春の終わり、夏の始まり 13
遅れてやってきた参加者も増え、同窓会はさらに盛り上がっていた。
あちこちで交わされる昔話、そして近況報告。
少々酔いを覚えた唯史は、義之を誘って居酒屋の裏手にある河川敷へと移動した。
春の夜風が二人の頬を優しく撫で、遠く関空の誘導灯が見える。
上空には無数の星がきらめき、喧騒を離れた穏やかな時が流れていた。
「ここは変わらんな」
と唯史がつぶやくと、義之は、
「そやな。でも人は変わる。唯史、その顔色の悪さとガリガリに痩せた体、俺が気づいてないと思ってるんか?いったい何があ