。)

この大会に白馬高校から1チーム3人が参加します。
それに向けた講習会が先日開かれました。
講師をしてくださったのは、プロのMTBライダー門田さんと、西山さんです。
講演は白馬高校で行いましたが、地元MTBクラブの中学生も参加してくれました。今後ますます、グリーンシーズンのスポーツとして白馬のマウンテンバイクが盛り上がりそうです。

講演の前半は道路交通法を勉強しました。自転車のヘルメットが努力義務化されたり、自転車に関する法規による取り締まりも、事故防止のため、強化されそうですが、自転車に普段乗っている子どもたちは、この道路交通法を学校で学ぶことはまずありませんね。自動車免許を持つ大人は、少しはこの法規をかじったり、免許更新時の講習で教わることはありますが。

実際、この講習を子どもたちと一緒にうけた私アルの感想としては、なかなか自転車の法規も複雑で、ちゃんと知っておくべきだと知ると同時に、あいまいな矛盾点もあるなあと感じました。

今回、無料で講習をしてくださった上に、スポンサーの「OGK KABUTO」さんから自転車ヘルメットをプレゼントしていただきました。

講習前にヘルメットをいただきました。
参加者はみな熱心に講義を聞きました。

講義の中身を詳細に紹介できませんが、私がおやっと思った、私が知らなかった問題を紹介します。みなさんはご存知でしたか?

一つめ。

自転車には、必ず備え付けなければならない装備品が3つあります。
前照灯尾灯ベルです。
前照灯は白または淡黄色で、10メートル先の障害物が識別できる明るさ。
尾灯は赤もしくはオレンジ。
これらの明かりは、日没から日の出まで暗いトンネルで点けなければなりません。
問題は、ベルです。
さて、このベルは、ここが大事なんですが、
 ベルは歩行者に対して使用してはならない!
知らなかったなあ。前を横に並んで歩いている人に、すみませんが通りますよという意味で慣らしていたんですが、それは違反行為だったんですね。

じゃ、何のために必要な装備なんでしょう?

警笛を鳴らせという道路標識がある時、鳴らさなければならないんだって。

”警笛鳴らせ”

二つめ。

自転車の制限速度は?
車道を走る自転車の制限速度は、自動車と同じ!
一般道で規制の無い道路では自動車は60km/s、原付は30km/sだけど、自転車はこの場合、規定がないので、そこの最高速度60km/sになるのだそうです。!!
まあ、坂道でもなければそんな速度出せないけどね。

三つめ。

車道を走ってきて交差点に差し掛かった。正面の信号は赤。その交差点には、自転車・歩行者専用の信号が横断歩道の前にあり、青であった。車道にいる自転車は、どちらの信号に従うべきか?

歩行者専用信号ならだめだけど、自転車・歩行者専用信号なら、そちらに従い、この場合は青なので進むことになる!

四つめ

自転車で車道の左側を走っていたが、前方の交差点には、左折専用レーンがある。自転車で直進したい場合、直進レーンを走るのか、左折レーンで直進するのか?どっちが正しい?

正解は、左折レーンで安全確認をしてから直進するのが正しいそうです。
まあ、確かに、直進レーンだと道路の真ん中なので怖いよね。

五つめ

自転車通行可の標識のある歩道を自転車で走る場合、どこを走るべきか?

歩道は歩行者優先!自転車は、すぐに止まれる速度で(歩行者がドキッとしない速度で)走るのですが、走行位置は、自転車レーンが描かれていなければ、道路の左側歩道の車道側を走るのが正しいそうです。

なかなか難しくありませんでした?
ところで、歩道走行の説明の最後に、但し書きがあるのを知りました。自転車通行可の標識のない歩道を自転車は通行できませんが、但し書きで、13歳未満または70歳以上もしくは、身体が不自由な人は、道路標識に関係なく歩道を走れるそうです。

そこで、びっくり! 私アルは今年から高齢者ということで歩道を自由に走れるとのこと。得したような悲しいような・・・

あと、マウンテンバイクは基本ハンドル幅が60センチ以上あるので、普通自転車ではなく軽車両です。従って歩道を走ることはできません。
ご注意を。

法規の勉強のあとは、ヘルメットの正しいかぶり方を教わりました。

中学生のヘルメットのかぶり方を点検する高校生

さらに、日が暮れかかりましたが、外で、「一本橋」の練習をしました。

20センチ×30mの一本橋を渡ります。

この日の講習を終えて、自転車甲子園がどういうものかを知り、愛媛の大会までの準備にどういうことをすべきかが分かり、生徒にとって意義のある講習となりました。