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俳句「憎めない・・・」

なめくじの伸びしろ豊か朝ぼらけ

 梅雨の季節も近づき、なめくじを見ることが多くなった。わが家ではプランターで苺を作っているのだが、毎年いくつかはなめくじの被害にあう。今年も10個はやられた。なめくじ除けを撒いているのに効果なしだ。俳句を始める前は、敵のように憎んでいた生き物だったが、俳句を始めてからは憎めなくなった。数ある生き物の中でも俳句の題材として、とても魅力的だと思う。

 野菜をかじられたり、粘液をつけられたりするのは勘弁してほしいが、ただ這っている姿を見るのは、悪くない。夜がしらじらと明ける頃、裏庭の苔の上を這っているなめくじをぼんやりと見ているときなど、なめくじだけでなく、時間も伸びているような気がする。

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