キスとハグと愛
時々、息子の生活と自分の幼い頃を比べて、うらやましいと思う出来事がある。それは、生活の中でハグをし合うことである。
「おいで~、ギュ~しよ~」と息子を呼ぶと、トコトコと寄ってきて、
「パパ、ぎゅ~」といって、ハグをしてくれるので僕も息子にハグをしてあげる。
すると、息子はハグしたまま、ほっぺにチュ~といってキスをしてくれるのだ。
はたして、僕が息子ぐらいのときに、父のほっぺにキスなんかしていただろうか。抱っこを父にせがんでいた記憶はあってもキスをしていた記憶はない。
もしかしたら、反抗期に自分で記憶を消してしまったのかもしれない。そうであったなら、今なら復元を希望したいと思う。
僕の家庭はキスやハグをする習慣はなかったので、自分の家庭には習慣にしたいと考えているが、ここで問題になるのが妻だ。
ただ、子どもたちの目の前で、妻にキスやハグをするのは九州男児の血を引く僕には難易度が高い。
見られてなければ余裕だが、見られていると恥ずかしいのだ。余裕だって言い方は、妻に怒られそう……
最近は保育園でも、お友達どうしでハグをするようにしていると聞いて、時代は変わったなぁと強く感じてしまった。
おしゃべりができない子どもでも、体でコミュニケーションを取れていいのかもしれない。
親愛、家族愛、恋愛といった言葉はキスやハグで分かち合えるものだと勝手に想像を膨らませてみるが、
もしかしたら割愛という言葉もあるので、いつかは僕の手から離れていくかもしれない。
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