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【留学を振り返って#3】イギリス留学から何を得たか、留学を終えて思うこと①。-病院から見た違い、高齢者への意識改革にこそ希望があるのでは?

帰国して1週間ようやく更新できました。

少し色々あって、思うこともあったので、この記事では、留学を通じて思ったことよりも、まず最近思ったイギリスと日本の違いと、なぜ僕が次に、介護やヘルスケア業界に飛び込もうと思ったかを記事にしていきたいと思います。

はじめに

更新が遅れた理由は、情けないことに帰国早々ヘルニアを再発したためです。これはしんどい。ただ、イギリスで再発しなくて本当によかったです。
痛みとしては、ふくらはぎの奥が成長痛のより痛い感じで、ずっと痛む感じで、立っていられないというものです。夜中も痛みで目が覚める具合で、かなり辛いです。
イギリスから兆候は出ていたので、イギリスでは、事情を説明し、GPに薬だけもらい、日本の病院に予約を入れました。
現在、病院などにいき、座れる程度には、少し落ち着いてきたので、ようやく更新していきたいと思います。

念の為の記載ですが、現在自己隔離期間中ですが、厚労省に問い合わせたところ、ヘルニアに関しては、必要な外出ということで、公共交通機関を使わなければ、行ってもOKということでした。

ヘルニアの話題を出したのは、帰国早々病院で日本とイギリスの差を感じたからです。

これは、帰国時のPCRテストでも思いましたが、日本はとにかく紙文化ですよね。病院でも、まず住所などの基本情報を紙に書いて、提出。問診票も紙で提出。それを病院側が、PCに手入力で入れる。。。

無駄すぎません?時間と手間。なぜそこまでして、紙にこだわるのでしょうか。とにかく、行政手続きから、病院の診察に至るまで、まず紙に記載というのそろそろやめにしませんかと言いたいです。そのため、紙文化は原則撤廃という提案をしたいと思います。(偉そうですみません)

コロナ禍ということもありましたが、エジンバラにいたときは、市役所に行く必要はなく、オンラインで簡単に全ての手続きは完了しましたし、GP(かかりつけ医)とのやりとりも基本的にはオンラインでした。具体的には、登録している病院にアクセスして、自分の症状を選択し、記載すれば、指定の薬局に、薬が届いているというもので、とてもスムーズで快適でした。

一方で日本の病院は、自由アクセス(どの病院にも行ける)ことは素晴らしいのですが、まず紙で、基本情報や問診票登録、1−2時間以上の無駄な待ち時間、診察(5−10分)、検査(待ち時間あり)、さらに診察(待ち時間あり)、会計(マニュアルで運用)、処方箋を持って、薬局へ。さらに薬局でも、わざわざ薬剤師さんが、薬の量を測って(測るといっても、XX日分くらいの話)、丁寧に薬を渡してくれます。

一度病院に行くと、基本的には、5−6時間かかる、あるいはそれ以上かかります。というわけで、1日がそれだけで終わってしまいます。とはいえ、こちらは、病人なので大変ありがたく病院に行かせていただいているわけなのですが。。ベトナムですら、かなりスムーズだったのに、日本はなぜこんな時間がかかるのでしょうか。

理由は、2つあると思いました。1つは、先ほどあげた通り、オンラインに全く対応していないこと。2つ目は、病院が超混んでいるということ。

2つ目の理由は、病院のアクセスがしやすいという非常にいい面もありますが、とにかく病院が混んでいるので、待ち時間が多くなっています。それを病院側も、無理やり、マニュアルオペレーションで回すスクラッチのシステムを組みまくっているので、イギリスと比べ、複雑かつ非効率な運用がされており、非効率の負のスパイラルを産み出しているのを改めて実感しました。

これは、病院だけでなく、空港のPCR検査や保険証の受け取りでも感じました。。誰が設計するとこういうことになるのでしょうか。。

このことは、多くの人が指摘をしていますが、他国のオンラインオペレーション経験したことで、改めて日本の紙文化への依存みたいなことに気づくことができました。

なぜ紙文化は無くならないのか

やはり、オンラインにするとわからない人が続出するからだという人が多くいます。しかし、それは表面上の理由で、根本的には、日本人が、すでにあるシステムを捨てて、新しいシステムに乗り換えることに、以上な拒否反応を示すことが根本的な原因があるのではないでしょうか。

よりシンプルにいえば、日本人は、変化に対して、とても嫌がるという傾向があるような気がします。これは、おそらく年を取れば取るほど、強まっていく傾向なのではないでしょうか。

こうした傾向は、マイナンバーの導入やコロナ禍のコロナ対策でも多く見られたように思いました。(マイナンバー導入について、プライバシーなどの議論があるのは承知ですが、個人的には、GoogleやFBを使いまくっている今日において、反対派の意見には同意しかねています)

さらにいうと、新しいシステムへの適応力への拒絶だけでなく、誰かがやってくれるという意識が日本社会の根底にあるような気がします。この考え方の背景には、個人でリスクを取りたくないという考えがあるのではないでしょうか。つまり、自分で判断して、ミスが生じた場合、責任は取りたくないので、誰か(それは政府だったり、周りの人)の言う通りするという意識が染み付いているのではないでしょうか。

だから日本の各サービスは、このような人々のために、異様に親切なサービス体制を整えています。例えば、わからなければコールセンターに電話すればいいですし、郵便局や駅の窓口にいけば解決します。インターネットでやった方がいいのにもかかわらず、誰かに聞いて安心する社会なんだと思います。この辺りの自分1人でどうにかするという意識が、イギリスと決定的に違うと思いました。

こうした状況を変えるには?

もちろん、行政や公的な施設をどんどんオンライン化するのは、政治の力が必要です。政治家は、選挙があるので、常に有権者の意向を組まなければいけません。

では、日本の有権者で一番重要なのはどこかという話ですが、それは言わずもがな、50%以上の人口を占める65歳以上の影響は、とても強いと思います。(データは、総務省統計局参照)

https://www.stat.go.jp/data/jinsui/2.html#monthly

そのため、超単純なロジックで考えると、当たり前ですが、日本を変えるには、この世代の考えが変わらないと難しいわけですよね。逆にいうと、この世代の意識変革が大きなインパクトを生み出すわけです。

語弊を恐れずにいうと、多くの起業家やベンチャー企業は、割とこの世代に期待しないで、新しい世代を育てようとしているように見受けられます。僕も、こうした取り組みには同意していて、やはりどちらかというと、可能性がある若い世代に期待を持ちがちでした。

とはいえ、データから言えば、今後増加していく65歳以上の意識をどう変えていくかが、クリティカルな問題になるのは自明です。

だからこそ、僕は、次の業界に介護やヘルスケアを選びました。

みんなにとって幸せな社会を築いていくにはどうすべきか。このためには、65歳以上の方が意識を変えて、変化を受け入れる耐性が必要なのではないでしょうか。

もしこの65歳以上の世代が、どんどん新しい技術を取り入れ、若い世代へ投資をしてくれる意識を作ってくれれば、日本は変わるのではないでしょうか。もちろん、”老害”なんて言葉もあるように、高齢者世代が出過ぎるのも良くないのですが。。

このアイディアに関して、老人は変わらない、非現実的だという反対派の人は、多くいるでしょう。だけど、そんなのわからないと思います。実際、イギリスにいると、驚くほど高齢者の方が、スマートフォンなどの新しい技術を取り入れていることを目の当たりにします。

結局のところ、できるかできないかではなく、やるかやらないかの話なのではないかと思います。

そのため、僕は、まずは、高齢者向けに残している紙文化やATMなどは、一回やめて、まずはスマートフォンを使えるようにサポートするのがいいのではないかと思っています。

そういう意味では、ある意味、スマートフォンを使えない人は、切り捨てられると感じるかもしれません(もちろん最低限のサポートラインは残します)。

しかし、多くの場合、紙文化を廃止して、不便だという不満は、語弊を恐れずにいれば、変化に対する甘えを要因とした、多分に甘えの部分もあるような気がします。スマートフォン導入による痛みは、どうか受け入れてほしいなと思います。デジタル庁には本当に期待しています。

以上から、僕の次の仕事のミッションの一つは、高齢者の意識を改革するにはどうするのが良いか?ということを設定しました。

ただ、ヘルニアになってわかるのは、社会的な弱者に優しい社会であらねばならぬということです。このことは忘れてはいけないと心に刻みます。とはいえ、日本の場合は、その優しさと甘やかしが少し混同している気もします。

今まで書いたことは、高齢世代を切り捨てるのではなく、あくまでも新しいシステムに馴染むためのサポートで、古いシステムのサポートはやめますよということです。

まとまりのない文章で申し訳ないですが、今日はこの辺で。

では。






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