見出し画像

社畜新学#12 イベントレポート 事業計画策定セミナー by 猫山課長 in SUNABACO

今回のnoteはイベントレポート。
えっ、それ定期更新に入れていいの?

そういうなかれ、絶対損はない内容だから。

一番の目的はレポートをまとめた自分が読み返すためだけど。だから自分なりに感じたこと・印象に残ったことも交えながらまとめている。逆に抜けてしまっている部分もあるだろう。

4/6(土)16時からこのイベントはスタートした。

このイベントで語られるのは、事業計画書の書き方。融資を申し込む際にやってほしいこと。

それを現役金融機関本部課長という、所謂「中のバンカー目線」で話すのだ。

こんなイベント、他ではありえない。

今すぐ独立したいわけではないけど、いつかそういったこともあるかもしれない、そう思いながらワクワクしながら、当日を迎えた。

それと同じくらい、1年ぶりに猫山課長にお会いできるということ自体が楽しみだった。

前置きはさて置き、本編に行ってみよう!


セミナー冒頭に、

資金調達するための「事業計画」をどうやって作るか、気を付ける点、必要な点を、現役のバンカー目線で語る、
と言われてトークがはじまった。

事業が小さいうちは必要ない資金調達も、大きくなったら必要になる。
そのときになって焦っても遅いかもしれない。

今のうちにこういった話が聞けたのは、ラッキーだ。

銀行員に理解されやすい事業計画書を書く、そのためのポイントは、

1.銀行員の生態(どんな風に働いているとか、融資を受けるまでのフローとか)、
2.資料に盛り込むべきこと(どういったことが書いてあると担当者は困らないか)、
3,財務への大局観を持てているか、
以上の3点。

これらについての熱い厚い話が、軽快な自己紹介とともにはじまった。



0.融資(借金)って何?

銀行員の生態という本題に入る前に、これから主題となる、

「そもそも借金(融資)とはなにか?」

について、お話があった。

当たり前だが、「お金を借りる」ということ。

猫山課長による定義は、
(金融界隈の人の共通認識?)
「融資」とは「時間を買う行為」である。
⇨自分が将来生み出すキャッシュを「いま」手にするということ、なのだ。

つまり、

融資(借金)=タイムマシン
利息=タイムマシンの乗車料

となる。
本来10年とかかけないと貯まらないお金を数日で手にすることができる。
お金がないことによる「機会のロス」を防ぐができる。
この低金利時代(これから多少は上がるだろうが)は、タイムマシン乗車料金が安い、ということか。

この話を冒頭にされて、
「乗車料が安いうちに乗るべきなのか」
とも、思料しはじめた。

一方で、得るものの代わりに失うものもある。
それは「自分が将来生み出すキャッシュを未来の自分が受け取る権利」である。

お金が同じ100万円でも、10年後の100万円と今の100万円は価値が違う。
最近、物価がどんどん上がっているからこそ、余計にそう感じる。

乗車料と、事業をやって未来に手にするお金と、お金そのものの価値。
これらをトータルで考える必要があるのだ。

この話をまとめると、

・融資とは、時間を買う行為
・融資により未来のキャッシュを手にする
・融資により未来に手にするキャッシュを失う

となる。

「借金=悪」ではない。
「時間」は最も貴重な資源。
「時間を活かせるかどうか?」を常に考える。

概念的には、
金融機関から「お金」を借りているのではなく、
未来の自分から「時間」を借りているということを自覚せねばならない。

未来の自分が納得し、満足するように時間を使うことができるか?
「借りたのなら必ず時間とお金を活かす。」
こう考えられることのために使うことが大切である。

私は、修士までの学費・生活費のために、500万円を超える奨学金を背負って社会に出た。それを返し終わったのは、お恥ずかしい話、つい去年だ。
深く考えずに借りたため。「この支払いがなければ」、と考えたことも数知れない。

そういった経験も相まって、どうしても借金にはいいイメージがない。
だけど未来の時間とお金を借りて活かすことが出来るかどうか、という軸で考えなければならなかったのだ。
奨学金が入金されたら飲みに行っていた過去の自分をぶっとばしてやりたい。

大切なことだから、もう一度振り返る。

「借金は時間を買う行為」

「低金利時代というのは、タイムマシンに安く乗れる」ということ、
なのだ。このことがいいか悪いか、という話ではない。

それを知った上でどういう戦略を立てられるか、が大切なのだ。


1銀行員の生態を知ろう

そして、本題である銀行員の生態に入る。

私たち市民が銀行から融資を受ける際、銀行に事業計画書を持っていく。
一般的な会社のように担当者が対応する。
対応した担当者が稟議書を作成し、担当者から上席に稟申したものを上席が承認、それを決裁権者まで繰り返すのだ。
これは一般的な会社と一緒の流れであるから、イメージしやすい。

まずは、この決裁の仕組みを解説する所からはじまった。

決裁の仕組みはこの流れだ。

銀行の決済フロー


担当者→融資係→支店長→審査部→役員の順に審査する。

担当者は融資の決裁には無力

なのだ。
意外かもしれないが、
担当者が「貸す」とか「大丈夫」と言ってもひっくり返ることは普通にあるらしい。
(マジで生きた心地しないから、それは勘弁願いたい。てか、そんなこと言わないでよ・・)

大きな金額の融資でなければ、支店長には少しだけ権限がある。
支店長の決裁権限以上の金額(支店では手に負えないレベル)だと、本部の審査部・役員のマターになる。

一般的な企業の稟議書と一緒である。

一方で融資を申し込んだ際に、我々が話をする相手になるのは「担当者」だ。我々のような新規客は、決裁権限のない人間にしかプレゼンできないのだ。
いわゆる「上の人間呼べ」、は通用しない。
仁義切らないと担当者に嫌われるし、そうなると大変。担当者も上席に怒られるので、やめるべし。
例外として、直接的な知り合いであれば、部長クラスに直接ジャンプして人脈を使うのは有効である。よほどのことがない限り、その案件は通りやすくなる。

しかし、担当者・融資係を突破しないと、融資を上の審査のテーブルに乗らないから融資を受けることができない。

私たちの事業について、決裁権者にプレゼンするのは、「担当者」。
その担当者は、何も知らない素人でこちらの事業に興味もない。

従って、担当者にとっては、どうでもいい単なる一つの案件になるのだ、ということを前提に資料は作らないといけない。

そもそも金融機関はほぼ全ての業種を相手にしているから、担当者が興味ある業種でもない限り、業界理解はないことが前提になる。
そしてバンカーは超・多忙だ。働き方改革で土日の出勤も稟議制だから、平日は特に時間がない。そんな状況で新規の小さい規模の顧客のやろうとしている事業について興味を持って調べる時間などないことはわかりきったことである。

このことが理解できているかどうかが、とても重要である。

私たちは上記を踏まえて、何も知らない素人でも理解できる資料作りを心がけなければならない。
小難しい、独りよがりな、いちいち調べないとわからない資料は論外だ。
ビジネス英語の横文字が羅列された資料はそれっぽく見た目はいいが、それでは担当者が上席に説明を上手にできない恐れがある。
プレゼンで使う資料は、誰が読んでもわかる資料であることが大事である。
自分にとっての常識は極力排除して、アホでもわかる資料を意識して用意しなければならない。

一方で、興味のない人の興味を惹く資料作り、という観点も大切だ。
担当者から資料が手を離れた際には、上席がさらに上席に説明することになる。そんなときに、
「なぜこの事業に対する融資を通すのか」と聞かれるケースも当然ある。

そこに対するアンサーとしてわかりやすいのが、説明している上席の「実績」になる融資である、ことである。
一言で言うと、「時代のトレンドを捉えている」ということだ。

具体的には、金融庁や財務省が出すレビューに記載されるようなトレンドワードが事業計画書に盛り込まれているかどうかだ。

こういうトレンドワードへの融資実績は、上席としても「実績」につながる。
銀行としては財務省から金融機関に送られてくるアンケートに対して、ゼロ回答はできない。
財務省から来るアンケートの項目は、行間を読み取って、「そういった事業への融資をするように」と言う無言の指示になる。
現場としては、役員が恥をかかせられない。

従って、たかだか1つの小さい案件が、トレンドワードが盛り込まれていることによって、上司を助けるちょっと重要案件に昇華される。
(スタートアップ・地域創生・賃金向上・生産性向上・DXなど日経新聞によく出てくるようなワード)
*「本業支援」もキラーワードになり得る。

正直、小さい融資案件の事業には興味なくても、トレンドを押さえた時代の流れを意識した案件であれば、重要度は少しだけ上がるのだ。

これらのことを踏まえた計画書作りが大切だ。

担当者に説明してもらうからこそ、資料は担当者が理解できるものを作ることを重要視する。
担当者を通してでだけ融資の議論が進むことを、肝に銘じるべきだ。

そして、事業計画に添付する資料に記載する数値計画は、厳密なものを求められる。数値がしっかりしたものがあった上で事業計画が乗っかる。定量的に示せることが大切である。
極端なことを言えば、事業内容よりも数値計画が緻密であることの方が重視されるのだ。

前にも記載したが、バンカーは超・忙しい。新規顧客の我々は大事な顧客を優先されて、放置される可能性は大である。
どうでもいい案件にされないように、相談して2週間無反応なら、必ず連絡入れるという、定期的なジャブも大切だ。
我々の融資を忘れられないようにという意味以外にも、案件の握り込み(引き出しに入れて放置)をすると、担当者は叱られるのだ。顧客を放置するのは金融機関では御法度だからだ。「放置されたな」、と感じてからのジャブは担当者を救うことにもなる。

だからこそ、ジャブを打つべし。

ここまでを踏まえて質疑応答:
(メモをとっていた一部のみ)

Q:担当者は変えられる?上司に直接連絡するのはあり?
A:基本的には変えられないがどうしてもなら変えてくれる。銀行側も担当者の力量はわかっている。担当者が頼りない、と言うことは、それに相応な顧客である、と見られていると言うこと。

Q:他の銀行に同じプレゼンすることはOK?
A:OKである。優良先だったらその銀行で融資したいからグリップするはず。

Q:そもそも銀行って同じに見える。金融機関によって融資されるかどうかは変わる?
A:1億円貸すのも100万円貸すのも銀行の手間は同じ。銀行の規模によって、案件の規模が異なるイメージ。小さな案件は信金・信組の方が、親身に相談に乗ってくれる。



2.資料に盛り込むべきこと

前項で出た通り、稟議書の出来次第で融資の成否が決まるが、稟議書を書くのは我々ではなく応対してくれた担当者である。

担当者→融資係→支店長→審査部→役員の順に稟議書は決裁に回っていく。

銀行の決裁フロー



繰り返しになるが、担当者は融資の稟議書の決裁には、無力である。

だからこそ、
「担当者が理想的な稟議書を書きやすい資料かを作成できるかどうか」
これが融資の成否を分けるといっても過言ではない。

理想的な稟議書とは、
上から下まで読むだけで、ほぼ理解できてしまう。
理想的な稟議書とは、
判断に必要な要素が「過不足なく」「簡潔に」まとまっている。

なので我々は、担当者が、
「理想的な稟議書」を作成できるような、
「理想的な事業計画書」を作らなければならない。

「理想的な事業計画書」とは、そのままコピペすれば、「理想的な稟議書」になる事業計画書のことである。

言葉を選ばずに言えば、ポンコツ担当者でも理想的な稟議書が書けるような資料を用意する必要があるのだ。
この章では、そういった事業計画書の書き方について、話をしてくれた。

大枠はこの流れに沿って作ると良い。
(猫山課長の中の方は、本業ではこの順に稟議書を作成している)

①事業概要→事業の全体像
②案件経緯→申し込みに至るまでの物語
③資金使途→何に使うか?
④返済原資→何で返すか?
⑤保全→返せなかった場合どうするか?
⑥意見→担当者としての意見立て

詳しく見ていこう。

①事業概要→事業の全体像
まずは、エレベーターピッチを作る。

卒業制作でお馴染みエレベーターピッチ

SUNABACOの卒業制作ではお馴染みのやつだ。

前職の若かりし日に、「エレベーターに乗っている時間にまとめろ」と、言われたことを思い出す・・・

・自分と会社の紹介資料
まずは自分と会社が何者であるかをわかりやすく書くこと。
・基本情報
決算書、会社の沿革・株主構成・役員構成に始まり、事業主自身の最終学歴から現在までの経歴はマスト
・提供する商品、サービス
・SWOT分析

②案件経緯→申し込みに至るまでの物語
「なぜうちの銀行に来たのか」、という疑問に答える。
この部分は銀行としては大変気になるところ。
なぜ選択したかは、建前も含めて書くこと。
・申し込みに至るまでの流れ
・お金を借りたいと考えるに至った理路
・申し込んだ銀行を選んだ理由

③資金使途→何に使うか?
・借りたお金を何に使うのかは「死ぬほど」明確に書くこと
・いつ、いくら要るのかも詳細かつ明確に書くこと
・できるだけ詳細な資料を準備しておく
・「運転資金」と「設備資金」は分けて記載する

銀行は資金使途違反をめっちゃ嫌う!!

何を、どれだけ、いつ購入する(使う)のかは、
金融機関は徹底的に聞かれるので、徹底的に掘り下げること!!

適切な資金使途でないと銀行は貸せない!!

一番大きな費用の項目を優先して記載すること。
運転資金は2ヶ月分が妥当だが、2.5ヶ月分くらいはOK。
ショートするくらいならギリギリではなく、最初に運転資金は厚めに計画しておくほうがよい。

設備資金はできるだけ細かく・緻密にエクセルで表で作る。
運転資金は計算根拠を明記。余裕を持たせた金額で作成する。
*これらの資料は別紙資料で資料編として分離させておく方が良い。
→本編の資料が分厚いことは、銀行から好まれない。
「詳細は別紙・資料編で」、としておく。

④返済原資→何で返すか?
借りたお金をどうやって返すのか。
「売上」「利益」「キャッシュ」の3つは重要である。
盛り込むべきは、「どう売って」「どう利益を上げるか」
返済原資は最も重要な部分。
ここが手堅ければ、担保も連帯保証人も信用保証協会も不要。
むしろ、返済原資が甘い状況で創業すべきではない。

売上計画は銀行に理詰めで説明できるまで徹底的に作り込む。
計算式に数値の裏付けを持たせる。
売上の根拠は緻密に作成して、必ず添付する。(大量すぎるのはNGだが)

返済計画はワーストケースも作成する。
これ大事!!

人生何が起こるかわからないため、バラ色のシナリオだけではダメ。

ワーストケースでも資金ショートしないことを示せると、アピールとして極めて効果的である。
経営者として慎重な姿勢を見せられると銀行からの評価が上がる。

⑤保全→返せなかった場合どうするか?
保全とは、返済できない場合に差し出すもの(不動産担保・連帯保証人等)のことである。
不動産の取得資金の場合は担保はほぼマストである。
近年は、連帯保証人はなしというのが最近のトレンドだが、銀行的には安心できない(モラルハザードが起これば、貸し倒ればかりになってしまう)。

保全をどうするか決めるのは銀行である。
我々は、提供できる保全策・できない保全策を明記するだけでいい。
これが記載されていないと確認が手間になる。

✳︎ネガティブな項目であるため、確認すること自体がストレスとなる。
バンカーに余計な質問・お伺いさせない、ラクをさせることも資料準備で大切なことである。

⑥意見→担当者としての意見立て
①〜⑤は理論だが、⑥は熱意・想いをガンガンにアピール。
ウェットな内容でOK。

ここで効くのが、「家族の後押し」。
家族を幸せにするために、と言うことを伝えると、熱意が伝わりやすくポイント高い。
最後は自分の意見で情熱を示す。

これらを踏まえて、改めて確認になる。

①〜⑥は、必ずこの順番を守って書くこと!!
特に③資金使途④返済原資⑤保全は、この順で優先順位で重要であるため、余計な時間を取らせないこの構成にしておくことが大切。
計画書と資料編は分ける。計画書はダイジェスト版でOK。
データで提出する。紙でプレゼンして、データで提出する。
そうすると稟議書作成がスムーズになる。

一読しただけで内容が理解できるくらい、完結な内容で資料本体を作ることが重要。

そして、銀行に相談に行くときに用意する資料は、以下の5点だ。

・プレゼン資料(本体)
・損益計算書に基づいた事業計画書(5年)
・キャッシュフロー計算書(簡易的なものでいい)
・事業開始時点の貸借対照表(簡易的なものでいい)
・事業計画のエビデンス資料(できればデータで)

これらが準備できなければ、創業は危険だからしないほうがいい。

資料のポイントとしては、悪い部分を赤裸々に書くこと(弱点・リスクなど)。自分が不安なら担当者も不安。予め弱みを共有しておく方が説明をしてくれやすい。(弱点を上回る強みなども併せて伝えておく)

繰り返しになるが、プレゼン資料をコピペすれば稟議書になる、が理想。
サラリーマンの場合、自分が上司に企画書や稟議書を持っていく場面を想像すると、いい計画書が想像つくと思う。

ここまでを踏まえて質疑応答:
(メモをとっていた一部のみ)

Q:融資を受ける事業とは別の事業の収益を返済原資とする計画はあり?
A:あり。自分の力が及ぶものであれば、あり。その場合、それも事業計画に入れておく。

Q:事業計画で見通しを立てるときに数値計算がしづらいものは?
A:業界平均は計画書の根拠にしやすい。融資審査において、実践的かどうかは別にして公的な機関が出している資料は信頼度が高い。

Q:普段取引のない金融機関に飛び込みで行くメリットは?
(お手洗いに行っていたため、質問が違うかもしれません)
A:事業制融資は事業の評価のみで融資の可否を評価するため、信用情報機関などを使って、個人の信用情報を調べることはNG。だが自社でグリップしている情報は調べる。
逆に言うと、ある程度以上借金を背負うと事業をするしか返せなくなる。


3財務についての考え方
財務の基本構造から話が始まった。私が苦手な分野である。なんせ簿記3級を何度となく挫折した経験があるくらい、正直財務とはなかなかお友達になれない。
(一度しっくり来たら、割と仲良くなれそうな気もするのですが・・)
正直なところ、このパートは前の2つに比べるとかなり浅い解像度で書いている。

個人的には、余談で話をしてくれた「投資」と「融資」の違いがとてもおもしろかった。

「融資」と「投資」の違い:
「投資」から出資を受けると純資産に入るから返済義務ない。
会社が大きく成長したら、株は株価の分だけ大きくなる。

「融資」は負債に入るから返済義務ある。
会社が大きく成長しても、金利以上のリターンはないからリスク取れない。

だから融資は慎重にならないといけない。
投資と融資ではリスク許容度が全く異なるのだ。

投資は10社に1億ずつ貸して9社回収不能になっても1社爆伸びすればそれでOKとなるが、融資の場合そうはいかない。

投資も融資も企業にお金を出すが、全く違うゲームなのだ。

本題に戻ろう。

財務の基本構造(これが苦手)


BSの右側の「どうやって調達したか」、よりも、
左側の「お金を何に使ったか」の方が大事である、と話を受けた。

ビジネスとは、資産を使って、どうやってお金を生み出すか、が大切なのだ。
このパートでは、BSを見るときの基本的な3つの指標について解説してくれた。

①自己資本比率
純資産(返す必要のない資産)÷総資産
(自己資本比率が高い方がリスクを取らないで堅いな経営をしている。)

銀行からは、資金効率が悪くてもリスク取らない経営者の方が好まれるのだ。

②流動比率
流動資産÷流動負債
流動負債に対して、どれだけの流動資産があるか。
200%以上で合格。資金繰りに心配がない。

③当座比率
(流動資産ー在庫等)÷流動負債
上の流動比率から(売れないであろう)在庫の分を差し引いて考える。
150%以上で合格。資金繰りに心配がない。

新規の顧客で資金繰りが厳しい場合、まず融資は受けられない。
資金繰りが厳しい既存顧客を助けるのは、メインバンクの仕事なのだ。

経営者は、どの資産をどれだけ取得し、その資産をどれだけ効率的に運用するかを決定するのが仕事である。その決断を後押しするためには、財務がわからないといけない。

貸借対照表(BS)がわからない=自分が何を持っているかわからない。
だから適切な決断が出来なくなってしまう。
そもそも銀行と話をするときには、BS・PL・CFの知識がないと会話が成り立たない。
事業をすると言うことは、必ず簿記の知識が必要になるのだ。
小さくても事業をするのであれば、苦手などと言っている場合ではない。

2年前は苦手なものだったPC。
それでもwebデザインで副業出来ている自分からすると、苦手なものでも向き合えば変わるはず。
そう信じている。


セミナーの最後。

銀行は融資をしたいと思っている。それが商売だから。
だから「熱意」とそれを証明する「準備」をすれば、こたえてくれる。

こう締めくくっていた。

この話を「いい話だったな」で終わるのか、何か自分自身を前進させるための糧にするのか。それは自分次第だと思っている。

やるか、絶対やるか。

次に猫山課長に成長した姿を見せられるように、行動あるのみ。

猫山課長、
お忙しい中、江別までお越しいただきましてありがとうございました。
またお会いできる日まで。


猫山課長のサイン入り著書


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?