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短歌30首

ヒトの細胞は37兆個100%の成功はない
「晴れの日もあれば雨の日もある」幸せそうな庭の野菜よ
でこぼこでよく見る形なんだけど最後のピースは君じゃなきゃダメ
ポッカリと空いた部分に神様をそしてお花と美味しいものを
ああ雲が流れていくと気づけたらそこは底です少し眠って
人々を猫だと思い赦したら我も猫なり気ままに進め
名言をパラレルワールドで読めば炙り出されるもうひとつの意味
「神様はいつも見ている」静粛な空気に笑いを堪える場所で
風に乗りするりとかわす人々が私に投げるカテゴライズを
切り取ってしまってもまだ生きられる十二分なるヒトの身体よ

不機嫌な君の波にはのまれない私はノアの方舟にいる
お別れが辛くなるから始めるのやめておきます覗き込む沼
生きているだけでいいのと言う君は少しあの世と繋がっている
雨の日はジェレミーブラッドのホームズを観るのロンドンの霧に紛れて
完璧な信頼を知る幼な子の手で握られた小指が痛い
還暦のアドレナリンを笑うなかれ死と目が合ったことはあるかい
もし僕がこんな自分を赦せたらあんな奴らは消え去るだろう
聞こえくるニュースは暗きことばかり1オクターブ上で眠ろう
ささくれた指で撫でればささくれた声で子は泣く「ママを助けて」
食べる時間眠る時間を体内の時計に合わせイノベーションする

夜更かしの君が纏いし確かさが妖しき夢の霞を晴らす
人生の目抜き通りで踊り出す千切った名刺の紙吹雪の中
「当たり前」「いつの間にか」の脳内に自動制御システム設置
再発と言われて涙ぐむ我をポップコーンを食べながら観る
「普通は」と洗脳されたあの日から私に芽生えた是と非の心
無理してる体と麻痺してる心あふれる涙の震源地はどこ
「何のため産まれてきたの?」"特別"に憧れている少女の瞳
私には夢も希望もありませんリクライニングチェアで昼寝
常識は地球の取説人生の修羅場は茶番観客は神
喜びと悲しみを混ぜ煮込む婆ぁ彼女はいつも微笑んでいる


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