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アドベンチャーゲーム『シルバー事件25区』の新シナリオが欅坂46と平手友梨奈に影響を受けまくってたハナシ

2018年6月30日にアドベンチャーゲーム『シルバー事件25区』の座談会が行われました。それについては主催者・EABさんのブログ「GAME SCOPE SIZE」の記事でも見てもらうとしましょう。

このノートは私hahaha121が当時の座談会で語った内容のメモの雑まとめです。やろうやろうとおもってたら時間が経過してモチベが下がってしまって雑まとめということなんだ、すまんな(ハードル下げは嫌なので以下、まじめ?に語ります)。

・言いたいこと:
リメイク版『シルバー事件25区』には追加シナリオがあるが、そのうちのシナリオ「YUKI」に欅坂46の平手友梨奈さんをモデルにした主人公が登場する。しかも、見た目がモデルなだけじゃなくてあらゆる観点から欅坂46に影響を受けてんじゃねーのっていうハナシ。

※やや『シルバー事件25区』のシナリオ「YUKI」についてネタバレしています。種明かしというほどではないですが、プレイ中とかの場合はクリアしてから見ればいいかと。これで興味を持ったのならゲームをプレイしましょうねという意図もあって書いてます。クリアしてから記事を見にきたという人は、どういうシナリオだったのか考えるきっかけにでもしてください。

『シルバー事件25区』と追加シナリオとは

アドベンチャーゲーム『シルバー事件25区』は2005年に最初に携帯アプリとしてリリースされたゲームをリメイクして、PS4/PCにて現代に蘇らせた作品で、『シルバー事件』の続編です。PS4版は『シルバー事件2425』として初代『シルバー事件』と25区をまとめたものとしてリリースされています。ゲームについてはPS4版の公式サイトでも見てもらえばいいかと。

そんな『シルバー事件25区』リメイク版には「white out」、「black out」、「UTSUTSU」、「YUKI」という追加シナリオがあります。black outは最後に開放される本作の目玉ともいえるシナリオ(そのほかのシナリオの説明は省略します)。YUKIは「25区」の3編構造におけるPlacebo編の最後に登場するシナリオです。Placebo編は前作にも登場したモリシマトキオというジャーナリストの視点から描く連続するエピソードです。

YUKIはPlacebo編の最後に登場するシナリオですが、その主人公は新たな登場人物の女子高生「ユキ」です。現代を舞台にしているようで、スマホやLINEのようなメッセンジャーアプリも登場します。ちなみに舞台が雛代であることや女子高生が登場、幽霊が登場することなどから本作『シルバー事件25区』を手掛ける須田剛一氏の過去作『ムーンライトシンドローム』を思い出させる部分もあったりします(シナリオを理解するのに『ムーンライトシンドローム』をプレイしている必要はとくにありません)。

ユキは平手友梨奈がモデル

結論から言いますとユキは欅坂46の平手友梨奈さんがモデルです。欅坂46についてざっくり説明すると、秋元康がプロデュースする2015年に誕生したアイドルグループです。そのセンターというかエース的なポジションの方が平手友梨奈です。

↑これがシルバー事件25区の「ユキ」。平手友梨奈さんの画像はググってみてくれ(Google画像検索 平手友梨奈)。

「ユキは欅坂46の平手友梨奈さん」の根拠といたしましては、まず見た目が似ているというのもあるのですが、公式のトークイベント「HOPPER'S Vol.5」にて実際に平手友梨奈さんがモデルであると語られていたようです(ファミ通のレポート記事)。レポート記事ではこの部分は文章化されていませんが、ツイッターのユーザーのレポートなどを見るにそう言っていたらしいです。

では、なぜに唐突に平手友梨奈さんが出てくるのかというと実はそんなに唐突ではないんです。まず、本作を手掛ける須田剛一さんが4Gamer恒例の年末のインタビューで「2017年に、個人的に注目した(している)人物」にヒカキンさんとあわせて平手さんをあげています。須田さんいわく「テレビの向こう側にサイコフレームが見えました」とのこと。

さらに、本作の追加シナリオを執筆したシナリオライターの大岡まさひ氏はエンタメライターでもあり、うんちくというサイトで欅坂46についての記事を執筆しています。2017年3月の記事で、欅坂46のデビュー曲『サイレントマジョリティー』などから欅坂46全体について考察するような内容ですね。『サイレントマジョリティー』のテーマは大人たちへの反抗だということで、これは欅坂46全体から感じられるものではあります。欅坂46の世界観として、ずっと続いていく日常に対する反抗、徹底的に大人が子供を管理するディストピア的な世界で子供側の人間が反抗していくイメージがあります。

このような部分は『シルバー事件』全体からも感じられる部分であり、欅坂46の世界観と『シルバー事件』の世界観が偶然にもかみ合ってしまったわけです。そういうところから、欅坂46インスパイアなネタを大岡氏はゲームに組み込もうとしたのでしょう。

ちなみに大岡氏が記事で『サイレントマジョリティー』の二律背反について指摘している部分はまさにその通りなのですが、欅坂46の最新曲も二律背反そのものを意味する『アンビバレント』という曲だったりします。

追加シナリオのYUKIのどの辺が欅坂46インスパイアなのか

ユキのモデルが平手友梨奈(あだ名は「てち」)さんなのは理解していただけたでしょう。では、追加シナリオYUKIのどの辺が欅坂46インスパイアなのかという話です。

まず、YUKIの最初のストーリーとして「月曜日の朝にスマホを落とさせて、それを拾わせて人を殺すような霊的な存在」が駅に出没しているというのがあります。この「月曜日の朝」というのがインスパイアポイント(謎ワード)です。欅坂46には『月曜日の朝、スカートを切られた』という曲があります。日々の日常について語っているような曲ですが、突然に月曜日の朝に電車でスカートを切られるという犯罪力に対面してしまうという曲です。ただ「私は悲鳴なんか上げない」と歌詞になっているとおり、そのまま受け入れるような曲ではない。日常に対しても犯罪に対しても反抗的な歌詞になっています。

繰り返す日常の中に潜む恐怖のような感じ自体が欅坂46のイメージとしてあるし、『シルバー事件』からも感じられます。この見事な噛み合い方から、大岡氏は月曜日の朝という時間設定などを思いついたものだと考えられます。

また、ユキがスマホのLINEのようメッセンジャーアプリで「リナ」という人物に対して話しているが、これはネタバレしてしまうとユキの二重人格です。自分に対して、チャットを打っていたわけです。二重人格自体も平手友梨奈がステージ上とステージの下で違いすぎることから、そういうイメージが個人的にあります。ステージ上の平手友梨奈さんは、あだ名の「てち」ではなく、平手友梨奈そのものなのです。てちと、平手友梨奈は違います。「覚醒平手」などとファンから言われることもあります。映画『響-HIBIKI-』の平手友梨奈だったり、ソロ曲の『自分の棺』という曲を歌っている平手友梨奈は「てち」ではなく平手友梨奈です(重要)。覚醒平手が登場する記事はこちら

ちなみに、ゲーム内のLINEのようなものに登場するリナという名前について。上村莉菜という欅坂46のメンバーいるにはいますが、性格など考えると彼女から名前を取ったのではなく「友梨奈」の「リナ」から取ったのだと私は考えています。

さて、ユキはシナリオにおいて霊的な存在に対して反抗していくわけだが、平手友梨奈さんも残留思念(※)が見えているのではみたいなところが個人的にあります。『サイレントマジョリティー』のMVなど、圧倒的な主人公感からくる説得力。工事現場で踊っているのも、『シルバー事件』感があります。

※残留思念とは
『シルバー事件』に登場する概念。明確にこういうものだと説明するのは難しい(それがこのゲームの特徴)のだが、あまりにも強い想いだとかが残るとかそんなイメージかなと。

覚醒平手について説明しましたが、なぜ説明したかというとシナリオ上でユキも覚醒するからです。

↑これが通常時のユキ。

↑これが霊に立ち向かう覚醒ユキだ!

おわかりいただけただろうか?「覚醒・平手友梨奈」がいたから、ユキも覚醒して、覚醒ユキになったのである。ちなみに、覚醒ユキが着ているパーカーというアイテムも平手友梨奈に繋がるアイテムでもある。平手友梨奈さんは紅白歌合戦2017の前にパーカーを着ていて話題になっていたし、欅坂46『避雷針』のMVでもパーカーを着ています。欅坂46公式グッズとしてもパーカーが売られていたし、パーカーというのは欅坂46または平手友梨奈のイメージが非常に強いわけです。

避雷針は「日常はただ繰り返す」というシルバー事件っぽい歌詞もあり、これも噛み合ってるなぁとなってしまいますね。

↑パーカー平手友梨奈が登場するCM。必見である。

↑YUKIシナリオをクリアしたときに出る画面。

『シルバー事件25区』ではシナリオをクリアしたときに、月をバックに文字が浮かび上がるみたいな演出があります。このときに表示される文字は、いろいろな曲名が元ネタになっているようです。ではYUKIをクリアしたときに表示されるのはなんなのかというと、『NO WAR in the future』です。これは「けやき坂46(ひらがなけやき)」という欅坂46の妹分的存在の曲名そのものです。「好きになって平和を始めよう」というような曲で、『シルバー事件25区』のいわば未来編ともいえるYUKIのラスト(2017年あたりが舞台のようだが、作中的には未来)とPlacebo編のラストを締めくくるにはピッタリな曲名であると言えるでしょう。

背景の月、といえば須田剛一の過去作『ムーンライトシンドローム』。そして、「青い月」と言えば平手友梨奈ソロ曲『自分の棺』に登場する歌詞です。覚醒、そして平和な未来へ!と言った感じのラスト。

いやはや、『シルバー事件25区』は名作でした。ぜひともプレイしてみてください。初見は初代『シルバー事件』からやりましょう。PS4なら『シルバー2425』というまとめたパッケージを買いましょう。 

以上、乱文失礼。

 

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