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死なない努力

昼のパスタを作っていると、隣の部屋で嫁母がちょいと前のドラマを観ていた…

ヒロインのセリフでね…

「○○が私の歳になった時…私50だよ…」

というのが聞こえて来た。

嫁さんが観ていたドラマであったにも関わらず、このドラマの概要くらいしか知らない俺だったが、鼻の奥がツンと来てしまった。

あ〜なるほどいわゆるアラサーとかアラフォーとかアラなんちゃらとかはこういうのにキュンとしちゃいそうだよなぁ…なんて考えつつ…ドラマとは性別は逆ながらもヒロインと似たような不安を覚えることがちょいちょいあるからだ。

年齢差なるものはどう足掻いてみても縮めたり伸ばしたりすることは出来る訳もなく…互いが許容するしかない訳で…私なりにも諦めているところであったのだけど、年明けよりその諦めを再び揺さぶるようなことを嫁さんが口にする時があるんだ。

元旦の朝、どうも私を殺してしまいそろそろ警察が自分のところに来るのではないか?みたいな夢を見たと言う…そしてこの夢からの流れだと思うが、昨晩は就寝する際に「あとどれだけこうして居られるんだろうね?」とか呟いていた…

何か予感があるのかい?嫁ちゃんよ?

年齢的な順番から考えればもちろん俺が先ではあるし、ここひと月くらい左の股関節が歩く度に痛みを覚えることもあるし…

いやいやまだ死ぬ訳にはいかんのだよ。せめて嫁さんとの時間が、私のくだらない半生を上回るところまでは生き長らえないと…

友人は私が先に死んでも嫁さんは大丈夫…むしろその逆のほうが心配だと言っていたが、当の本人は全くの逆で…

パスタ調理中に自身が燃えてしまわないように、起毛のフリースを着替えたよ…こういう慎重さで今年も乗り切らねばならん…


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