詩3　リー　3.導き

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「私とリー」は、4章構成、全25詩からなり
ます。本詩は第3章の第3詩にあたります。
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わたしはあなたとともにいます。

わたしはあなたをいつも見ています。
ただ黙って、あなたを見ています。

でも、

あなたが毎日の暮らしの中で感じている、
不安や、不満や、苦しみは、
わたしには見えません。

あなたが誰かに感じている、
不平や、妬みや、怖れや、憤りは、
わたしには見えません。

あなたが生きていく中で直面する、
試練や、困難や、閉塞感は、
わたしには見えません。

わたしに見えるのは、

あなたが暮らしの中で感じる、
悦びや、楽しさや、嬉しさや、

誰かに感じる憧れや、
ずっと一緒にいたいという想いや、

生きていく中での希望や満足感や幸福感。

わたしは、
あなたのそれらの感情に包まれて、
満たされていく。

わたしは、
あなたをそれらの感情に包まれるように、
導く。

わたしには
あなたの痛みは見えないけれど、
あなたの心は見える。

閉ざされて、頑なで、
冷たくなってしまった心。

わたしにはどうすることもできない。

あなたの心を、
開かれて、柔らかで、温かくして
あげたくて、導いているわたし。

わたしの導く道に気が付けば、
わたしの導く道にあなたが導かれれば、

あなたの姿が
わたしに見えるようになって、
もっと、導きやすくなる。

そうしてわたしたちは、
同じ場所に辿り着くことができる。

そう。
ほんの少しだけ、わたしの声に、
心の中のわたしの声に耳を澄まして。

ほんの一歩だけ、
わたしの導く道に足を踏み出せば、
あなたはもっと、生きやすくなる。

秘密はたった、それだけなのよ。

＊クローバー　花言葉　「わたしを思って」