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不妊治療のその後に#3

不妊治療はご夫婦が縁を深めて
それぞれが人生を幸せに生きる

プロセスの一つであってほしいと
私は考えています。

そのことについて、第3話目です。

今回はお子さんを授かったケースについて
考えていきたいと思います。

この部分は私が長年地域の子育て支援に参加させていただきながら
日々、ママと赤ちゃん、子どもたちに
たくさんたくさん教えてもらったことのエッセンスと
その中でママたちがどれだけご苦労や葛藤
また切ない思いと
大きな希望にあふれていることについて
書きたいと思います。

以前かなり前ですが、
高度不妊治療を行うクリニックを
見学させていただく機会がありました。

その時に待合室が
非対面な形で、まるでコワーキングスペースのような
一人で食事をするスタイルのお店のような場所で
とても驚きました。

ただ、とても意味があることも
すぐにわかりました。
妊娠が成立した人、
今回は妊娠しなかった人
そして、さまざまな悩みや葛藤がある場所。
そこに隣の人の表情やご様子が
あえて察しずらいようなスタイルをとっているということを。

そして、妊娠が成立した方は
多くが出産ができる施設への転院となる。
もちろん、併設しているクリニックや病院は
そのまま婦人科→産科になる。

婦人科から産科への変更で
産院にもよりますが、印象が大きくかわるかもしれません。
また、お一人お一人が妊娠するプロセスで
私は「緊張感」がずっとあったのではないか?と
思っています。

「あぁ…妊娠した嬉しい…」と思う部分の次に
この赤ちゃんは無事に生まれてきていくれるだろうか…と
また「緊張感」がやってきます。
通っていた場所も
関わる医療スタッフも雰囲気も変わることが
多いと思います。
また0から人間関係が広がっていくとともに
妊娠した体の変化や心の変化。
そして、「どうか無事に」と
緊張と不安が
どどーん、と波のようにやってくる。

「子育て」と考えると
妊娠はゴールではなく、スタートですが
不妊治療の一旦の終了としては
妊娠はゴール。

フルマラソンなら
42.195をゴールした!
と思ったら、
今度はもっと長い
100kmマラソンが待っている…
そんな感じ。

あぁ‥‥しんどい。と
なる人も少なくないのではないかと感じます。

また、「妊娠」の情報はあるけれど
そのあとの「子育て」の情報について
暮らしの中での赤ちゃんのご様子については
「なにがわからないか、わからない」というのが
今まで出会った多くの妊婦さんの言葉だったりします。

子育てはとてもイメージが付きづらい。
それは、現代はきょうだいもすくなく、
身近に赤ちゃんのいる暮らしを過ごしたことが
リアルな人が減っていること。
友人関係でも子育ての経験の話が
タイムラグがあったり、独身の人もいますし
なかなか、子育ての話ができない‥‥ということも
あるかもしれません。

そんな風に子育てが始まることが
ぼんやりと始まるが
でもとにかく緊張感でいっぱい。
ようやく来てくれた赤ちゃんを何よりも
大切に思う気持ちがあふれる。
その「希望」をもっていることは
待っている時間が長ければ長いほど
希望の光が強まるのかもしれません。
これは個人差がありますが

授かる前から
ご夫婦で頑張ってきたこと
その事実をまずは花丸をしていただきながら
具体的になにが不安か?を
一つひとつ書き出すだけでも
随分と不安が減少します。
人は「わからないこと」には「不安」や「恐怖」を
感じやすいです。

私は地域の子育て支援の現場に最低でも月に2回はいっているのですが、
現在は伴走型支援というものが始まっていて、
どの施設も「妊婦さん大歓迎!!!」です。
赤ちゃんって、どんな風に大きくなるのかな?
どんなおもちゃで遊ぶのかな?
どんな環境がいいのだろうか?
子育て支援センターってどんなところかな?など
様々な質問疑問にスタッフさんが寄り添いますし
施設によっては、私のような専門職の無料相談の日なども
あると思います。
ぜひぜひ、不安を1gでも手放して
緊張をすこしでも和らげてください。
きっと緊張が全部なくなるってことは
ないかもしれませんが、
ほんの少しでもリラックスできることのきっかけには
なれると思います。

「子どもひとりが育つにはひとつの村が必要だ」

アフリカのことわざ

子育てはご夫婦だけで、頑張ってするものではなく
地域やほかの家族、友人を含めてたくさんの人でするものです。

不妊治療もご夫婦や職場の協力、また医療現場のスタッフのサポート
もしくは、ほかにも補完代替医療のスタッフなどなど
たくさんの人の力を借りている人もいるかもしれません。

一人の人が
生まれて育つという
奇跡の出来事の中で、
どうかどうか、一人ではなく
みんなサポーターがたくさんいることや
みんな不安な気持ちになっていること
#一人じゃない  ということを
どうか忘れないでいてください。

また、多くのママから
「私は不妊治療で授かったから〇〇で」と
いわれることがあったりしますが、
どうか、負い目を感じず
授かったあなたの体と赤ちゃんの生きる力を
信じていってほしいと心から思います。

ついつい私たちは
自分を「私なんて…」と思いがちです
(やまがたも以前はとてもその傾向がありました)
実は
「私は私」なだけなんです。
人は何かの出来事で、上でも、下でもなく
「あなたはあなた」なので、
自分を自分で「だめだ。だめだ。」
いじめなくていいのです。

ただ、そこに「あなた」がいて
あなたが笑って、「幸せ」を感じていい。
ただそれだけです。

今回は赤ちゃんが授かった時について
触れてみました。

きっとたくさんのご不安な気持ちがあると思います。
ぜひ、誰かに話して
気持ちを和らげてください。

誰かに話すのがハードルが
高いなぁと感じる方は
日記や手帳に
「不安なこと」を箇条書きに書いてみる。
等もお勧めです。
そして、そのメモを助産師、保健師、看護師などの
女性をサポートする
専門職に見せてみてください。
きっと心を軽くする言葉をかけてくれると思いますよ。
そして、不安だけではなく
1日一回、嬉しかったこと。
どんな小さなことでもOKですので、書いてみてくださいね。
やまがたの今日嬉しかったことは、
茗荷と茄子のポン酢付けが美味しかったことですw

今日も
お読みいただき
ありがとうございます。

笑顔の花がたくさん咲いて
幸せの実が実りますように

やまがたてるえ

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