『僕が夫に出会うまで』に思う。
私は40歳間近のゲイだ。
一切公表はしていない。
地元は風光明媚な田舎ゆえか、良くも悪くも率直な人が多い。
「彼女はいないのか?」
「そろそろ身を固めないとな。」
と近所のおばさま。
「もしかして、モーホー⁇」
と先輩は冗談めかす。
営業の銀行マンや証券マンは投資や保険を勧めてきては、一通りの商品のウマみの説明の後に、
「将来、結婚して子供ができた時にはきっと役立つ。」
と続く。
結婚する気を見せない私と、親との対立、喧嘩は絶えない。
結婚して子供を授かり、幸せな家庭を築