詩 前を見つめて

僕は歩く
ただひたすら歩く

すれ違う人たちは
手を握り合い
笑みを交わしてる

僕はその脇を
前を見つめてすれ違う

いくつもの
人の波

その脇をいくつも
すれ違う

誰も僕の方は見ない

僕はそこに
いるのだろうか

誰もいない公園の
ベンチに独り腰かける

空を見れば
雲一つなく

地面を見れば
砂利に光るものがある

キラキラと光るそれは
多分小さな硝子だろう

すれ違う人たちのように
それはキラキラ光ってる

僕は見上げた空の青さに
吸いこまれてしまいたい

僕は歩く
ただひたすら歩く

脚が痛くなっても

胸が痛くなっても

前を見つめて

僕は歩く

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