偏質的俳句鑑賞-第三百四十二回 幸福を売る宣伝の赤風船-河野青華『くりかえし読みたい名俳句一〇〇〇』

生易しく「幸福を売る」とか言うのは怪しい。しかし、詩としてそういう言葉を使うときは逆説的な意味を持つ。
そればっか言っている気がするけどそういうのが好きなのだ。自分は。そういう逆説的な詩が。
固定化された「幸福」なんてないからこそこの句は成り立つ。だからこそ「売る」ように見せかけたり「宣伝」するフリをすることができる。
そういう曖昧な「幸福」という物事を買おうとする人々、簡単に得ようとする人々への皮肉が込められている。
次回も良ければ読んでください。

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