#謎飲料 タグは何なのか
twitterには #謎飲料 というハッシュタグがあります。
https://twitter.com/search?q=%23%E8%AC%8E%E9%A3%B2%E6%96%99
文字通り、市販の"謎"の飲み物を買い、飲んで、感想を共有するためのタグとして使われています。
このタグ、取り扱っている存在があまりにも雑然としていて、初めて見た方からすると謎の飲み物って何??っていうか飲み物に謎ってあるの??ってなってしまうかと思います。
ちょっとその世界を覘いてみる手助けができたらいいなと、記事で紹介してみようと思いました。
#謎飲料 の世界
まずは #謎飲料 がどんなものなのか、いくつかツイートを引用して眺めてみましょう。
飲み物ではないはずの食べ物が飲み物と化した時、それは #謎飲料 になります。
飲み物であると自称していませんが、どうやら飲めるらしいので、#謎飲料 です。「飲めるってよ!」というどこか他人事、投げやりな感じが謎さを深めていて良きですね。
一般に出汁は飲み物ではなくスープとされていると思いますが、缶飲料として販売されているからには飲み物です。いや、仮にスープだったとしても飲み物は飲み物です。したがって #謎飲料 です。
どういう飲み物なのかよく分からない、勢いが凄いパッケージは #謎飲料 の象徴と言えます。
一見すると綺麗で清楚に澄ましているように感じるパッケージですが、CHILL OUTと言われても結局なんの飲み物かよく分からないので #謎飲料 です。
ドクターマリオのあのBGMを思い出せばいいんでしょうか。確かにリラクゼーションはできそうです。
逆に、どんな味か想像が即座につくような、味の主張の強いパッケージも #謎飲料 と言えます。
どう考えてもメロンの味がすると思います。メロンの文字の大きさが良きです。
ハーブで冴えるという、絶妙にヤバそうな空気感を醸している #謎飲料 です。
下に書かれた「無糖」が更に良い味出してます。
海外の方にとっては慣れ親しんだ味でも、日本の文化にとって親しみが薄い場合にはそれは #謎飲料 と化します。
一見すると健康そうな飲み物でも、健康を追い求めるがゆえに風味がヤバいことがあります。すると #謎飲料 と扱われてしまいます。
ただの果汁100%のジュースでも、海外産の商品には時に特別な存在が紛れていることがあります。
日本国内の果物や加工方法と、海外産の果物の味や加工による味の変化には、どこか異なる部分があるのでしょう。飲んだ者にとって特別に忘れられない存在となった時、その平凡な (平凡だったはずの) 飲み物は #謎飲料 と化すのです。
#謎飲料 の入手先:コンビニ、自販機、飲食店まで
#謎飲料 は様々な場所で確認することができます。
コンビニ、スーパー、自動販売機、そして飲食店にも。
駅や休憩所などで見かけるカップ式の自動販売機では、普段見慣れない #謎飲料 を発見することができます。
あったかコンソメスープではなくあったかコンソメ"ドリンク"。このようなどこかちょっと引っかかる感じ、#謎飲料 の醍醐味を感じます。
#謎飲料 は缶や紙カップでなければならないわけではありません。コンビニやチェーン店では新しい趣向を凝らした #謎飲料 を見つけることができるので、色々なお店で商品を探してみましょう。
粉末ジュースだって立派な #謎飲料 になります。
粉末コーラはかつて駄菓子屋さんで売られていた存在と思われがちです。ところが、コーラ味のプロテインとして粉末コーラの新しい道を拓くメーカーがあり、その"謎"っぷりに私は唸りました。
海外まで足を運ぶと、日本の文化の発想の中にはなかったような #謎飲料 に出逢えるでしょう。
私は海外への渡航歴がありませんが、もし行く機会があれば是非とも現地の #謎飲料 をリポートしてみたいですね。
#謎飲料 という存在は、皆さんのすぐ近くまで広がっています。そして世界にも。
#謎飲料 タグの誕生と拡大
#謎飲料 タグは、少年モノのアニメの造詣が深いことで知られるじゅにスラさん (@junisura) の手によって生まれました。
最初の投稿は、観測できる限りでは2012年8月です。
いちごココアフローズン。あまり組み合わされなさそうな文字が連なる様子が美しく、#謎飲料 の歴史の華々しいスタートの瞬間を今でも新鮮に感じさせてくれています。
上記ではまだハッシュタグとなっておらず、初めてハッシュタグ #謎飲料 が生まれたのは同年10月のことでした。
ここから暫くの間、#謎飲料 タグはじゅにスラさんと、後にこの記事を書くことになる筆者の2人によって密かに展開されていくことになります。筆者は2013年に便乗し、勝手にタグを使い始めた人間です。
それから4年後、2017年となり、じゅにスラさんのFF内であるいくくさん (@miyase120) が #謎飲料 タグの使用を開始なさいます。
この勢いは止まらず (?)、2019年には同じくじゅにスラさんのFF内であるイサムさん (@Rayth1017) もタグの使用を開始されました。
そして、この2019年からは筆者やじゅにスラさんのどちらの関係者でもない、FF外の方にもちらほらと #謎飲料 タグの使用例が見られるようになりました。
このようにして、#謎飲料 タグは小さくも静かに、少しずつ活躍の場を広げていったのです。
#謎飲料 タグの"公式化":平凡だったタグの最大級の伸展
ところが、2019年7月に #謎飲料 タグは大きな転換点を迎えます。
こまちゃんさん (@koma_kokoma) というバーチャルYouTuberの方が、突如として #謎飲料 が1ケース当たるキャンペーンを行ったのです。
実質的に、#謎飲料 タグがなんらかのコンテンツによって初めて"公式化"した瞬間でした。
…と言っても、実際にはこれはペプシの #本田とカードバトル キャンペーンのパロディに過ぎないのですけどね。
ただ、#謎飲料 タグが新たな局面に突入した瞬間ではあったのかなと今でも思っています。
こうして、#謎飲料 タグは現在のように知名度を上げていったのでした。
え?この記事見るまでそんなタグ知らなかったって?
ばっかお前…次は貴方が貴方のTLを #謎飲料 タグで染め上げればいいだろ
(このパロディももう古いですね)
#謎飲料 とは何なのか
結局 #謎飲料 ってなんやいね? (白○紬)
筆者は次のように考えています。
"謎"の定義はそれぞれ異なるものです。それであれば、自分にとって未知の飲料には全てなにかしら"謎"があるのですから、あなたにとって未知の飲料は全て #謎飲料 と考えてしまうのが一番良いのです。
この〈理念〉に基づいた場合、実質的に世の中の飲み物や、飲み物に類する食料の全てが #謎飲料 であるということになります。
…余計に意味が分からない?
その意味の分からなさこそ、"謎"でいいんじゃないですか。
#謎飲料 は自由です。
さあ、あなたも #謎飲料 の世界に足を踏み入れてみませんか。
お待ちしています。
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