ぼくのいばらは現実を塞ぐ
浅い罪だらけの湖で
ぼくは絶望に抱かれる
突き抜けた光たちの道筋が
虚しくぼくを通り抜けていく
ただぼくは何もできずに
堕ちてくる願いの残骸たちを
いつかの瞳でぼんやりと眺める
熟れすぎた希望のすぐそばで
ぼくは透き通った十字架を握りしめる
目を閉じていく世界の中で
ぼくだけが目を閉じれない
ぐちゃぐちゃに絡み合う欲望は
歪なはしごを現実につなげる
ぼくは大きなため息をついて
生ぬるい生にしがみついて
歪なはしごを渡っていく
ぼくが通ったあとには
申し訳なさそうにいばらが生える
もう誰も何も見なくて良いように
もう誰も心を捨てなくて良いように
ぼくのいばらは現実を塞ぐ
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