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OKWAVEでやりたいこと(短期的・再生編)

OKWAVEの再建にあたり、取り組みたいことについてまとめました。
※(前の記事)なぜ臨時株主総会招集請求・株主提案をしようと思ったのか

現状について、OKWAVEの現状を会社側から見せていただけていないので、開示情報等から推測をした上で、再建のために取り組みたいことをお話しします。
※本内容については、OKWAVEから2022年6月期の決算が出ましたら修正・更新します。また、詳細については、8月に行う説明会でも直接お伝えしたいと思います。

  1. 短期的に行いたいこと・行う必要があること

  2. 中長期的に行いたいこと・創りたい世界

  3. 目標株価・時価総額

について、私の考えをお伝えしたいと思います。長文になりますので、このページでは、OKWAVE再生・再建のためにまず行う必要がある「短期的に行いたいこと・行う必要があること」について記載します。
※中長期的に行いたいことと目標株価については次回

再生のために短期的に向き合わないといけないことは非常にシンプルで、「単月黒字化」です。2022年6月期予想(売上高5億円、経常損失13億3千万円)を考慮すると、黒字化まで、1年半以上の資金10億円程度が必要と見込んでいます。もし、次回述べる「2.中長期的に行いたいこと」まで取り組むのであれば、加えて10億円の計20億円程度の資金調達ができれば理想です。
そのために、まずは「信用回復」「財務改善」「収益力向上」、そして「M&Aや業務提携の検討」に、一日も早く取り組みたい思っています。

(1)信用回復について

現在の信用失墜の状況から信用回復するためには、(言葉は悪いですが)過去から蓄積されたすべての膿を吐き出したうえで、再生・再建に取り組む必要があります。現時点で実施されている調査委員会による調査も不十分だと感じますし(結果、追加の調査になりましたが)、そのためにも、自分が経営を担うようになったら、

  • 現状把握・調査を、自分自身の目での確認とあわせて、改めて第三者による調査を行う(客観性)

  • その調査結果を、株主のみなさまに加えて、広く社会にも公開する(透明性)

を行いたいと思います。

また、現時点でOKWAVEの現経営陣は、今回のレージングブル社との取引に関して一番の責任があるとされた廣瀬光伸氏に対して、損害賠償請求や法的な責任追及を行っておりません。また、その理由についての説明もありません。これは甚だ疑問で、私には理解できません。ここまで企業価値が毀損し、従業員・取引先が不安を感じ心配する状況となり、そして株主が想定外の多大な損失を被っている中で、廣瀬氏を責任追及できない何かがあるのではないかとも感じています。

辞任した廣瀬氏に対してはもちろんですが、上記の調査の結果、現経営陣の法令違反が見つかった場合には、当然会社として責任追及を行う必要があると思っています。

(2)財務改善について

現在の決算・PLにおける損失状況(2022年6月期予想:売上高5億円、経常損失13億3千万円)に加えて、35億円の資金を失った状況ですと、財務的に大変困難な状況と思われます。
現時点では最新の(2022/6/27)第23期_2022年6月期第3四半期報告書から推察するに、資産の回収・売却ができなければ、早ければ9月末には資金的に苦しい状況になる可能性があります。月次で約1億円が必要な状況と思われる中で、3月末の現預金が6億円。預け金の12億円は転換社債型新株予約権付社債の償還で実質ゼロ。加えて、現経営陣では、株主のみなさんが賛同できるような出資先が得られるとは考えづらい。全く楽観視できない状況です。

以上のような状況から、「資金調達」「コスト削減」にまず取り組みます。

①資金調達

  1. 借入・デットファイナンス:
    株式の希薄化を考慮すると、借入ができるのが望ましいと思います。しかし、現在の信用状況ですと困難に思われること、加えて、現在の純資産を考慮すると、1年~1年半で債務超過となり上場廃止のリスクもある。以上から、必要資金10億円超のすべてを借入で賄うのは困難とも感じています。

  2. 増資・エクイティファイナンス:
    増資に関しては、ベストシナリオとワーストシナリオがあります。ただ、いずれのシナリオの場合でも、増資自体は行えるのではないかという見通しは感じています。

    1. ベストシナリオ:時価による増資を、新たな事業提携先と現株主のみなさんのご協力のもと行う。現在(7月末時点)での株価は純資産価額と変わりありませんが、未来への期待を感じていただける出資者の方がいれば、その方と未来のプランを描きつつ、未来への期待値も込めた株価での出資もお願いしたいです。

    2. ワーストシナリオ:簿価純資産価額での有利発行を、新たな事業提携先と現株主のみなさんのご協力のもと行う。

なお、事業提携先としては、

  • システム開発会社やAI領域の事業会社

  • 人材紹介、HR領域のファームやソフトウェアベンダー、結婚・恋愛、クラウドソーシング、クラウドファンディング事業者・・・等、人の信用をもとにしたマッチングビジネス領域

  • 製造業、医療や介護領域、教育、子育て・・・等、特定領域のネットワークを有する企業

などを考えています。

②コスト削減

コスト削減については、おそらく現時点でもかなり取り組まれている(取り組まざる得ない)状況だと思われることと、また、私自身が現状をリアルに把握できていない状態ですので、現時点で私が具体的に話せることがほとんどありません。
ただし、私が経営を担うことになったら、次の「③収益力向上」の影響が出ない範囲で、コスト削減には徹底的に取り組みたいと思います。
また、私個人の役員報酬を公開することはお約束します。

③CVCに残る10億円の活用ができるのか?

昨年12月に設立されたCVCに、資金残として10億円があります。この実態が分からない状況ではありますが、その資金を足元の再生のために活用できるか検討したいと思います。

(3)収益力向上について

収益力向上のためには、売上を伸ばすための「営業力強化」と、会社の能力を最大限に引き出すための「組織力強化」が必要と感じています。

①営業力強化

営業力強化のキーワードは、「法人(B)や地方自治体(G)向けの営業」です。OKWAVEに残る既存事業の中で、特に下記二つのサービスについては、法人向けのサービスとして着実に売上をあげ、収益に貢献するような取り組みを行いたいです。

  • サポートシェアリングソリューション「OKWAVE Plus」

  • クラウドサンクスカード「GRATICA」

OKWAVEのWebサイトを見る限りでは、「GRATICA」はすでに700社を超える企業の導入実績があるようですし、「OKWAVE Plus」については企業のコンタクトセンター・サポートセンター向けを中心に、事業売却したソリューション事業の顧客に対する提案が可能であれば検討したい。また、OKWAVEは地方自治体に対するつながりもある。これらをベースに営業力をさらに強化したい。

いずれにしても、OKWAVE創業時にゼロから顧客開拓をしてきた時と比べると、顧客リストがあるのはとても大きなリソースと感じています。現在OKWAVEに残る社員のみなさんと一緒に、顧客開拓に取り組みたいと思います。

②組織力強化(組織開発)

この数年の現場不在の経営、直近の危機的状況の中で、現在のOKWAVEの組織はとても疲弊している状況なのではないかと想像します。
ここから改めてOKWAVEの再生に取り組むためには、経営陣や社員といった区別なく、役職の区別なく、OKWAVEという船に乗る全員が一丸となって力を合わせる必要があります。
また、顧客を一番よく知るのは現場の社員のみなさんでもあり、そういった社員のみなさんが主役として、生き生きとありのままを発揮できる環境をつくりたい。そのために、次のようなことに取り組みたいと思います。

  1. ミッション・ビジョン・バリュー、もしくは、企業の存在目的(パーパス)の再定義したいです。
    現在のOKWAVEのミッションは「互い助け合いの場の創造を通して、物心両面の幸福を実現し、世界の発展に寄与する」ですが、これに現経営陣がどこまで本気で正面から向き合っていたのか。このミッションに向き合っていたのであれば、現在のような経営危機にはならなかったと思われます。
    あらためて、OKWAVEという会社の存在目的に耳を傾け、組織を構成する全メンバーがワクワクするようなミッション等を再定義したいです。

  2. 現在の社員の方々から、常勤取締役の登用をしたいです。
    私は、20年以上社歴のあるOKWAVEにおいて、現在の取締役が創業メンバー中心で、プロパー社員の中から選任されていないことが、ガバナンス欠如の要因の一つとも感じています。近年、社外からのみ経営や執行役ポジションの登用がされてきたことは、現場がとても軽視されているようにも感じますし、現場の経営陣に対する不信感やモチベーションの低下を招いているのではないかとも感じます。
    こういったことを招かずに、また、適切なガバナンスを維持するためにも、できれば9月の定時株主総会で、難しければその次の株主総会開催の際に、現社員の方々の中から取締役を選任したいと考えています。

  3. 取締役会の透明性を高めたい。
    個人的には、社員全員がオブザーバーとして参加できるような、透明性の高い取締役会の運営を行いたいと思います。機密情報・インサイダー情報を扱う取締役会において、現法令下の上場企業でどこまでのことができるか、これはチャレンジなのですが取り組みたいです。

そのほか、組織力強化という点で取り組みたいことはたくさんあるのですが、もし自分が経営を担うことになったら、まずはOKWAVEの社員のみなさん一人一人と向き合って、現在の危機的状況をどう乗り越えていくのか、そしてどんな未来を創っていきたいのかということを、一緒に考えていきたいと思います。

(4)M&Aや業務提携の検討について

OKWAVEのCVCである「OK FUND L.P」の実態が把握できてからという前提になりますが、残存する10億円の資金をOKWAVE再生のために活用したい。
M&Aや業務提携によって、新規の収益事業を作ることを試みたいと思っています。その候補となりえるのが、資金調達の段落で記載をした下記です。

  • システム開発会社やAI領域の事業会社

  • 人材紹介、HR領域のファームやソフトウェアベンダー、結婚・恋愛、クラウドソーシング、クラウドファンディング事業者・・・等、人の信用をもとにしたマッチングビジネス領域

  • 製造業、医療や介護領域、教育、子育て・・・等、特定領域のネットワークを有する企業や組織

一例をあげると、OKWAVEの株主でもあり古くからの顧客であるNCネットワークとの取組の推進があります。同社と共に行っている技術の森の収益化や、同社が持つ1万8千社の製造業ネットワークを活用して、Q&Aナレッジを活用した製造業のDX化支援を行うことなどは、高いニーズもあり収益の柱を作れるのではないか。また、そういった領域は他の業界でもあるのではないか。そんなことを検討していきたいと思っています。

最後に、以上のような短期的に行いたいことを踏まえて、現在取りうる一番ベストな社外取締役の人選を、株主提案の中では行いました。


次回は、OKWAVEでやりたいこと(中長期的・創りたい世界)と、結果イメージしている目標株価について書きたいと思います。


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