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ポケモンで無限ループしたことある?

人力舎のピン芸人土屋です!

今日は土屋が人生で初めて買って貰ったゲーム、ポケットモンスタークリスタルバージョンで経験した話をします!

1992年12月10日生まれの土屋。
小学3年生の頃、土屋家にはテレビゲームはもちろん、ゲームボーイすらなかった。
母親がゲームに対して少し厳しかった気がする。友達の家にある64やプレステが本当に羨ましかった。


そんな土屋少年にもついにゲームを買ってもらえる時がきた。
8歳の誕生日にゲームボーイカラー本体を買ってもらった。
人生初のゲーム機にテンション爆上がりだった土屋少年。
箱から取り出しスイッチを入れる。その時気がついた。

「アレ?そういえばソフトがない」

親に尋ねた。「僕が欲しいって言ったポケモンのクリスタルは?」
それに対して母親が微笑みながら答えた。「ポケモンのソフトはクリスマスプレゼント。クリスマスが来たら買ってあげるね。誕生日はゲームボーイだけだよ。」

いやどうかしてる。俺の誕生日が12月10日だからクリスマスイブまで約2週間もある。
2週間オレはゲームボーイだけ与えられて意味もなくスイッチを入れてゲームが始まらない画面だけ見とけとでも言うのか。
絶対に2つ同時に与えるべきだろ。

本体ありソフトなし、地獄の2週間に耐えついに12月24日。
俺の元にポケモンクリスタルが届いた。
ついに念願のポケモンができる。友達の話題に入っていけなかった日々はコレで終わりだと喜んだ。

すぐさま箱を開け、説明書もろくに読まずソフトをゲームボーイに刺し込んだ。
オーキド博士に名前を教える。主人公の名前はもちろん本名「つちやけい」だ。

メガネの博士からワニノコを貰い冒険の旅に出た。おもしろすぎる。俺はノンストップで冒険を進めた。最初のジムリーダーハヤトもなんとか倒した。
気がついたら3時間くらいぶっ通しで遊んでいた。

「ジムリーダーも倒したし今日は寝るか」
俺は電源を切り、眠った。

次の日の朝、速攻ポケモンをプレイ。この調子で2人目のジムリーダーも倒すぞと息巻いていた。

何かがおかしかった。見覚えのあるじじいに名前を聞かれた。「つちやけい」と答えた。ポケモンを3匹から選ぶ。ワニノコを選んだ。「あれ?これ最初から?」気づくまで時間がかかった。昨日捕まえたポケモン達もいない。
絶対そうだ。昨日のがなかった事になってる。

つちやはこんらんした。

土屋少年はあまりにもゲームの知識がなさすぎてセーブ機能を知らなかったのだ。
正確に言うとセーブという単語とその意味は知っていたが、ポケモンでは『レポートを書くとセーブされる』というのを知らなかった。
今でこそ当たり前の自動セーブだが、オレはこの当時もゲーム側が勝手にセーブしてくれるものかと思っていた。

バカ少年土屋はもっと先に行けばセーブされるのでは?と考えた。
ハヤトを倒しヤドンが大量にいる町ヒワダタウンに着き、勇気をだして電源を切ってみた。そして電源をつける。
オーキド登場。発狂した。

説明書を読むという考えがオレにはなかった。その後も色々試した。
ヒノアラシを選んでみたり、最初に貰ったポケモン以外は使わないでやってみたり。
ぶっ続けでとうとうジムリーダーを3人倒すとこまで行った時もあった。

気がついたら俺は家の仏壇に手を合わせていた。
ポケモンがセーブされます様にと。
だがオレには神も仏もいなかった。

永遠にループしてる感覚になった。ここから抜け出せない。1人で涼宮ハルヒのエンドレスエイトを味わっている気分だった。多分マジで40回くらい最初からチャレンジしてたと思う。

正月になった。俺はセーブできないポケモンをこの日もプレイしていた。

慣れた手つきでハヤトを倒し、アンノーンがいる遺跡のところをウロウロしてたらお酒で酔っ払った父親が話しかけてきた。
「ポケモンやらせてー」と言ってきたので貸してあげた。

ある程度ポケモンを楽しんだ父親は俺にゲームボーイを返した。
俺も疲れたので電源を消してその日は寝た。

次の日無限ループとわかっていてもゲームボーイの電源をつけていつもの様にポケモンをプレイ。
だが様子がおかしい。オーキドが出てこないし名前も聞かれない。
そして驚愕した。「つちやけい」はヒワダタウンにいるのだ。

すぐさま父親を呼んだ!どうなってる!なにをしたんだ!!

「え?レポートしたんだよ〜」

どうやらクリスマスの時に説明書を読んでいたらしい。電子機器メーカーに勤めていた父親からしたらそれは当然の事だった。

父よありがとう。子供ながらに感謝した記憶がある。この日を境に土屋は説明書を読む男に成長した。


こうしてつちやけいはあたらしくレポートをおぼえた!

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