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#20 私とモンハン

初めてモンハンを買ったのは中一の時だった。

モンハンとはモンスターハンターの略で
読んで字の如くモンスターを狩るゲームである。

同級生がこっそり学校にPSPを持って行ったり
友達の家に集まって通信プレイをしたりしていた。

私たちが住んでいた地域は田舎で、市の面積の割に学校が少なかったので小学校の同級生は受験や引っ越しをしない限りみんなそのまま同じ中学校に進学した。

ポケモンのダイヤモンド・パールのブームが過ぎ去った頃(4くらいのとき)、あるイケイケの同級生がモンハンを買ったことをきっかけに次から次へと周りも買い始め、モンハンブームが始まった。


私はというとその時はPSPすらもっていなかった。

野球バカの兄がパワポケを買い
どう森バカの姉がどう森を買い
ポケモンバカの私がポケモンを買ってプレイしていた。
家にはテレビがリビングに一つだけだったので
テレビゲームが欲しいと言っても「見たい番組が見れなくなるからダメ。」と買ってくれなかった。

ゲーム機はDSだけだった。

WiiFitが家にある近所の人がちょっと羨ましかった。


毎日のように休み時間に同級生たちが揃いも揃ってよくわからないカタカナを連呼していた。

「ラオシャンロンが……」

ラオシャンロン?なんかの宗教団体ですか?

「リオレイアが……」
「リオレウスは……」

リオレイア?リオレウス?
外国人のラッパーですか?


おいおい いつからみんなこうなっちまったんだ。
あの頃みたいにドッジボールとかキックベースとかやろうぜ!?
ドドブランゴとかミラボレアスとかそんなのどうだっていいじゃないか!


モンハンブームのきっかけとなった同級生は保育園の頃から一緒の子だった。
その時から顔は完成していたし。
足も速くてケンカも強かった。

イケメン
足速い
ケンカ強い
この三拍子が揃っている人は間違いなくモテますよ!

こういう人は本人が思ってる以上に影響力がある。
その人が白だと言ったら周りも白だし
黒だと言ったら周りも黒と言った。

ちなみに私は
坊主にメガネ
足遅い
ケンカ弱い
スクールカースト下位の典型的な例だ。
こういう人は影響力とか以前の問題なので
白だと言ったら
周りは迷わず黒を選ぶのだ。

少数派のくせに周りを気にするし
出る杭のくせに打たれ弱い私は
流行っているものをあえて見たりやったりしていないことを密かにかっこいいと思っていた。

そして今でもその癖は微かに残っている。

4でモンハン2nd
6でモンハン2ndG
中1でモンハン3rd
と発売される度に学校でブームが起こり、野球部の同級生がプレイしているのを横から見ながら
「やっぱり欲しいな……」という気持ちが膨れ上がっていき

とうとう中1の冬
PSPとモンハン3rdを買ってもらった。

冬休み明けに、ニヤケ顔を隠せずにモンハンを買ったことを保育園から一緒だった同級生に報告した。

「ハジメまだそんなこと言うてんの?
俺そんなんとっくに全クリして封印したで?」

と笑いながら彼は教室に戻って行った。

ちょ待てよ。


それから私は
モンハン3rd
モンハントライG
モンハンクロス
と気づけば青春の一部になるくらいにハマっていった。

高3の冬に友達と夜遅くまで電話しながらオンラインでモンハンクロスをやっていたのが懐かしいなぁ。

そして今は新作のモンハンライズ・サンブレイクをやっている。



おもろい。モンハン。