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学芸員のバックヤード

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一般来館者からは見えにくい、いでは文化記念館学芸員の活動を紹介。学芸員という職業に興味がある方も、いでは文化記念館や羽黒地域に興味がある方にもおすすめです。不定期投稿。
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#羽黒山

例祭(花祭)を見学しました【学芸員のバックヤード】

毎年7月15日に羽黒山山頂三神合祭殿にて行われる例祭。雨の中ではありますが、多くの人が集まりました。 例祭(花祭)とは 出羽三山神社ではこのように紹介されています。 ちょうど稲の花が咲くこの時期。羽黒山山頂にある鏡池の周りを、神移しの儀が行われた三基(月山神社・出羽神社・湯殿山神社)の神輿と、写真のような稲の花を模した「花梵天」(または万灯)と呼ばれる献燈が、地区の若者たちによって担がれ巡行されます。 その行列の中、参拝者は神木や花梵天の花を奪い合います。この花には、

高寺八講の舞を見学しました【学芸員のバックヤード】

 5月4日(木・祝)に、羽黒町高寺の雷電神社にて高寺八講が行われました。 昨年度は2年ぶりの舞の奉納、今年度は4年ぶりの「くねり」(祭りなどにおける行列)が行われ、見物客も昨年の約2倍。天気も良好でした。 高寺八講とは  高寺八講とは、毎年この時期に雷電神社の例祭に奉納される神事芸能です。平安時代末期から室町時代にかけて行われた「延年」(注1)と呼ばれる寺院芸能を今に伝え、昭和51年に山形県指定無形民俗文化財に指定されました。  高寺八講の舞はかつて8曲ありました*¹が現

企画展アーティスト在廊とテレビ出演のご報告【学芸員のバックヤード】

 2022年11月26日(土)よりいでは文化記念館にて開催中の企画展『描かれた出羽三山ー女性アーティスト達による作品展ー』で、3月11日(土)に出展アーティストの方々が在廊されました。  本日は天気も良く、五重塔や羽黒山頂への観光だけでなく当館に訪れる方も多くいらっしゃいました。中には「先日テレビを見まして」と入場される方も。 企画展がテレビで放送されました  2月に本企画展がTUY(テレビユー山形)さん・NHK(山形)さんのテレビニュースに取り上げられ放送されました。

企画展記念講演を開催しました【学芸員のバックヤード】

 9月19日(月・祝)に、現在開催中の企画展『羽黒山と庄内藩ー天宥別当事蹟・芭蕉門弟と庄内俳壇ー』の記念として、山形大学名誉教授で民俗学者の岩鼻通明先生をお招きし、講演『近世の羽黒山と庄内藩ー出羽三山をめぐる関係ー』をいでは文化記念館レクチャーホールにて開催しました。  はじめに羽黒町観光協会(いでは文化記念館)事務局の方から挨拶及び講師紹介を行いました。 講師紹介  岩鼻通明先生は山岳信仰文化研究を行っておられる山形県在住の民俗学者で、村山民俗学会・山形県民俗研究協議

2022「羽黒山歴史探訪」第1回の下見に行ってきました【学芸員のバックヤード】

 「羽黒山歴史探訪」について、今年は10月8日(土)・11月3日(木・祝)に行う予定です。今回は10月8日(土)の開催についての下見に行ってきました。 「羽黒山歴史探訪」とは?  「羽黒山歴史探訪」はいでは文化記念館を出発し、講師の解説を聞いて羽黒山に対しての造詣を深めながら史跡をめぐる約半日の旅です。  いでは文化記念館では、出羽三山文化の学習活動を促し、地域文化をさらに盛り立てていくために、実際に羽黒山の周辺史跡をまわる「羽黒山歴史探訪」を開催しています。羽黒山の深い

卒業研究への協力と宿坊についての小話【学芸員のバックヤード】

卒業研究への協力を行いました  先日、卒業研究の調査として大学生の方がいらっしゃいました。  宿坊についての調査をしているとのことで、事前にいでは文化記念館にお問い合わせいただいておりました。宿坊に関する有識者に声をおかけし快諾いただけましたので、僭越ながらお話を聞く場をセッティングしました。(写真掲載の許可をしていただきありがとうございます。)  卒業研究だけでなく、個人、大学を含む研究機関から調査研究目的でいらっしゃる方は毎年少なくありませんし、県内外からいらっしゃい