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今、君が”なぜ君は総理大臣になれないのか”を見るべき理由

“なぜ君は総理大臣になれないのか”

近くの映画館で上映されていたが、行けなかったのだが、オンライン上映の機会があり視聴することができた。


今の政治状況に絶望している人にこそ見てもらいたい。大島監督のエールと、小川淳也議員の存在にかすかな希望を感じることが出来るだろう。

 大島新監督は、実は映画を通じてさまざまなものと闘ってきた人である大島渚監督の息子らしい。
テレビ番組などをつくっていた大島新監督が、縁あって小川さんと知り合い(妻同士が同級生だったらしい)、17年間を追い続けたドキュメンタリー映画となっている。

 小川淳也氏はあまり知らなかったのだが自分とも同郷の香川出身の政治家。実家はパーマ屋と本当に庶民の家出身だ。

通称「日本をよくするオタク」。

日本を良くしたいという思いは人一倍(むしろそこだけ)であり、完了から政治家になるしかないと政治の世界に飛び込んだが、伏魔殿の官僚組織の自動機構、党利党略に走る党。政局に翻弄されてきた。何度も当選を重ねるものの力をもてない。民主党政権による政権交代、その後の野党への転落、特に希望の党ができ民進党が割れた時の苦悩は痛々しい。

 ずっと追い続けてきた大島監督や朝日新聞の鮫島浩記者(高校の同級生とのこと)そこにも深い友情を感じる。両親や妻、2人の娘に(家族は仕方なくだが)応援されてというのがいいなあ。

 今の政治状況に疑問を持ち政策マニアで、純粋でまっすぐで官僚から政治家へ転身し、青くさいまま闘ってきた小川淳也氏との対比で、地元の四国新聞やテレビ局のオーナ一族の世襲議員、平井卓也の小物っぷり、悪者っぷりが際立った映画だった。

(ちなみに平井卓也氏は、自民党ネットサポーターズの黒幕、スマホゲーあべぴょんを作成。国会でワニの動画を見ていて話題になった人)

 映画の中でも、アフタートークでも出てきた、政権べったりのリアリスト田崎士郎(スシロー)がいい薬味になっている。みているところの違いがくっきりと浮き彫りになった。

 国民がちゃんと選択肢を手にしている状態を作りたい。違う未来を見てみたい。そう言う小川淳也さんは同志だと思った。
れいわ新選組や山本太郎さん、そして共産党とコラボレーションして市民とともに政治への信頼をつくっていってほしいなあ。

その後、氏のYouTubeなどを見ているが、新世代の政治家の中でも、同じく対話的で市民目線の政策は近くても、より感情や怒りに訴える山本太郎氏よりも、青臭くまっすぐで謙虚、理性と公共心に訴える小川淳也氏の方がよりフィットする。

 山本太郎氏のような炎上的な広がりはないだろうが、映画のヒットとともにジワジワと知名度も上がってきているようで野党再編の台風の目になる可能性があるだろう。庶民的である一方で、歴史や哲学、古典までひもどく教養もすごい。政局に翻弄され続けてきているが、今という時代を大きな物語に位置づけることが出来るスケールの大きいなかなかいないタイプの政治家だと思う。


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