統合失調症の私が伝えたい5つの事Vol62

2つ目は、心許せる人にSOSを発信することと、SOSを発信したら、それをキャッチしてくれる人を増やすことが大切だ、ということだ。

怖さを乗り越えて、当事者が発言することが大切であり、必要であるとVol
61で書いた。その上で大切なことは、自分が信頼できる人、心許せる人に、SOS を発信して、自分を理解してくれる人を持つということだ。

たとえ一人でもいい、自分を理解してくれる人がいるというのは、統合失調症患者や家族、そのほかの精神疾患の患者や家族にとっては、本当に心強いし、酢救いになるはずだ。精神疾患がなくても、生きづらさを抱えている人にとっても、自分のSOS をキャッチしてくれる人がいるというのは、大きな支えになると思う。

自分からSOSを発信すること。そして、それをキャッチする人を増やすということは、病気の辛さの軽減のためにも、また統合失調症やほかの精神疾患患者や、家族を取り巻く環境を変えていくことにも繋がると思う。

統合失調症をはじめ、心の病を抱えている人や、その家族は、一人で悩みを抱え込むことが多い。悩みを誰かに話せたら、安心して話せる場所や、理解してくれる人を、相談できる人を探しておくというのは、とても大切なことではないだろうか?

「助けて!」と声を上げることも忘れないで欲しい。大丈夫。あなたを支えてくれる人は、きっといるはずだ。

以前、私は、自分が困っているということに気づかずに、電話をかけまくり、喋りまくっていた。幸いにもその中に、息子さんが統合失調症のお母さんがおられて、私の困りごとをキャッチしてくれた。オープンダイアローグを学んでいた。だから、私の困りごとをキャッチしてくれた。その方が学んでくれてことは、ラッキーだった。もしよければ、キャッチする人を増やすためにも、YouTubeで、オープンダイアローグを検索してみて欲しい。

また、親友のやよいの存在も、私にとっては、とても大きい.私が病気であってもなくても、私を私という人間として接してくれる。ダメなことはダメだと、はっきりと言ってくれる。私は、やよいにどれほど助けられただろう?そして、どれほど迷惑をかけてきたことだろう?変わらずに親友でいてくれることに、本当に感謝している。誰かに話を聞いてもらえたら、私たち精神疾患患者の悩みは、軽減する。やよいは、ずっと私にとっての「誰か」であり続けてくれた。

そして、わたしのSOSをキャッチして、理解して、解決方法に対する気付きを得させてくれる、カウンセリングの先生の上倉妙さんの存在も大きい。
私は週に一度、妙さんのカウンセリングを受けている。妙さんには、安心して、何でも話せる。心の中のもやもやを吐き出すというか、こんがらがっている頭の中を一緒に整理していく作業を続けていくうちに、私の頭は、こんがらがることが、とても少なくなった。

妙さんは、毎週月曜日にZoomをひらいている。私もそこに参加している。参加者の皆さんが、とにかく温かい。私が人前で自分の病気を、そのZoomの皆さんの前で話した。皆さん、温かく受けとめてくれた。

「辛いんだ!」
「苦しいんだ!」
「困っているんだ!」
「助けて欲しいんだ!」
そんなSOSを発信すること、そしてSOSを受け止めて、あなたを理解してくれる人を増やすことは、とても大切だ。増やせなくてもいい。一人でも、たった一人でも、あなたの話を聞いてくれて、あなたを理解してくれる人がいるということは、とても大切だ。


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