性転換手術。喫煙のリスク。

2012年11月8日に書いた記事です。


【喫煙が手術に及ぼす影響】

喫煙が手術するときに与える悪影響を、自身にふりかかるリスクを
知っておく必要があるのではないでしょうか?

タバコのさまざまな有害成分が、肺や心臓に多くの深刻な影響をもたらし
喫煙は創傷治癒(傷の治り)も遅らせます。

SRS手術を受けようとする患者自身が
喫煙がもたらす悪影響について
よく知っておくことが大切です。
手術治療の必要な患者自身が喫煙者であると、術前、術中、術後に多くのトラブルが起こるとの事です。
性別・年齢・人種を問わず喫煙が治療をさまたげる危険因子であること。
喫煙は呼吸器合併症を増やし、創傷治癒を遅らせ、入院期間を延長させます。

傷が治るためにはそこに傷を修復する物質が必要になります。
それを作るためには十分な栄養素と酸素が必要不可欠です。
そしてその二つを運んでくるのが血液なので、創傷治癒にとって血流というものが非常に重要となります。

傷の治りが悪ければ、その分傷跡も残りやすくなるので、術後にくつろいで一服なんてやると、
せっかく手術が成功しても自分で回復を遅らせ
傷跡を残しているようなものです。

手術前に禁煙すると、多くの望ましい効果が得られます。
禁煙して4~6週間たつと細くなっていた細気管支が広がります。
禁煙すると術後の鎮痛剤投与も減らすことができます。
タバコを吸うと痛みに敏感になることがわかっているとのことです。
ですから禁煙すると患者の痛みの訴え方が少なくなるはずです。

たとえ手術前の禁煙期間が短くとも、喫煙によって損なわれていた心臓や肺の働きは大きく回復します。

【一酸化炭素】
 手術を受ける喫煙患者にとって、タバコ煙中の
一酸化炭素も大きな悪影響があります。
一酸化炭素は臭いも味も色も刺激性もないガスです。
一酸化炭素の吸引量は、タバコの吸い方によって大きく違います。
タバコを短くなるまで吸うほど、一酸化炭素がたくさん入ってきます。
パフの深さやタバコのタイプ
(低タール・低ニコチンかどうか)
でも吸引量が変わります。
一酸化炭素はヘモグロビンと結びつきやすい性質があるために、呼吸機能を大きく傷つけます。
一酸化炭素によってひきおこされる酸素不足は、さまざまな悪影響をもたらします。
血管内皮の透過性が高まります。
また動脈の壁にコレステロールがたまりやすくなります。
血液に一酸化炭素がたまると、コレステロールが増えます。
喫煙者は非喫煙者より10~15%コレステロールレベルが高くなります。
最近喫煙者に狭心痛を起こす主犯はニコチンではなく、一酸化炭素らしいことがわかってきました。
タバコの煙は手術を受ける必要のある患者の命を
おびやかす危険な働きをします。
ニコチンは心臓に負荷をかけて酸素の消費量を増やしますが、一酸化炭素は逆に酸素を心臓に運ぶ能力を損ないます。

【ニコチン】
タバコの煙には有毒アルカロイドの ニコチンが含まれています。
喫煙者が煙をたくさん吸い込めば吸い込むほど身体にニコチンが入ります。
ニコチンは肺から吸収されて、5分以内に脳や副腎髄質に取り込まれます。
ニコチンは肝臓、腎臓、肺で代謝されて、おもに腎臓から排泄されます。
ニコチンにはさまざまな有害作用があります。
心拍数・心拍出量・血圧・冠血流量は増えます。
ニコチンは米国精神医学協会の薬物依存診断基準に合致した依存性薬物です。
「米国では喫煙が予防可能な最大の死亡と障害の原因である。したがってニコチンは依存性薬物の
中でもっとも重視すべき薬物である」。
ニコチン依存はきわめて治療がむずかしく、専門家の治療を受けたとしても、あらゆる薬物依存の中で
もっとも治療成績が悪いのです。
喫煙者は、ニコチンで快感が得られるためと
ニコチン離脱症状(いわゆる禁断症状)
のいやな思いを繰り返したくないために
タバコをやめられなくなると考えられます。
害だけで何の利益もないタバコ。これを機会に
禁煙始められてはいかかでしょうか?

SURGERY AND SMOKING より

ちなみに、はじめマン( ̄▽ ̄)は、手術のためにタバコを辞めました!

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