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心揺さぶられた映画だけの感想を書き溜めのモルモット。
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映画「街の上で」の話。(ネタバレ)

 今更ながら、『街の上で』という映画の感想を語らせていただきます。以降日記の本文のままなので、語彙力ゼロの“〜だ・である”調ですらないものでネタバレを語らせていただきます。  友人に誘われて行った『愛がなんだ』という同じ監督の作品が刺さり、ラジオ(#むかいの喋り方)で『街の上で』がかなり良かったというのを聞いて、上映最終日の映画館に一人で滑り込んだ。  ひとりで『街の上で』を観に行った。わりかし好きなタイプの話。特に大きな山もなく、谷もなく。クスクス笑えるような、なんとな

『そうして私たちはプールに金魚を、』

平凡からどうにか逃れようと、“普通の子”とは違う道を選んだ。 この半端な田舎から逃れたくて、大学で県外に出ることを決めた。 だけど、私だって結局だ。 この街で就職しようとしてる。 この街で就職するために、わざわざ県外の大学に行こうとしている。 帰ってきたくないと思うほどではないけれど、 逃れられるはずなのに、結局戻ってくる。 生温い家族愛と生温い友情のために。 出ていきたいようで、結局この生温い環境にどっぷりなのだ。 なんとなく、私のそういう部分にグサッと音を立てて刺さってし

惚気と性的指向と『窓辺にて』。

 彼氏ができたところで、性的指向が変わるわけもなく。自分ではアロマンティックと思っていたが、ノンセクシュアルであることが判明。性的指向の流動性の中、動いたのか、はたまた元々なのかはわからない。  彼が理想中の理想であることは確かなのだ。黒髪ストレート、オフメガネ、the・大学生。  恋愛感情は薄っすらとはある。(だから、“ノンセクシュアル”を名乗っている。)しかし、若干スキンシップが辛い。手を繋ぐくらいはなんとか耐えられるがハグからがどうしても両親を彷彿とさせてしまう。もとも

『うみべの女の子』

 『うみべの女の子』という映画を見た。  始まってすぐは「あー、このパターンね。あんまり好きじゃないかも。」と思っていたが、中盤30分くらいで「え、良いかもしれない!」ってなって、終わってから「は?好き」となった。  田舎故の性行為への認識の低さがすごく鮮明で、懐かしくなった。嫌なことも全部思い出した。きっと誰にとっても懐かしいと思う。自分がそうだった人もいるし、周りがそうだった人もいるかもしれない。  エモいっていう陳腐な言葉で表してはいけない“人としての青さ”だとか“幼