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詩「林檎」

今日はお出かけ
すまし顔でオシャレをするの
森のクマさん ご機嫌いかが?
再会をお祝いましょう
 
肩に乗って?
鞄に隠れて?
飽きの来ない
チェック模様の
 
スキップで駆け抜けた
季節は巡って巡るけれども
香りはそれぞれ
色褪せもしない もう忘れたい
待てど暮らせど
ことらはどちらと聞いても知らない
ひとの群れがゆく横断歩道
新しい春も 新しい夢も
通り過ぎてゆくだけで
手を降るわたしは置いてけぼりを
くらったことさえ気づいてないの
 
愛でたしめだたし
ハッピーエンドにしたいでしょう
 
お友達だった女の子が
木の下で眠っているのよ
約束したの
実をつけたなら娘と食べるの
  
踊り疲れた足は要らない
稲妻に照らされた横顔は
奇麗なものでもなかったけれど
笑い事じゃない笑い話
お笑い種よ らんらららん
何も知らない 話は終わりだ
融けない氷を触ってみたり
煙草の煙で咳き込んだり
聞かない振りの見ない振り
笑顔のわたしは生きている?
 
今日もお出かけ
すまし顔でオシャレをしましょう
森のクマさん ご機嫌いかが?
再会のお祝いを

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