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日本の高配当株の2つの買付方法を紹介|ハーフエントリーとフルエントリーのメリット・デメリット

  • 株価の底が分からないのでテキトーに買ってもいい?

  • 含み損を抱えるのが怖くて株式を買えない

  • 高配当株投資は買付が難しいと聞いて手が出せない

事実、日本の高配当株へ何も考えずに投資すると数十%の損失を出す可能性がある。

最悪は投資額の半分を失うケースもあるだろう。

買付をテキトーにすると必ずと言っていいほど後悔することになる。

この記事では、筆者が日本の高配当株投資で実践する買付方法を詳しく紹介していく。

筆者は日本の高配当株への投資を1年以上継続しており、現在64銘柄のポートフォリオを運用中だ。

今までに分析した日本の高配当株は436銘柄で、現在114銘柄を監視している。

この記事では、ハーフエントリー(分割買付)とフルエントリー(一括買付)について、具体的な銘柄を例に挙げてメリット・デメリットを6,000字以上に渡って解説した。

この内容は有料noteにしようと考えている「日本の高配当株1年目の買い集め方」の一部だ。

この記事は、読んだ人の買付に関する解釈の解像度が今までより高くなる様に書いた。

あなたの買付手法を改めて言語化する一助となれば嬉しい。

今、真剣に日本の高配当株へ投資している人には絶対に刺さる内容だ。

この記事で登場する銘柄

6345:アイチコーポレーション
2311 :エプコ
・7480:スズデン
9433:KDDI
4061:デンカ

※7480:スズデン以外は筆者が実際保有している銘柄

配当談議

記事内の「日本の高配当株投資」とは、50銘柄以上に分散されたポートフォリオを1年以上運用し、株価の値上がり益と配当の両取りを狙う手法を想定している。

!!----注意----!!


本記事の情報は投資の勧誘を目的とするものではありません。

内容には万全を期していますが、正確性・安全性は保証できかねます。

情報に基づいて被ったいかなる損害についても、運営者は一切の責任を負いません。

投資の全ての決定はご自身の判断でお願いします。


ハーフエントリーとは

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

ハーフエントリーは筆者が独自に使っている言葉になる。

筆者は日本の高配当株へ投資している。

買付の際は、事前にポートフォリオのバランスをみてそれぞれの個別株へ投資する上限金額を決定している。

実際の買付は決めた上限金額の半分から始めて、状況をみて買い増していく様にしている。

もちろんメリット・デメリットあるが、筆者はこのハーフエントリーが今のところ心地よくて買付のルールにしている

具体的に銘柄を挙げて説明していく。

6345:アイチコーポレーションを例に出そう。

📣 お知らせ 📣


筆者はアイチコーポレーションを優良な高配当銘柄と考えている。

特装車のニッチな市場で高いシェアを維持するトップメーカーで収益力が高く、財務優良かつ4.22%の高配当(2023.7.28時点)で持続的な増配が期待できる。

ぜひブログで詳細を確認してほしい。

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配当談議|6345:アイチコーポレーション

配当談議

アイチコーポレーションの株価は7/28の終値で1株900円だ。

投資金額を40万円までと決めると、400株で36万円を買付できる

もちろん投資金額は事前にポートフォリオのバランスをみてよく吟味する必要がある。

アイチコーポレーションは7/28終値で4.22%の高配当なので購入を決めたとする。

ハーフエントリーでは、投資する上限金額の全額36万円を一気に買付しない

まず、投資しようとしている上限金額の半分の200株18万円を買付する

その後タイミングを分散して、もう半分の200株を買付する。

100株を2回でも良い。

買付を時間的に分散し、じっくり買い集めていく手法になる。

メリット

ハーフエントリーのメリットは3つある。


  1. 買付直後に株価が下落しても買い増しできる

  2. 「損」の金額的リスクを抑えられる=精神的負担が少ない

  3. 買付の初動がとりやすくチャンスを逃しづらい


1. 買付直後に株価が下落しても買い増しできる

1番最悪なのは下落して配当利回りが高くなったのに、その銘柄に追加投資できない状態だ。

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を最初から投じると、株価が下落してしまった時に「損切り」か「塩漬け」の選択しかできない。

投資する銘柄への上限金額を決め、その半額から買付をスタートしていれば、買い増しという選択肢を持てる

下落しているのにはそれなりの理由があるので難しいが、一時的なものと判断できれば買い増すことで平均取得単価を下げることができる

日本の高配当株への投資なら、配当利回りを高めることができる

実際に筆者が体験したハーフエントリーが功を成した事例を紹介したい。

2311:エプコに投資し始めたのは2022年5月からで、もともと下落基調だったが買付直後からもズルズルと株価が下落していった。

その時も、投資しようとしていた上限金額まで一気に買付はしなかった

筆者は銘柄選定時に同社には投資妙味があると自信を持っていたので、残りの資金で買い増しをした。

その後、株価は上昇し今では含み益を抱えている

◆買付日2022.5.19・・・・・705円(ハーフエントリー)
◆買い増し日2022.8.19・・・689円(残り資金の半分)
◆平均取得単価  ・・・・・・697円
◆現在2023.7.28・・・・・・754円(損益+8.18%)


2311:エプコが気になった方は以下の記事を参考にしてみてほしい。

\すぐに優良高配当銘柄を確認する/

配当談議|2311:エプコ

配当談議

株価の底値を見極めることは非常に難しいが、自信を持って選定した銘柄こそ買付タイミングを見極めたい。

そこで有効なのがハーフエントリーだ。

筆者は、最終的に株価は上がると予想していてもハーフエントリーで買付している。

株価が下がった時でも残りの資金で分割買いして平均取得単価を下げ、リターンをより大きくできるからだ。

2. 「損」の金額的リスクを抑えられる=精神的負担が少ない

多くの人にとって投資における最も嫌なことの一つに買付直後の株価下落がある。

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

投資しようとしている上限金額の半分から買付をスタートしていれば、下落しても買い増しをして平均取得単価を下げる選択肢を持てる。

買付のタイミングを時間的に分散すると、取得単価をならし損益の金額的なリスクを抑えることができる

(利益・リターンも抑えられる場合があることに注意)

特に「損」の金額的リスクを抑えられると、精神的に落ち着いて投資できる

焦って行動して、後悔することも防止できる。

日本の高配当株への投資で得られる配当利回りは4%前後だ。

(後述のコラムに配当利回り5%以上の懸念点を記載)

日本の高配当株への投資で株価が4%以上下落すれば、配当金を含めてもその瞬間は損益がマイナスになってしまう。

日本の高配当株への投資において、株価が下落したときに焦って損切り(売却)することは最も悪手になる。

例えば、瞬間的に5万円の損となると株式保有の握力が落ちる人がいたとする。

10万円の-5%は5千円だが、100万円の-5%は5万円だ。

その人にとって一気に100万円の買付は自身のリスク許容度を超えてしまっていると言える。

自分のリスク許容度に合わせて、少しずつタイミングをずらして買付していくことが重要だ。

日本の高配当株投資におけるリスク許容度の考え方は別の機会に書きたい。

実際に株式を買付するときに資金を分割して買い向かっていくことはよくある。

買付の時間分散で最も代表的なものは、インデックス投資と組み合わせることが多いドルコスト平均法だろう。

買付の時間分散は「損」の金額的リスクを抑え、精神的な負担を少なくすることができる。

自身のリスク許容度にもよるが、筆者の場合は精神的な負担を減らす方が良い結果につながりやすい。

日本の高配当株に投資をするときは、ポートフォリオの分散も大事だが、買付タイミングの分散も重要になると考えている。

コラム|配当性向70%越え常態化の7480:スズデンついに減配発表

本コラムでは、配当性向70%以上を続ける企業の減配リスクが顕在化した例として7480:スズデンについて書いていく。

7480:スズデンは、2023.7.28現在5.21%の配当利回りとなっている。

配当利回り5%を超える銘柄は中長期的に投資するには何かしらの懸念点がある。

同社はオムロン製品の大手代理店・商社であり、景気敏感ながらも特別配当を交えながら増配を続けてきた。

しかし2023年5月に2024年3月期末の減配を発表し、発表同月株価は2,558円から2,185円へ14.6%の下落を記録した。

理由は2023年3月期の当期純利益34億円に対して、20億円へ40%以上減益予想となった為だ。

配当金も当期純利益に合わせて190円から40%落として114円となる。

2024年3月期に予想される業績で190円の配当金を支払うとすれば、配当性向130%以上となり、同社としても初めての水準となる。

無理を避けたのだろうと推測できる。

もともと2019年3月期から72.7%〜124.9%の配当性向での増配を続けており、持続的ではなかった。

自己資本比率は2023年3月で55.8%と決して高くはなく、余裕のある配当政策ではなかったと言える。

この様に配当性向70%以上が続くと、配当の持続性は低いと言える。

4502:武田薬品工業は例外として欲しい。

3. 買付の初動がとりやすくチャンスを逃しづらい

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

前項までのメリット2つは、最初の買付のしやすさにつながる。

  1. 買付直後に株価が下落しても買い増しできる

  2. 「損」の金額的リスクを抑えられる=精神的負担が少ない

投資するときに余裕のある心持ちだと、優良な銘柄で割安になっているものがあればとりあえず手が出しやすい

一時的に割安となっている銘柄は、ぐずぐずしていると株価が上がり買付のチャンスを逃すことになりかねない。

自分の判断にもとづいてスムーズに買付していくにはハーフエントリーは適している。

デメリットと対処法

ハーフエントリーのデメリットは3つある。


  1. 株価が上がってしまうと追加投資がしにくくなる

  2. 買付1回が長期になり他の銘柄について調べる時間が少なくなる

  3. 短期では大きな金額の利益が出づらい


1. 株価が上がってしまうと追加投資がしにくくなる

買付直後から株価がどんどん上昇してしまうと、追加投資がしにくくなる

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

しかし、株価が上がった時に残り半分をいつ投資するかという問題になる。

結論、筆者は無理して追加投資しなくてよいと考えている。

高くなってしまった銘柄を無理に買う必要はない。

日本の高配当株の優良銘柄は10や20といった数ではない。

優良銘柄は100、200とある企業の中から選べるのだから、その時割安になっている銘柄をよく吟味して買っていけばよい。

買付は1銘柄にこだわることなく、最終的にポートフォリオ全体の運用金額を増やすことを意識して買い集めていければよい。

一つ例を挙げる。

筆者が最初に購入した日本の高配当株は9433:KDDIだった。

同社の取得価格は一株3,420円で、2023.7.28現在は一株4,271円となっている。

9433:KDDIの株価は筆者が購入してからほぼ右肩上がりで、分かりやすい追加投資のタイミングはなかったと判断している。

2020年2月に発生したコロナショックの様な明らかな暴落がない限り、追加投資は難しい。

9433:KDDIの株価は比較的割高か普通の状態が続いている。

筆者は同社を「超大型株(TOPIX Core 30:1〜30位)」と位置付けており、銘柄サイズが超大型株ともなれば基本的に正しい値付けがされていることが多い。

9433:KDDIの買い増しのチャンスはなかなか巡ってこないが、その間も筆者は他の割安銘柄に投資することでポートフォリの運用金額を大きくしてきた。

筆者の監視銘柄は現在114となるが、そのうち配当利回り4%以上は21銘柄ある。

その中にはすぐに投資できる様な割安な銘柄もあり、今はそちらに資金を流している。


9433:KDDIが気になった方は以下の記事を参考にしてみてほしい。

\すぐに優良高配当銘柄を確認する/

配当談議|9433:KDDI

配当談議

2. 買付1回が長期になり他の銘柄について調べる時間が少なくなる

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

買付を複数回に分けて行うので、どうしても1銘柄に対しての投資が完了するまで時間がかかる

1銘柄の動向を追う期間が長いと、他の銘柄について調べる時間が少なくなり、買付さらにはポートフォリオの構築が遅くなる。

株式はリスク資産なのでリスクにさらしている時間が長ければ長いほど、可能性としてのリターンが大きくなる。

できるだけ早くに買付を完了し、ポートフォリオを完成させたいが実際はそうもいかない。

現実的に日本の高配当株への投資では、割安な銘柄をよく吟味しながら買い集めていくことになる。

筆者も日本の高配当株ポートフォリオと呼べる様になるまで約1年の時間がかかっている。

ハーフエントリーによる買付の時間的な分散は、ポートフォリオ構築の遅延による機会損失を生んでいることは間違いない

3. 短期では大きな金額の利益が出づらい

ハーフエントリーとは、個別株の買付は投資しようとしている上限金額の半分から始めて、分割買いしていこうという考え方だ。

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の半額から買付をスタートするハーフエントリーでは、株価上昇による利益・リターンが出づらい。

メリットの【2. 「損」の金額的リスクを抑えられる=精神的負担が少ない】を逆に考えて「益」に着目すると、同様にリターン金額も抑えられることに気づく。

つまり後から「15%も株価が上がるならもっと投資金額を増やしていれば良かった」と思いがちなのだ。

売るつもりはなくても、損した気分になることは多々ある。

日本の高配当株は優良銘柄であれば、株価が長期で右肩上がりの銘柄も多い。

決めた投資金額までは一括で投資したくなるのだが、筆者には4061:デンカの教訓があるのでしない。

筆者は以前、買付直後に下落した4061 デンカを未だに塩漬けにしている。

頼みの配当も減配しているので結果としては目も当てられない。

ポートフォリオのバランス的に買い増しもできず、損切りしか手がない。

2023.7.28今も損益は-15.41%だが幸い金額が大きくないので、非常にリスキーだがもう少し保有して配当金をもらおうと考えている。

おそらく最終的にどこかで損切りすることになるし、場合によっては損失拡大もあり得る。

これを読んでいる方は、東証33業種の中で特に化学セクターには十分注意してほしい。

業界的な問題か、優良銘柄でも平気で下落して筆者のポートフォリオの足を引っ張っている。

フルエントリーとは

日本の高配当株投資で個別銘柄を買うとき、事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資資金の全額を一括で買付することを筆者はフルエントリーと呼んでいる。

フルエントリーも筆者が独自に使っている言葉で、ハーフエントリーの逆の概念になる。

買付時のリスクが大きくなる気がして筆者は採用していない買付方法だ。

メリットと注意事項

フルエントリーのメリットは3つある。


  1. 買付後ほったらかしにできる

  2. 他の銘柄について調べる時間ができる

  3. 利益の最大化を狙える


1. 買付後ほったらかしにできる

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

フルエントリーなら銘柄選定から買付完了まで1日で行うこともできる。

その後は毎年配当金を受け取るだけで、正に「ほったらかし投資」になる。

もちろんポートフォリオの変化による売買は必要になるだろうが、定期的な(年1回など)リバランス作業はハーフエントリーでも発生する。

短期的な株価の下落は無視するといった手法になるので、その点注意は必要だ。

2. 他の銘柄について調べる時間ができる

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

買付を一括で行うので、1銘柄に対しての投資が完了するまでハーフエントリーより時間が短い。

1銘柄の動向を追う期間が短いと、他の銘柄について調べる時間が多く取れ、買付とポートフォリオの構築を比較的早く行える

株式はリスク資産なのでリスクにさらしている時間が長ければ長いほど、可能性としてのリターンが大きくなる。

できるだけ早くに買付を完了し、ポートフォリオを完成させたい

フルエントリーによる買付の時間的な短縮は、ポートフォリオ構築を早め機会損失を少なくできることは間違いない

3. 利益の最大化を狙える

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

10年、15年と投資期間を取れ、株価が長期的には成長していくとすれば一括投資は利益の最大化を狙うことができる

買付を時間的に分散した場合、株価が成長していると平均取得単価を引き上げてしまうことになる。

株価が成長している期間は決めた投資金額まで一括で投資することで、株価上昇による利益を最大化することができる。

日本の高配当株は優良銘柄であれば、株価が長期で右肩上がりの銘柄も多い。

銘柄の見極めが難しいことは言うまでもない。

デメリットと対処法

フルエントリーのデメリットは3つある。


  1. 買付直後に株価が下落しても売却か塩漬けしかできない

  2. 株式を意地でも保有する精神力・握力が必要

  3. 躊躇すれば買付時にタイミングを逃す可能性がある


1. 買付直後に株価が下落しても売却か塩漬けしかできない

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

1番最悪なのは下落して配当利回りが高くなったのに、その銘柄に追加投資できない状態だ。

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を最初から投じると、株価が下落してしまった時に「損切り」か「塩漬け」の選択しかできない

【フルエントリーのメリット】

  1. 買付後ほったらかしにできる

  2. 他の銘柄について調べる時間ができる

  3. 利益の最大化を狙える

以上のメリットが下落時の選択肢の少なさに勝ると考えられない場合は、ハーフエントリーをオススメする。

投資しようとしている銘柄を買付する上限金額を決め、その半額から投資をスタートしていれば、買い増しという選択肢を持てる。

2. 株式を意地でも保有する精神力・握力が必要

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

多くの人にとって投資における最も嫌なことの一つに買付直後の株価下落がある。

フルエントリーでの買付直後に株価が下落した場合、意地でも保有する精神力・握力が必要となる。

株価が下落して焦って損切りすることは最も悪手になる。

特に日本の高配当株へ投資する初心者には、あまりオススメできない

日本の高配当株投資におけるリスク許容度の考え方は別の機会に書きたいが、自分のリスク許容度に合わせて少しずつタイミングをずらして買付していくことが重要だ。

投資しようとしている銘柄を買付する上限金額を決め、その半額から投資をスタートするハーフエントリーをオススメする。

株価が下落しても買い増しをして平均取得単価を下げる選択肢を持てる。

買付のタイミングを時間的に分散すると、取得単価をならし損益の金額的なリスクを抑えることができる。

(利益・リターンも抑えられる場合があることに注意)

実際に株式を買付するときに資金を分割して買い向かっていくことはよくある。

買付の時間分散は「損」の金額的リスクを抑え、精神的な負担を少なくすることができる。

自身のリスク許容度にもよるが、筆者の場合は精神的な負担を減らす方が良い結果につながりやすい。

3. 躊躇すれば買付時にタイミングを逃す可能性がある

事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の全額を一括で買付することをフルエントリーと呼んでいると前述した。

前項までのデメリット2つは、最初の買付のしにくさにつながる。

  1. 買付直後に株価が下落しても売却か塩漬けしかできない

  2. 株式を意地でも保有する精神力・握力が必要

優良な銘柄で割安になっているものがあっても、躊躇してしまう可能性がある。

一時的に割安となっている銘柄は、ぐずぐずしていると株価が上がり買付のチャンスを逃すことになりかねない。

自分の判断にもとづいてスムーズに買付するには、ハーフエントリーが適していると筆者は考えている。

まとめ

この記事では、ハーフエントリー(分割買付)とフルエントリー(一括買付)について、具体的な銘柄を例に挙げてメリット・デメリットを6,000字以上に渡って解説してきた。

筆者はハーフエントリー(分割買付)を気に入っている。

ハーフエントリーとは筆者の造語で、日本の高配当株投資で個別銘柄を買うとき、事前にポートフォリオのバランスをみて決めた投資金額の半分から買付を始めることだった。

メリット

  1. 買付直後に株価が下落しても買い増しできる

  2. 「損」の金額的リスクを抑えられる=精神的負担が少ない

  3. 買付の初動がとりやすくチャンスを逃しづらい

デメリット

  1. 株価が上がってしまうと追加投資がしにくくなる

  2. 買付1回が長期になり他の銘柄について調べる時間が少なくなる

  3. 短期では大きな金額の利益が出づらい

筆者はこのハーフエントリーが今のところ心地よくて買付のルールにしている。

ここまで読んでいただいた方は、買付の解釈の解像度を今までより高くできただろうか。

筆者の買付手法について読みながら、あなたの買付手法も改めて言語化する一助となれば嬉しい。

株式投資の実践で、お役に立てば本望だ。

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