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掌編小説 人生のスイッチ

人生のスイッチ。

それは生きながら、
このセカイから消えるスイッチ。

いつもはオンしてる。

オフすると、
みんなのキオクからいなくなる。
見えているのに、見えなくなる。

オンにすれば、
もとに戻る。何もなかったように。

どれだけオフの時間が長くても
何もなかったようにもとに戻る。

僕は今日、スイッチをオフにした。

僕は誰にも見えなくなった。

ここにいるのに、誰も知らない。




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