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【大学入試対策】日本史千本ノック①

ちょっとした空き時間に日本史を学べるミニトレ、本日はこちらの3問です。

問題

第1問
醍醐天皇の在位中の出来事について述べた文として誤っているものを、1~4から1つ選べ。(センター2006・本)
1 唐が滅亡した。
2 阿衡の紛議(阿衡事件)が起こった。
3 菅原道真が左遷された。
4 意見封事十二箇条が提出された。

第2問
鎌倉幕府の支配について述べた文として正しいものを、1~4のうちから1つ選べ。(センター2005・追)
1 鎌倉幕府は、朝廷を統制するために京都所司代を設置した。
2 鎌倉幕府は、持明院統を支持して大覚寺統からの即位を禁じた。
3 鎌倉幕府は、正中の変ののち順徳上皇を流罪に処した。
4 鎌倉幕府は、元寇の際に非御家人も動員した。

第3問
江戸時代の特産品について述べた文として正しいものを、1~4から1つ選べ。(進研模試)
1 西日本一帯で栽培された綿花は、西陣織などの原料となった。
2 阿波国を中心に生産された藍は、染料として利用された。
3 伏見や灘でつくられた酒は、北前船によって江戸にもたらされた。
4 たたら製鉄によってつくられた玉鋼は、俵物として中国に輸出された。

解答

第1問
正解:2
一口解説
阿衡事件は宇多天皇のときに起こりました。阿衡事件とは、藤原基経と宇多天皇の対立から生じたものです。

もうちょい解説
藤原基経は、光孝天皇の治世のころ、関白という地位に就いていました(実質的ではありますが…)。887年の光孝天皇の死後、新たに即位した宇多天皇は、基経を引き続き関白にしようとし、詔書を出しましたが、基経は一度これを辞退します。それに対し、天皇の命を受けた橘広相は、「基経を関白ではなく阿衡に任じる」という詔書を作成します。すると基経、は阿衡という位は名のみで、職掌を伴わない名誉職であることを理由に、出仕するのをやめてしまいます。困った宇多天皇は翌年に詔書を撤回して非を認め、橘広相を処罰することで収拾させました。
この事件では、基経が関白としての政治的立場を強め、以降の藤原北家の台頭にも一役買うことにつながる意味で、重要な事件となっています。

第2問
正解:4
1:京都所司代は江戸時代に置かれた朝廷を統制するための機関
2:鎌倉幕府は、持明院統・大覚寺統の両統が交代で皇位につく、両統迭立を提示している。
3:順徳上皇が流罪されたキッカケは承久の乱
ちなみに承久の乱では、後鳥羽上皇が隠岐、順徳上皇が佐渡、土御門上皇が(自ら)土佐に流罪となっている(土御門上皇はのちに阿波に移る)。

第3問
正解:2
1:西陣織は絹織物なので、原料は綿花からとれる綿糸ではなく生糸
桑の葉→カイコが食べる→繭を作る→生糸→絹織物
綿花→綿糸→綿織物

3:北前船は北海道や東北の物資を、日本海を通って下関を回り、大坂に輸送する船。伏見や灘の酒を江戸に運ぶなら樽廻船が適任。
4:俵物は、俵に詰めた海産物で清に輸出するもの。いりこ干し鮑ふかひれの3品をさす。

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