推し活消費から考える、企業と消費者の関係性の未来
今回あんま推しのことは関係ないです。箱推しちゃんです。
1年くらい割と真面目にオタクをしてきて、マーケティングとか企業と消費者の関係性とかが結構大きく変わってきているなと思ったので、覚え書き程度にメモを残しておこうかなと。
箱推しちゃん的20世紀の企業と消費者
企業が圧倒的に立場が上
消費者は企業が作ってくれたものをありがたく押し頂く立ち位置
マスメディアしかなく、マーケティングも一方通行
消費者の立場が圧倒的に弱かったので消費者保護の観点で法律や行政が整備されるように
箱推しちゃん的インターネットが出てからの企業と消費者
インターネットによって消費者の嗜好が可視化され、企業は無視ができなくなった
消費者はクチコミなども合わせて検討することでさまざまな商品を選ぶことができるようになった
これらによって企業と消費者の立場が対等に
一方、マーケティング手法も複雑化し、引き続き賢く選定することが必要
消費者保護観点での法の整備も引き続き進む(複雑化した分重要性も増した)
箱推しちゃん的推し活消費・応援消費の企業と消費者の関係性
俺がお前でお前が俺で状態。それまであった線引きがかなり薄くなった
企業は消費者の意見を積極的に取り入れて製品やサービスへ反映(INIはシングルの表題曲をファンの投票で決めているそうです)
消費者はさながら企業の一員かのように積極的にマーケティング
何より、消費者の消費行動がとても旺盛
アイドルやアニメにとどまらず、コロナ禍に苦境に立たされたなじみのレストランなどに対しても応援消費は発揮された
未来はどうなっていくんだろう?
近未来は一旦カオス化しそう
企業と消費者がスクラムを組むことで、これまでとは色々な価値観が転倒しそうです。
例えば、日本ではアーティストの写真や動画を切り取ってSNSにUPすることは権利の侵害と扱われますが、海外では「無料でマーケティングしてくれている(ので黙認)」となっていたりします。(日本でもBMSGなどで解禁の流れがあったり)
これまではナシだったことがアリになるどころか推奨されるようになるなど、大きな変化がありそうなので、市場の動向や推しの意向を丁寧に押さえておく必要がありそうです。
うちは21世紀型でやってますとか推し活消費型でやってますとかは誰も明示していないので、企業と消費者、消費者同士などで衝突もありそうだなと。(消費者のくせに企業サイドに立ち入って!みたいな)
また、責任の所在が曖昧になることで消費者保護が難しくなる可能性はあるかも。
とはいえ、推し活消費型の旺盛な消費は無視できないのでは
この間お台場でタクシーに乗ったんですけど、運転手さんが「今はイベントがあるときのビッグサイトが一番の稼ぎ時です。霞が関で張るよりずっと稼げる」と言ってたんですよね。
コミケなどのイベント来場者は地方参戦組も多く、せっかく都内に来たら秋葉原や池袋、吉祥寺などを巡りたいという人が多いそうです。とはいえ時間には限りがあるし、戦利品に傷をつけたくないし、とタクシー移動される方が多いそうで、数千円~1万円以上乗ってくれる人がいるとか。
また、好きなキャラが使われている商品には運転手さんもびっくりするくらい気持ちよくお金を使う人が多いそうで、「今日本で一番お金を使ってくれるのは、間違いなく何かのオタク」と言っていました。
推し活消費型は、企業からしたら消費者のニーズが詳細に把握できて、丁寧な製品・サービスづくりができるし、消費者がガンガン買ってくれる。
普通に考えたら手を出さない理由はないんじゃないかなと思います。
ただ、これまで20世紀型でやってきた企業がいきなり推し活消費型に切り替えようとすると、上からコミュニケーションして消費者サイドの炎上を招くなどは普通に起こりそう。
消費者の丁寧なリサーチは必須でしょうし、企業内にオタクがいないなら、消費者を制作サイドに引き込むような工夫が必要になってくるのではないかと思います。
消費者サイドも推し活消費のほうが楽しい
長らく景気が低迷しているので、「消費=悪」という思考の人って多いと思うんですよね。
景気を良くするにはガンガンお金使って市場全体を大きくしていくこと以外にないと思うので、好きな人、応援したい人にお金を使っていくのは経済活性化という観点でも悪いことではないと思います。(そしてガンガン稼ぐ)
仕方なく買い物するよりは好きなものにお金使う方が圧倒的に楽しいので、推し活消費や応援消費はこれからも拡大していってくれたらうれしいなとイチ消費者の立場から思います。
特にオチはないので推しの動画を貼って終わります
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