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七隈線が那珂川を渡った日

天神南駅に「博多」の表示を出した電車がやってきた。今日、地下鉄七隈線が博多駅まで延びたのだ。

これまでは、九州最大の歓楽街・天神の南側にあるこの駅が終点だった。

黄緑色の電車が、那珂川を渡る。
ふかつての城下町「福岡」と、港町で商人の街「博多」を分けていた川である。

途中には「櫛田神社前」駅も設けられた。

櫛田神社は、キャナルシティと川端商店街の中間にある博多の象徴のような場所。川を渡れば西日本最大の夜の街である中洲という位置だが、そこには静けさがあって、博多の歴史を感じさせるのだ。

2016年に陥没事故のあった場所を過ぎると、あっという間に九州最大のターミナル、博多駅だ。

これまで、七隈線沿いの人々は天神南駅から地下街を数百メートル歩いて空港線に乗り換え、博多や福岡空港に向かっていた。あるいは、直通できる西鉄バスのほうが優勢だったと思う。

六本松や福岡大学、城南区・早良区など南西部の住宅街と、交通の要衝でビジネス街である博多が一本でつながるのは、福岡市にとってインパクトが大きいと考える。

交通渋滞とは無縁な、地下鉄を使ったまちづくりにシフトしてほしいものである。

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