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嵐が通り過ぎるまで

 外は台風残りの雨がまだ激しい…

 
 嫁さんは畳の上で横になり

 スマホを持つ反対の手で

 自分のお腹を叩いている

 音感もテンポも心地良くて

 俺も裏打ちのちょっかいを出す

「音が全然ちがうねぇ」と嫁さん…

「そりゃ強さも手もちがうからだろ…」

 どさくさにまぎれてへそを触ろうとすると

 敏感に避けてへそをガードされてしまう

 まあ別にいいんだ…

 へそには触れないが

 少し幸せを感じることが出来るのだから…

 ふざけ気味の表情で俺の腹を触りにくる

 俺は同じようにふざけた表情を返して

 嫁さんの足に自分の足を寄せる 

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