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境界確定費用の差(相見積もり注意!)

土地家屋調査士 松本悟

大阪市の土地家屋調査士の松本です。

先日、「境界確定費用って高い!?」って記事を掲載し、予想以上の反響がありましたので、続編を書きます。


そもそも、土地家屋調査士の費用は平成13年まで法律で報酬規程が決まっており、公共料金と同じように一律のものでした。その後、平成13年の報酬自由化により、調査士毎に費用が異なるようになりました。

その流れもあって、弊社にもたまに相見積もりのご依頼を受けることがあります。弊社の費用は大阪調査士会の報酬規程を基に作成しており、価格帯でいうと丁度相場の平均くらいになるようにしています。にもかかわらず、相手業者に比べて高すぎる!安すぎる!という事があります。

確かに業者毎に費用差はありますが、2倍や半分と大きく差が出るときは手続き内容に差がないか注意が必要です。

以前、ハウスメーカーの営業さんから聞いた話ですが、建築途中で境界を1つ破損しまったので復元する案件で、A社が約20万円、B社が約5万円の見積もりで、B社に依頼した案件があったそうです。

結果、隣接地権者とトラブルになり、大変だったと伺いました。

その土地は座標のある地積測量図があったため、現地で復元し、境界標を復元したが、立会をしておらず、隣地からクレームがあり、トラブルになったとのことでした。

手続き内容に大きな差があったのです。


A社の手続き(推測)

①現地および付近の確定測量(やや簡易)

測量図復元に必要なポイントの測量と近隣測量図復元に必要なポイントの測量及び境界付近の現況測量

②境界位置の検討

③隣接地権者の捜索

④立会調整及び立会準備

スケジュールの調整、説明資料の準備、仮境界位置へのマーキング

⑤境界設置


B社の手続き

①現地にて境界復元及び境界設置


と、大きく手続きの差があったのだと思います

正直、どちらが正解かは、わかりません。

B手続きは立会省略にかなり疑義ありますが、隣地からクレームがなければ作業としては問題ありません。A手続きは測量図が最近のものであれば、丁寧すぎる気もします。①現地にて境界復元及び仮境界位置へマーキング ②境界位置の検討 ③立会及び境界設置 ならば、費用を抑えされる気がします。


若干脱線しましたが、この話でお伝えしたいのは、見積もりでは手続き内容が見えない事が多いので注意が必要だという事です。

私はこの話を聞いてから、「手続きの流れ」の書面と複数パターンの見積りをメリットデメリットをお伝えすると共にお渡ししています。

「手続きの流れ」があれば相手の先生も近しい見積もりが出来、複数パターンの見積もりがあればお客様は選択する事が出来ます。

少し手間ですが、これを始めてから、事前に書面で手続きの擦り合わせがしっかり出来ているので「この作業ないって聞いてません!」「これ追加して!」というのがなくなったので個人的にはベストなやり方かなと思っています。

今インターネット上でも沢山費用が掲載されています。しかし、細かな手続き内容まで記載されているサイトはありません。それは手続き内容がそのお客様毎に異なるからです。費用は非常に大事なことですが、是非手続き内容も注意してみてください。

高い費用にも「安全や保険」といった意味があるものです。



株式会社マツモト/土地家屋調査士松本悟事務所

境界確定、測量、登記業務のご不明点があればお気軽にご相談ください。

info@hakarumirai.com


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土地家屋調査士 松本悟
大阪市の土地家屋調査士です。 土地家屋調査士は法務省管轄の国家資格で不動産の法律、測量の専門家です。 境界確定、測量、登記、建築規制の自分用備忘録として記載します。