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閃光のハサウェイを見た!(定食割引)

 こんにちは、はぐれです。

 割引はありませんがタイトル通りです。全編が映画『閃ハサ』の話題になります。

 ・主要キャラ全員好きすぎる

 ニートのフットワークを活かして公開日に見た閃ハサ、ガンダムにわかの俺がどんな感想を抱いたかと言えば、主要キャラクターをみんな好きになってしまった。誰にも死んでほしくないけど、数人死んでほしい(ドラマが見たいため)。

 主人公ハサウェイの持つ、煮え切らないくせに衝動的な一面、言ってしまえば稚拙なとこが好きなんだけど、彼自身、その未熟さを知りながら回答を持ち合わせてないというのが堪らない。理想としては、彼はその答えを得てから地位を確立するべきだったんだろうけど、彼が逆シャアで示してしまったパイロットの才能ゆえに、未熟なままテロリストの長になってしまう。

 本当はブライトでもアムロでもシャアでも、誰かの下で何かを学ぶべきだったんだろうな。でも彼はブライトから離れ(勘当?)、アムロとシャアは消息不明=死んだも同じ。精神が幼いまま、幼さによって罪とトラウマを背負い、しかし自分を慕うマフティの面々には打ち明けられないでいる。こういうハサウェイの境遇は、すごく純文学的というか……打破の仕方が分からない、ドツボに嵌りつつある人間のありありとした様だ。おそらく誰しも共感できる部分がある。

 そんなぬかるみに居たからこそ、彼の心底を見破る少女、ギギに惹かれるのは当然だ。童貞の俺としては、「ギギ、テメエ!」と食わせ者のギギに反感を持つけど、ハサウェイが惹かれるのはスゲー分かる。周りの誰にも言えなかった自分の弱点を見抜いてくれる存在が居たなら、縋りたくもなる。かつて焦がれていた少女の面影をそこに見たなら、それはもう当然だ。

 しかしそんな少女も、やはり神の使いではなく人間。超然的な態度を持つ面もあるが、不安定な少女としての側面もある。そういう描き方が俺は凄く好きだ。そして、その二つの面に揺さぶられるハサウェイも、すごくいい。

 彼はギギの半面を見て、神の如き存在と思ったかもしれない。しかし、戦争の恐怖に怯える様は、どこまでも少女なのだ。それを彼が守ろうとすると、また彼女は神秘的な一面を見せてくる……。揺さぶられるのは当然だろうが!! ハサウェイは”救い”と思い出の少女、その二つを求めているんだぞ。

 だから、ギギの不完全さを「テメエ! 二度と超人的なツラをするな!」と俺は思うけど、とても好きでもある。ハサウェイもギギも、まだ少年少女の不安定さがあって当然の歳だが、戦争と地位とがそれを歪にしてしまったのだ。スケールの大小はあれ、これは現実でも容易に起こりうる。だから、惹かれる。

・ケネスとレーンも好き!!!!!!!!!

 長くなっちゃった。でも語りたい。今度は地球連邦側。ケネス大佐とレーン・エイムについて。レーンについてはまだ、そこまで大きく素性が割れた訳ではないが、彼もまた権力と理想に挟まれる人物である。まあただ、レーンはハサウェイと比べて素直で器用な方なんだろうなあとは思う。指導者もいる。そこが彼との違いか。

 戦闘において冷徹なケネス大佐に対し、レーンはとても青臭い。対テロリストの武力鎮圧だというのに、卑怯だと言われたら人質を返す。戦場で、そういう大義を胸に抱いている自信過剰な男だ。その上で敗北を喫する未熟な面もある。冷徹に見れば「何やってんだアホタレ」と思われる行為だが、反面、自分の手で正義を掴もうとする姿勢は好ましい。殺し合いに正義を持ち込むなと言うのは楽だけど、普通はそこまで非道にはなれない。彼は、ケネスより普通なだけだ。それでしっぺ返しをされたけど、これからどう成長するかは見ものですよ。

 あ、最初の空襲への対処が鈍ったのも、多少の犠牲をいとわないケネスのやり方とマッチしなかったからだと思ってる。(分からないけど)
 そうだったら好感度はより上がるね。

 で、ケネスもまた好きなんだよな。

 彼は最初のシーンから、常に”大人”という役割を示し続けるキャラクターだ。未熟さを残すハサウェイ、ギギ、レーン、そう言った不安定さとは無縁。ギギのように制御できない稚拙な二面性ではなく、己の多面性を知った上で完全にコントロールする傑物だ。ハサウェイやギギと気さくに話す彼もケネスであり、震えるような合理的戦術をとる彼もまたケネスなのだ。役割に応じてペルソナを可変する、理想的な大人。

 そんな彼がしっかり強く描かれているのは、とても腑に落ちる。前任のキンバレーの対処に慣れ切っていたマフティたちを容易に追い詰め、そこにハサウェイの未熟さが重なり、ケネスは就任直後にマフティの捕虜を確保するという功績を残す。そして自らの手で拷問する。自分の手を汚すことへの躊躇いを捨てた、戦争に強い男だ。

 そんな彼ほど、ハサウェイが乗り越える、或いは敗北するにふさわしい壁はない。そしてハサウェイとは別の意味で、レーンもまたケネスと対峙する運命を示唆されている。そこも楽しみで堪らね~~~ぜ。

 だからもうね、俺は彼ら主要キャラ四人が大好きになってしまった。キャラクター配置の妙、これぞヒューマンドラマだ……。あまりによかったので、劇場で先行販売ブルーレイを買ってしまった。映画のチケットを提示すれば買えるので是非。今回は手持ちが無くて通常版を買ったんだけど、限定版は売り切れちゃうかもなあ。惜しいことしたか……

 ・総評

 三部作の一作目として、かなりイイ出来だと思う。続き、楽しみだ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!

(終)

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