ブックガイド(143)「アイズ 猟奇死体観察官・児玉永久」
藤堂比奈子シリーズで登場したかつての連続殺人犯少年・児玉永久。
プロファイラー・中島保とともに、謎の殺人事件の捜査に協力しながら、彼はゆっくりと自分の罪を見つめなおし、生きていく力を見つけていく。
感動的な物語になっている。
群像劇は物語が進むにつれ、登場人物たちへの作者愛が深まっていく。そうすると、どのキャラでもスピンオフ物語が語れるようになってくる。また、それが読者にもうれしいのだ。
実は私も筆は遅いけど群像劇の長編を書いていて、もうすぐ第三部が書きあがるのだが、キャラたちへの愛着が濃くなってくると、安易に死なせられないんだよな。内藤了さんの各キャラへの思いが痛いほどわかるのだった。
「アイズ 猟奇死体観察官・児玉永久」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?