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学祭で果たせそうなこと

兵庫県立神戸高等学校の創立記念祭
地元の事業者との関わりをと、数年前からコーヒーを生徒達が販売していたが、今年は出店もさせて頂くことになった。高校生と一緒にお店に立つこともあまりないので、目的を決めて挑んだ。

▪️初めて働く時の抵抗感を小さくする
①働くの第一歩は怖がらなくていい
②やりがいもある
③パニックにもなるし、嫌なこともある
④1時間ごとに発生する給料を意識
⑤自分の役割、活躍できるポジションがある

公立高校では、在学中に働く(労働)は経験できないので、働くをリアルに体験できる機会はとても重要。働くことが怖い、お金を稼ぐには苦しみが多い。自分が役に立つかわからない。今回、そんな思いを持った子どもがいるかは、わからない。普通にものを売って、お金をもらいました。それでも学祭は成立はするけど、私たちが参加させて頂くことで伝えられることもあると思う。

移動式テントカフェ

9:00~14:00の5時間の間に、ドリンク600杯弱と物販150点が売れた。尋常じゃない数なんだけど、そこには生徒たちの前向きな姿と、楽しみながら過ごす時間と、自然と確立されていった「役割分担(オペレーション」があった。

A. 氷係
カップに氷を4個入れて、ドリンカーに渡す。
B.ドリンカー(アイス)
お客さまの列をみながら、オーダー前にアイスコーヒーやマンゴージュースを注ぐ。
C.ドリンカー(ホット)
①ホットコーヒーのオーダーに応じてためておいたコーヒーを注ぐ。②カップの蓋をしたり、アイス系はストローをさす。③コーヒーのオーダーにはミルクや砂糖(シロップ)が必要か確認し、状況に応じてお渡しする前に入れて混ぜる。
D.オペレーター
金銭の授受に加え、ドリンカー他全てのメンバーにオーダー数を伝える。販売数を種別に記録する。
E.販売係
物販のドリップバッグ150点を売る。

私たちは業務を明確にしながら、補助やアドバイスはするけど、手を出しすぎないくらいの、ちょうど良い距離感で生徒たちと接する。すると、自ずとA~Eの役割に生徒の「得意分野」に分かれていき、時間と共にスムーズに提供されるようになっていた。

「めっちゃ忙しい。パニックになる。でもめっちゃ楽しい。」、「氷入りカップ、たくさん作っていいですか」、「アイス2、マンゴー3、ホット2です」、「ミルク、シロップは入れておきますか」「品物、かごに入れて外(校内)に売りに行っていいですか?」…

14:00を迎える頃には「物販全部売りきってきました!」と、ちょっと疲れた、でも達成感に満ちた顔をしていた。オペレーターからドリンカー、氷係まで、「疲れた~、でもドリンクも全部売れました!」と、嬉しいが隠せない顔をしていた。学祭、公立高校生なので、もちろん賃金は発生しない。労働の対価がない中で、このモチベーションは、どこから来るのだろうか。

今回テーマを持って生徒たちと接するなかで、自分達の祭りを成功させるんだ!みたいな責任を感じたし、ハードワークを楽しみに変えていくモチベーション、活力の源があった。

今日の生徒にも高校を卒業して、バイトを含め「働く」ことを選ぶ可能性はある。そのときの第一歩が、少しだけ軽く踏み出せたらいいなぁと感じる。

打ち上げの一杯、アイスコーヒーをみんなで飲んだ。生徒が「うんめぇ~」と口々に言っていたのが印象深い。生徒にも達成したい何かがあるし、私たちにも果たしたい役割がある。その過程、仕組みを協力し合いながら作り上げていく姿から、私たちもたくさんのことを学ばせて頂いた。

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