洋服屋の店員の方からの声がけがしんどい

お願いだから、そっとしておいてくれ


アラフィフになると困るのが洋服選び。
体型が変わるので若い時と違って似合う服が変わってくるので、若い世代中心の洋服屋に入るのはちょっと気が引ける。
でもまだ「巣鴨ファッション」をするには早いと思うので、ちょっといきって若い世代をターゲットとする洋服屋にも入ったりする。

そんな時、店員の方から「いらっしゃいませ~。何かおさがしですか~?」と満面の笑顔で声がけされると、エサを盗み食べしようとして、飼い主にみつかった猫のようにビクッとする。

いい、いいのだ。
どうか、お願いだからほうっておいて欲しい。
何かあれば自分から聞くので。

心の中の私はそう叫んでいる。
でもつい気を使ってしまい「あ、はい。ありがとうございます」と言ってウソっぽい笑顔で返す。
「まずは見せてくださいね~」というと、あちらも脈がないと思うのか、店員はスーッといなくなる。
そこからやっと落ち着いて服を選ぶことができる。

皆さんは店員さんに声がけをして欲しい派だろうか?
それともして欲しくない派?
私は迷わず後者の「声がけをして欲しくない派」である。
元来、猫性なのでかまって欲しくないのだ。

声がけといえば、日本で声がけがピークだったのはバブル時代だったような気がする。
バブル時代は女子大生(本物の)で、デザイナーズブランド全盛時代。
ハウスマヌカン(洋服屋の店員のこと)なんて言葉もあった。
私は丸井でバイトをしていたので、ハウスマヌカンたちのホンネを社員食堂で年中聞いていた。
「買いそうにない客には声がけが一番だよね~」ということも。
なので、余計に声がけされたくないのだ。

「声がけ」はオワコンか?


洋服屋をはじめ、日本で店員の方による声がけが隆盛だったのは、ちょうどバブル時代だったように思う。
声がけは、アメリカで1920年代に提唱された「アイドマの法則」にのっとって広がったらしい。

アイドマとは、英単語の頭文字を取ってつけられた略語を示す。

店員の声かけで「注意(Attention)」を引き、商品を憶えさせる。そしてその人に似合っている、流行っているという情報を与え、「興味(Interest)」を持たせる。
さらにそこから欲しいという「欲求(Desire)」を引き出し、商品を「記憶(Memory)」させる。最終的に試着という「行動(Action)」までいけば、購入につながるという法則だ。

うーん……、「古い」と思うのは私だけ?

コロナ禍になり、洋服を買う場がネットメインになって、声がけはさらにしんどく感じる人が多くなっているのでは?
多分、何か聞きたい時があれば客サイドから店員の方に聞くんじゃないの?
サイズとか、コーディネートとか。
というか、まったく聞かない人のほうが多いかも。
ファッションがこれだけ多様化してるんだもの。

あと嬉しいんだけけど、かなり恥ずかしいのが買った商品を出口までもって見送ってくれること。
セールで買った安い洋服だと特にこっぱずかしい……。
「す、すいません、こんな安い服買って。プロパーじゃなくてごめんなさい」と思ってしまう。(小心者)

夫婦、友人関係と同じで、洋服屋の店員の方ともほど良い距離があったほうがうまくいくんじゃないの?
少なくとも私はそう思う。

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