偏質的俳句鑑賞-第百六十六回 蟋蟀(こおろぎ)が深き地中を覗き込む-山口誓子『現代俳句の肖像』

こおろぎは鳴くことばかり詠まれがちだが、それとは全く違うアプローチも面白い。
特に鳴くことも忘れて、深き地中という何も見えないところを覗いている蟋蟀とは興味深い。
不安感とかそういったものがある。
蟋蟀という弱い存在と同一化した我々はただ、覗き込むことしかできない。
干渉することはないのだ。
それだけです。次回も良ければ読んでください。

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