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ラオス~メコンの流れにたゆたう時間⑤

4日目の朝はラオ人に誘われて、なぜか見知らぬ人の結婚式に参列。にぎやかな音楽と友人らに囲まれた新郎が新婦の家に到着し、ありがたいお言葉を聞いたあとは、幸せを祈る「バーシー」という糸を参列者に巻いてもらう流れだが、儀式に参列する人はごくわずか。儀式が始まる前から、屋外では盛大に用意されたテーブルで皆、大いにビアラオ飲んで料理を食べて大騒ぎというのがラオ式らしい。

お昼前からじゃんじゃんビアラオが空く。新郎の叔父によると、一人あたり大瓶5本計算で30ケース用意したが、足りないからもう10ケース追加したという。でも「これはまだウォーミングアップで、本番は夜のディナー」だっていうから恐ろしい。いったいどんだけ飲むんですか?とにかく、少しでもグラスが減ったら注ぎ足されるから気を付けないとだが、なぜかビアラオは酔わないんだよな~

大人が飲んだくれてる間に、子供たちはビールに入れる氷やビールの補充に走り回り、客は勝手に台所に入って料理を作り出す。栓抜きなんてだれ一人使わず、ボトル同士であけちゃうのもなんかかっこいいぞ

最後はもちろん、ラオ式の盆踊り。歌うおやじあり、踊るおやじあり、私も誘われて知らないおじさんと踊る羽目に…見知らぬ外国人でも皆で大歓迎してあれこれ話しかけて誘ってくれるラオが好き

そういや、18年ほど前にラオスに来た時も知らない人の結婚式に呼ばれてなぜか余興をせがまれ、「昴」を歌ったこともあったな~当時はアジアで知らない人はいないくらい人気だったので、やんやの喝さいを受けたことを懐かしく思い出す。
今、アジアで受ける日本の歌ってあるんだろうか?

午後はまた宿を移り、最後の夜はセンスのいいフランス人マダムがオーナーの素敵な「ル ブーゲンビリア」へ。最終日なのでこれまでの3泊分を奮発したが(といっても60ドル)さすがにまったくフラストレーションがなく、ようやくゲストハウスから「ホテル」になった感がある。

ふらふらと散歩する合間に受けたカム族のマッサージがまたかなりストロークの効いた心地よさでとろとろに…でも、北部の小さな村から来た彼女は一日も休みを取らず家族のためにお金をためていると聞いて心が痛む(もちろんチップをはずんだ)

最後はもちろん、ビアラオ片手に(今日はホワイト!)メコン川べりの定位置に陣取って夕日を待つ(毎回同じ写真を上げてるように見えるかもだが、その日の夕日を上げてます)
今日もパーフェクトな夕日に大満足。ああ、街がどんなに変わっても、この圧倒的な夕日だけは絶対に変わらないんだろうなあ~

なんて話を宿のマダムにしたら、「この5年間の変化が急激すぎて、私も国に帰ろうかと思ってる」と聞いてしみじみ…確かに夜の市場もすっかり欧米人と中国人に占領されてどこにいるのかわからなくなる。なので今夜は屋台で焼き鳥とお惣菜とビールを買って、宿のテラスでのんびり。


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