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Research method④Ethics(倫理)について【エジンバラ 大学留学:後期】

はじめに

今週は、倫理ですね。今週から少し負担は楽になります。来週の発表と最後のエッセイでこの授業は終わりとなります。

倫理:常に心に留めておく必要があることですよね。会計士でも職業倫理のは重要でした。

戦前の人体実験のように、常に研究者、専門家、すべての人は自分の中にしていいこととしてはいけないことの境界線を持つ必要があるという話ですね。現代では、わかりやすい例は、クローン技術の研究とか、虐待にあった子供への研究などでしょうか。

専門家だった経験から言うと、自分の当たり前や常識を常に疑う必要があると思います

これを保つには、レギュレーションを確認し、その中で色々な人と話したり、報道を見たりしてバランスさせていく必要があると思います。

今回はそれをこの大学院で教える基準という観点で学んでいきます。

構成としては以下の通りです。

1. 倫理の本質的な問題

2. リサーチデザイン、方法、文脈における倫理

3. 参加者との倫理


1. 倫理の本質的な問題について

倫理は、
◆単なるチェックボックスではない

◆リサーチ全体を考えて、倫理について考える必要がある

◆一般的な事項を考えるだけでは不十分

要するに、倫理問題は、個別的な事象なので網羅的なチェックシートができない、そのため
①まず倫理の原則論を押さえ、自分の研究に当てはめ問題がないかを確認する。②最後に念のため、倫理規定のチェックシートのようなもので確認しましょうということですね。

研究開始前(計画時)

ー倫理ガイドラインを読む
ー倫理についての承認を受ける
ーInformed consent*について考える

Opt in VS Opt out **

*研究対象との十分な情報を得た上での合意を意味する概念

**研究参加者が、情報を受け取る際や自らに関する情報を利用される際などに、許諾(パーミッション)の意思を示す行為を「オプトイン」という。反対に許諾しない意思を示す行為を「オプトアウト」という。

参加者には、次のような情報を提供する必要があります。

- 研究の目的・内容 - 自主的な参加
- 研究からの撤退権
- データの機密性
- 予見可能なすべてのリスクまたは潜在的な苦痛
- 研究が個人・社会にもたらす効果
- 連絡先情報

さらに、質問・苦情の機会を与える必要があります。

また、書面か口頭での同意かも考慮する必要があります。

後々問題にならないように、十分に説明をして納得してもらうのが重要なんですね。

研究中

継続的な同意・撤回権
苦痛・苦痛の問題への対応
研究者の安全性
データ収集と保存
匿名性と機密性

特に情報保護は大事ですよね。

安全性は研究者の安全だけでなく、もちろん参加者の安全も考える必要があります。

研究後

報告
フィードバックを提供する
反映する

お礼や報告、何かフィードバックがあれば伝えることは大事ですよね。


2. リサーチデザイン、方法、文脈における倫理

基本的な内容は、1で既に説明した通りです。

なぜ捏造(Deception)は行われるか。

以下のような誘惑があることで自分を正当化しないように気をつけましょう。自戒も含め記載します。

参加者の研究に対する知識が誤った回答につながるとしたら
参加者が防衛意識や恥ずかしさから情報提供に消極的になる場合
独立変数の操作を可能にするために
自然環境では珍しい事象を研究するために
参加者への危害のリスクを最小限に抑えるために

3. 参加者との倫理

基本的にはすでに1で記載しました。インフォームドコンセント、参加拒否を認める、報告事項を研究後に伝えるなど。

また、子供を参加対象にする場合はこれらに加え、子供への影響や親・保護者との十分なコミュニケーションが必要となります。

今週は以上です。

当たり前だと思っていることが一番危ないと言うことなので、常にレギュレーションや情報をアップデートしていくことが大事ですね。

では!


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