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ラオス~メコンの流れにたゆたう時間④

宿をとるならインターネット経由が常識の時代。確かに場所や値段や空室の有無が即座にわかり、宣伝用ではない写真や口コミ評価が確かめられるんだからそりゃ楽だよね

とはいえ、昔話ばかりで恐縮だが、かつての旅人たちは世界中どんな街にもある安宿街を一軒一軒回って、空室があるか、一泊いくらかを聞き、部屋を見せてもらって宿を決めていた。人気の宿には「情報ノート」があり、そこで次の旅先の宿やら国境超えの情報などを知ることもできたが、これが今やインターネットにとってかわられたということだろう。

超観光地化したルアンパバンなら、宿は供給過剰で予約の必要もなさそうだが、そこはもう十分大人な(というか年取った)ワタクシ、最初の宿はネットで探して予約を入れた

着いてみたら確かに新しくていい宿なのだが、いかんせんお湯が出ない…いや、これだけ旅人面しといて、何言ってんだって話だが、5ドルの宿なら文句は言わない。でもラオスで20ドル出したら、そりゃお湯くらい欲しいところ。

街から遠いこともあり、翌日は街の真ん中に移動しようと、またネットでそこそこ評価のいい宿を探したが、今度は窓がない部屋で鬱々と暗くなりそうなつくり。しかも屋根裏をいつも何かが走り回ってる音がする。繰り返すが、これが5ドルなら何の文句もないのだが(以下略)

テレビは見ないし、乾季だからエアコンも不要。であればやはり5ドルの宿で良かったな~と思いながら、今度は昔のやり方で宿を探そうと決めた。センターから少し離れて静かなSさんの宿があったあたりをうろうろ歩いて、見つけましたよ~
値段は前2泊と同じ20ドルなのに、クラシックな木造の趣ある建物。角部屋で天井が高くゆったりとした造りに日の光が燦燦と降り注ぎ、ベッドもなんだかかっこいい。しかもお湯がじゃんじゃん出るし、ラオで初めてバスタブがある!即決!

で、報告がてらまたSさんちに寄ってみたら、朝11時からすでにお庭でビアラオ宴会中!もちろん一緒にビアラオ三昧アゲイン。男たちが延々飲み交わす中、女たちはトウガラシや野菜を焼いて、石うすでつぶしてソースをつくったり、魚や肉を焼いたりと大忙し(もちろんすべて炭火)。ケースでビールを届けに来たのもまた女性だった。やはり女のほうが働き者だ。

とはいえ、女たちも合間合間にビアラオを飲みながらだし、庭先なので、ふらっと近所の人やお友達やらが立ち寄ってはビールを飲んで帰っていくのもラオらしい
Sさんのお孫さんのひとりはちょっと障害があるようだったが、誰もが気にかけ、一緒に遊んでやる。訪れる人も皆そう。英語が話せる長男に「彼女はみんなで世話するから、心配ないよ」って言われて、まさにそう実感できる家族の絆の強さに泣けた。ワンオペで孤独な子育てに苦しんでいる母親も多い日本とのこの違い。この国には虐待なんてなさそうな気がする。

結局、今日もビアラオ&乾杯三昧で午後になり、あとは昔の地図をなぞってお散歩したり、ジモティ向けのプリミティブな薬草サウナに行ったりして過ごす。最後はもちろん夕日を見にビアラオ片手にメコン川へ(ダークにしたよ!)人懐こいラオ人とおしゃべりしたりしながら、今日の夕日もパーフェクトに美しかった。ああ、やっぱりラオスは幸せだ

そのまま市場に流れて、お惣菜とビアラオで夕ご飯。なんとなんと、ビアラオにもIPAとホワイトがありましたよ!ちょい高いけどIPA買ってみたが、やっぱりビアラオだった…!

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