ブックガイド(160)「ぜんしゅの跫(あしおと)」澤村伊智

おなじみ角川ホラー文庫

比嘉姉妹シリーズ第5弾!
2015年に「ぼぎわん」で登場した比嘉姉妹の登場する短編連作。
表の顔だけではわからない人間の内面、不安や欲望などを怪現象を通して読者の脳内に顕在化する、文学としての怪奇小説のありようを見せてくれる。
他の作品とのつながりもあり、ぼぎわんから澤村作品を読んでいくか、という個人的な祭りが始まりそう。
同様の祭りは、既に内藤了さんの作品で絶賛開催中だけど、ホラー系の佳作が続いていて、今、ホラーのムーブメント来てる感。
すっかり、ホラーを書きたくなっている自分に気づいた。

(追記)
私が初めて書いた作品は、大藪春彦風のハードボイルドだったが、実はその後、モダンホラー・ブームに煽られてホラー小説を志向した時期があった。S・キングの大ファンでもあったからだ。その頃の作品を集めて電子書籍で出している。ご興味あればぜひお読みください。短編集です。


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