創作エッセイ(76)迷うこと


現在、執筆もクライマックス

今回は小説執筆、創作技法ネタである。
現在、私は長編シリーズ「不死の宴 第三部冷戦編」を執筆中である。最終章である第九章も残すところ3000字。クライマックスの大活劇シーンである。
ここで三日ほど停滞している。
執筆が停まる理由は、概ね以下のようなものだ。
・設定が浅くて書きながら考えている
 これは新人やアマチュアによくあることで、書きたい意欲はあるけど書くことが脳内で出来ていない。ストーリーもそうだし、内在しているテーマも掴んでいない状態。
・結末が決まっていない
 プロットを立てない人によくある。その分、自由ではあるけど。
・迷っている
 物語の展開やキャラの成長や、諸々に迷いがあって進まない。

今回の私の場合が「迷い」である。ラストまで出来ているのに何を迷ってるのか、と思われそうだ。
実は物語は出来ているし、キャラの心情の落とし前ももう出来ていて、後はアクションシーンを書くだけなのだが、そこに迷いがあるのだ。
活劇の舞台となる場所も脳内で構築してある。その建物の大まかなフロア配置も出来ている。立ちあう登場人物達も決まっている。
ただ、私の場合、活劇シーンは映画のように小道具の配置や、人物の動線、さらには格闘に際しての間合いや体位など、要するに殺陣まで考えて書いている。そこに迷いがあるのだ。
さらに、モブキャラたち。彼らのなかの某キャラを死なせるか、負傷にとどめるか。これにより、彼(彼女)は最終巻(第四部)で重要な鍵を持たせたり、引きに使えるかもしれない。この点で、作者としての決意が出来ていないのだ。後々、そのキャラを主役にスピンオフとか書きたくなりそうなのだ。
そんなこんなで、ここ二日ほど、悶々としている。でもその迷いから生まれるモノは必ず面白くなる。それが判っているので、実は、迷っている今が一番面白いのだった。
(追記)
現在、迷いから抜けて執筆開始。こうなると早い。来週には脱稿するかも。
関連リンク
不死の宴 第一部終戦編
不死の宴 第二部北米編

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