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天然の飄々には敵わない

夫のゴールデンウィークは29日から8日までだ。
実のところ予定通り3日目でぐったりしている。「飄々と」はちゃんと実践している。夫がはりきって水アカ取りや庭仕事をしていても、私は空気を読んで手伝ったりはせず、気が向いたらやるようにした。罪悪感も持たずにnoteを書いたりゴロゴロしたりボンヤリしている。料理も買いだめして献立を決め、メインの肉料理は夫に任せた。野菜は大鍋にスープを作った。

なのに何故なのか。

そして昨夜お風呂でハッと思いついた。脳疲労だ。
以前、次男が高校生のとき、彼が眠り続けた理由を調べたことがあった。そのとき小児慢性疲労症候群という病名に出会った。その原因のひとつに脳の活性化というのがあるらしい。脳内の不必要な部分も総動員して情報処理をしてしまう、つまり使い過ぎ。脳を使い過ぎると身体にものすごい疲労が溜まるらしい。

夫はよく私に話しかける。それはいいんだけど。
例えば私がnoteをを書いているときに夫が話しかけてきたら、一旦noteを止めて夫の話の内容について考え答える。それが終わると私はまたnoteに戻って読み返して続きを書く。するとまた夫が話しかけてくる。これを2、3分おきに繰り返されるとかなり辛い。脳の切り替えは疲労感が強い。

私は夫が何をしているか観察してから、話しかけるかどうか決める。ゲームやテレビに集中していたら話しかけない。
けれど夫はそういうことを全く気にしない人なので、私が夢中でnoteを書いていても、CMについて「〜じゃない?」と聞いてくる。私はCMを見てないし、もう終わってるからCMの内容から聞くことになる。

そしてもうひとつ、夫と私は興味があるものが全く違う。なので見たいテレビも全く違う。
私は集中してテレビを見たいのでひとりで見ることにしている。よって必然的に夫が見たい番組をずっと見ることになる。ニュース、宇宙、警察、歴史、グルメ、スポーツ。そしてそれについての夫の考えももれなく聞くことになる。興味のないものを見続け、それについて考えを聞き、また意見を求められることほど脳が疲れるものはない。でもただ「そうだね〜」と聞き流すのも心が疲れる。別のことをしていても結局夫はお構いなしに話しかけてくる。

飄々と、飄々と?

私の毎日はほぼ無音だ。庭からの景色を見て自然の音を聞いている。そして私の脳内は基本空っぽを目指している。そこにポッと浮かぶものをnoteに書いたり調べたりする。「自由とは」から「天ぷらという言葉の由来とは」まで幅広く興味はある。「あかすりとナイロンタオルの違い」とか「タンパク質とおならの関係」とか。これでもなかなか忙しいのだ。
でも夫に「いつも何してるの?」と聞かれると答えに迷う。「ボーッとしてる」
そりゃ話しかけられるよね。

夫に「空気を読んで」というのは無理だとわかっている。夫こそ飄々と生きている。
振り回されているのは私か。

飄々を悟っても実践はなかなか難しい。隣に天然の飄々がいるとスムーズに生活を営んでいくにあたっては更に難易度が高い。

あゝとにかく無音のひとりの時間を下さい。



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