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【棚番号2】 企画・イベント

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期間限定コーヒーや企画。イベント出展などの記録のための本棚。 企画ができた背景、企画の楽しみ方など。イベント情報や、出展の感想などを記録しています。
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#日記

灘の下町ブレンド A面

市場の前を通る。喫茶店ダックの中を覗いて、手を振る。「○○くん、今日も一人?」私は小さくうなずく。小学生ながらに、「独り」の方が都合がよいことを知っていた。それは独占欲に近い感覚。 そんな、30年前の話。 私の生まれは、市場から北東に300mくらい行ったところ。 現在、この地区で「市場」と言うと水道筋(全般)をさすが、当時のこの地区の一部の人には和田市場(現・JR灘駅北側)が馴染み深くて、記憶と思い入れが深い。もうないけど。 まず、笑顔が「すぎる」おばちゃん、Tさん(うど

冬の「あったまろ」ブレンド。地元の町のアイデアを添えると、「あったまるぅ」が止まらない。

コーヒーが飲まれる場面って色々あって、どんな場面でどんなふうに飲みたいか?を考えてみるけど、コーヒー屋の頭だと、先入観に押し潰される。喫茶店で?お家でケーキと一緒に? そんなコーヒー屋の固定概念を、町の人たちに協力してもらって解決できないかな?と思ったときに、商品のラベルのイラストを募集することにした。「あったまる?あったまろぉ♪」をキーワードに、テーマは「冬」。 きっと、私たちが思っている場面とは違っていて、人それぞれのシーン(場面)が、そのままイラストになるんじゃない

最後の1ピース。それは、利用者。地産地消から、ぬり絵まで。神戸市役所での取り組み。

10月半ば。地元、神戸市灘区の「minfactory」さんにお願いをした。ぬり絵のイラストで、「サンドイッチ」の絵。minさんにも実際に食べてもらって、そこからイメージを作ってもらった。 私たちの直営店の1つ、萩原珈琲店 127番地は、神戸市役所1号館1階にあって、スタンドタイプ(セルフ形式)のカフェ。私たちは、このスタンドカフェを最大の「チャレンジ拠点」としていて、様々な取り組みを仕掛けている。 市役所という立地において、私たちが目指しているものは「他行政にはない、市役

プレゼン次第。あなたの希望かなえます。摩耶山掬星台でアウトドア会議。

新型コロナ感染症の拡大にともない、急速にリモートワークやテレワークが普及しつつある。同時に、会議もリモート化が加速し、私たちも「会議室」を使用することがほとんどなくなった。でも、やっぱり膝を付き合わせて、話し合いたいよね。微妙なニュアンスを感じとりたいよね。って、常日頃考えていた。 そんなときに、摩耶山再生の会のWork702事業が始まることを知った。事業内容の1つ、キャンピングオフィスは、神戸市灘区に位置する地元の山、摩耶山上、掬星台を広大なオフィスと見立てた、屋外オフィ

敬老の日の贈り物。「また、でんわするね。むかしばなし、たのしみです。」

父が67歳になった。そろそろ敬老の日に孫に敬われる年なのかな? 大人になってから、ほとんどなくなった父との会話。顔は会わすのだけれど、話をすると喧嘩になることもしばしば。別に、嫌だとかそんなもんじゃなくて、うまく表現できない関係性がある。 なぁ、親父と普段話しとぉ? いや、あんま話せえへんで。 やっぱそうやんなぁ…。 こんな他愛もない話を友人と交わし、みんな似てるのかなぁと思う。 生まれも育ちも同じ町で育った父と私。最近は、地域の仕事も多くなってきて、この町がどんな町

秋のほっこりブレンド2020。自分の時間。自分の居場所で。

徐々に新型コロナとの付き合い方も、わかってきたのだろうか。距離の取り方や、飛沫感染の防止、消毒の徹底や手洗いうがいなど。未だ確たる正解が見えない中、常に「感染リスク」と「社会的リスク」の両方が脳裏に焼きついて離れない。 祭や花火大会など、様々な行事が中止や延期に追い込まれる混沌とした現在を、コーヒーを一つの「アイテム」としてどのように結びつけることができるのか?私たちなりに考えた結果が、自分の時間と居場所作り。 それは特に定義付けられたものではなくて、喫茶店で過ごす時間や

灘が好き。ただ、それだけでいいじゃない。ふるさと納税。

この度、神戸市ふるさと納税の返礼品として、私たちのギフトが加わった。お肉やお酒、お菓子。神戸には象徴的な特産品がある。地産はできないけど、別にコーヒーだっていいじゃない。この町で90年以上、作り続けてきたんだから。 コーヒーでどんなことができるのかな? って思ったときに、やっぱり、ふるさとって地元だな。「町」だな。って思った。 旧西灘駅(王子公園)。王子動物園。観覧車。摩耶山。坂バス。六甲山。市場。イノシシ。灘のおやじ。他多数。 大好きな摩耶山を思って作った「摩耶ブレン

今年のサマーブレンドはCOOLだ!

昭和から令和まで、いつの時代もコーヒーはオシャレでCOOL(かっこいい)。そんな社員の提案から始まり、試飲を繰り返して採用となった今年のサマーブレンド。その間の社員の意見交換の記録。 コンセプト ① 軽やかでマイルド ② キレがよく、爽やかに ③ ごくごく飲める ④ 新感覚のアイスコーヒー なぜそのコンセプト? 従来の私達のアイスコーヒーは 対① ガツンと苦味 対② 濃厚で飲み応え 対③ 氷を溶かしながら、じっくり時間をかけて飲む 対④ これこれ、この味という、安定感や安

遊ぶ。交わる。観察する。「父の日のかんさつ日記」始まります。

僕の日記 「こだわりの強い父は、ひみつ基地(書斎)でコーヒーを淹れます。右手にポット、机に左肘(ひじ)をついて。窮屈そうに脇を閉め、ドリッパーにぐっと顔を近づけている父は、まるでコーヒーに話しかけているかのようです。声をかけても、返事もないし、コーヒーから視線をそらすこともありません。そんな父の淹れるコーヒーは、見た目からは想像もつかないほど、『爽やかであっさりとした、飲みやすいコーヒー』です。どんな豆を淹れているのか尋ねると、『グアテマラだ』と教えてくれました。」 父の

灘のおやじが集った日。灘のおやじブレンド。

灘区役所まちづくり課の企画「灘オヤジラボ」。 地域活動に興味はあるが、なかなか一歩が踏み出せない。そんなシャイなおやじの皆様 (以後、おやじ達) と共に、「産業を知る」という講義を開催。 タイトル「産業を知る」を概ね無視し、自社のことはかなり控えめに。 準備段階で、講義の主旨を自分なりに勝手に決めていた。 ①:おやじ達を「動かす」。 ②:その為に、シャイなおやじ達を「小学生」に戻す。 ③:「淹れる」講座よりは「作る」講座。 ④:できたものを「使う」。 自分のわがままな依頼

晩春。初夏の陽気に迫られて…。

3月16日から発売されていた「春のブレンド」も、今週一杯で終了。 春といえば、桜が真っ先に思い浮かぶが、それだけじゃないよね。 むしろ、寒さから解放され、温かくなるってくると、気分が上がってくるじゃないか! そんな、気分を「表現しよう」と持ち上がった今年のスプリングブレンド。春の陽気を「弾む!」と位置づけ社内ワークショップを開催。 デザインの選考は、「まさか、まさか」の、製造部アイデアを採用。 「弾む」気持ちを、JAZZのレコードジャケット風にできないかな? そんな発想から