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句集を読む:『三日月湖』
『三日月湖』 永瀬十悟(ながせとおご) 2018コールサック社
著者は1953年須賀川市生まれ、本書は『橋朧―ふくしま記』に続く第2句集、全394句。
[章立て]
第一章 ひもろぎの村
第二章 三日月湖
第三章 更地の過去
第四章 ふくしまの四季
Ⅰ春告鳥 Ⅱ夏霞 Ⅲ秋珊瑚 Ⅳ冬青空
第五章 シャドウボクシング
第六章 沈む神殿
第七章 かなしみの星
まるで物語を読んでいるかのような句集。年代順ではない章立てで、各章ごとの小さい物語がさらに関連し合って大きい物語が作られているような印象を受けた。
[好きな句7句]
しづかだねだれもゐないね蝌蚪の国
六千人働く廃炉盆の月
牛の骨雪より白し雪の中
どこまでも更地どこまでもゆく神輿
牡丹焚火地球の色となりをはる
綿虫は吐息のやうに降りて来る
神の留守母子家庭ですけど何か
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